内部塗装:T-60 (Plant no.264) vol.5
2018年 02月 09日
エンジンはダークブラウンの下地塗装の上にライトグレーを軽く吹いた上にアルミシルバーを塗り込み。キャブレターのパイプや排気管はダークグレーを塗って薄めたブラウンでウォッシュ、うっすらと錆びた感じを表現。エンジン本体のアルミ合金の部分は油彩の茶系の色でピンウォッシュ。何色か重ねてオイルと埃で汚れた感じに。
T-60の内部床の色は何色なのか、と言う問題を前に書いたものの未だ結論には至らず、白色なのかライトグレーなのか迷った挙句、1台は白に、もう一台はライトグレーと言うなんとも妥協的な結論。
両方試してみたい気分もあったのですが、白とグレーのバージョンを作るシナリオを思いついたというのもその理由です。
ちょっと前から何となくこうなる気はしてたのですが、今作っているのは第264工場製と第137工場製のキットですが....結局、どちらも第264工場製を再現する結末になるんじゃないかと。つまり第264工場製の鋼製転輪タイプ(右)と鋳造スポーク転輪タイプ(左)ということにして、砲塔ハッチは丸型と八角形タイプの使い分け。そして鋳造スポーク転輪タイプのタイプは後期の増加装甲型に改造しようかと思いを巡らせています。この問題は詳しくは次回に書く予定。
車体の内部塗装に関しては、車内の床面は最初はグレーだったけど、生産の合理化が進み、後期生産型では床面も白で塗ってしまっている、と言う想定で塗り分けてみました。
床面にはさらにピグメントを使って、結局は泥で汚れた感じに。ドン河周辺の穀倉地帯を抜けてきたイメージで、情景用の草素材を撒いて散らしまして麦畑の土と藁を踏んだ足でそのまま車内に入った状態を再現してみました。運転席の横のバッテリーは不整地をガタゴト走ったおかげで液漏れを起こして床に溢れた酸性の電解液で少し錆びてしまった表現...ちょっとやりすぎました。小さい車両なので、ちょっとだけ汚したつもりでも写真に撮って拡大してみると...
床で試した剥がしチッピング技法も、最終的には何だかよく見えない結果になってしまいましたが、多少意図的です。キットの床パーツはGAZ工場などの初期生産型のリベットが多用されたものが入っているのですが、第264工場製の車両は側面装甲板と同様に合理化が進んでリベット工法から溶接工法に置き換えられてたのではと想像します。前に作ったリストのno.2の現存車両は車体もおそらく第264工場製ではないかと考えているのですが、僅かながらある車体底板裏面の写真を見ると実際にリベットは少ないですね。とはいえ、トーションバーの部品など交換を想定したものは当然に溶接ではなくボルトで固定してあるなど、それなりにボルト/リベットは使われているようで、どの部分のリベットが溶接に置き換えられているのかまでは資料不足で判断できず。
そんなこんなで、車内床面のリベットを削除するには至らなくてそのままにしたので墨入れも控えて目立たないように、ピグメントで泥まぶして曖昧な感じに....
砲塔など他のパーツも内部塗装をざっとして組み立ての準備。誘導輪の基部は履帯のテンション調整用の機構で調整用工具を差し込む穴も再現されてます。誘導輪シャフトの調整回転軸はキットでは接着固定式だったので、0.4mmの真鍮線で軸打ちして模型でも回転するように改造しました。組立接着式の履帯を組むときはコマ数や張り具合の調整の時、やっぱりここが動くと便利です。履帯はロコ組み、もしくはC組みにする予定。
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はい人28号
at 2018-02-09 21:03
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ただ一言 すばらしい超絶工作に脱帽です。まいりました。
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hiranuma
at 2018-02-10 09:16
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いい感じで塗装できていますね。
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hn-nh3 at 2018-02-12 07:17
コメントのお返事遅れました。
はい人28号さん hiranumaさん ありがとございます。
剥がしチッピングの技法習得を目的に塗装してみましたが、注意しないとすぐやりすぎの剥がれになってしまい、結局汚してごまかしました。筆では表現の難しい微細な剥がれを表現..のつもりだったのですが。
2台並行しての塗装は面白い体験でした。車両が違っても同じように汚れる部分、車両ごとの使われ方で差ができる部分など日頃ルーティン的に汚してしまう部分を見直すいい機会になりました。
あ...その成果が出ているかどうかというのはまた別の話 w
はい人28号さん hiranumaさん ありがとございます。
剥がしチッピングの技法習得を目的に塗装してみましたが、注意しないとすぐやりすぎの剥がれになってしまい、結局汚してごまかしました。筆では表現の難しい微細な剥がれを表現..のつもりだったのですが。
2台並行しての塗装は面白い体験でした。車両が違っても同じように汚れる部分、車両ごとの使われ方で差ができる部分など日頃ルーティン的に汚してしまう部分を見直すいい機会になりました。
あ...その成果が出ているかどうかというのはまた別の話 w
by hn-nh3
| 2018-02-09 08:22
| T-60軽戦車
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Comments(3)