ミカンセーキ

THONET no.18 / 14

資料
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ちょっと前に発売されたMiniArtのカフェセット[MA35569]を作ってみます。カフェテーブル2台と椅子4脚、コーヒーカップにワインボトルにグラスにビアジョッキ。

お目当はこの椅子。誰しもが一度はカフェで見かけたあの有名な椅子。
THONET(トーネット)社のNo.18。

19世紀末にウィーンの家具職人、ミヒャエル・トーネットが曲木(木を蒸して曲げる)技術で大量生産に成功した椅子のシリーズ。No.18の原型になったNo.14は1859年に発表されて、1930年までに5000万台売れたと言われています。現在も生産されていて、累計で2億脚に達するそうです。さまざまなバリエーションや模造品など、世界中のカフェやレストランなどで現在も使い続けられています。

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ウィーンで創業したTHONET社は、ヨーロッパ各地に直営店を作ってます。1860年にブダペスト、1862年にはパリとロンドン、1866年にはベルリン、ハンブルグ、ロッテルダム、ブルノなど。販路と販売台数を考えると、大戦期のヨーロッパでも当たり前のようにあったと思われます。5000万台ですから、ティーガーよりはありふれた存在だったんじゃないかしら。

ミニアートがキット化したのはNo.18と言われるタイプ。No.14の背の部分が変わっった輸出用モデル。ヨーロッパ各地、イギリス、アメリカではむしろこちらのほうが目にするのかもしれません。
No.14の流通がオーストリアとその近郊とすると、ノルマンディのジオラマに登場してもおかしくないのはNo.18。その意味では正しいチョイスと言えます。

No.14は背板が2重のフレームになっているのに対して、No.18は上部でフレームが繋がった形状になっているのが特徴。図版のNo18にある背板と座面をつなぐ補強材のようなもの、サイドプレスはあるものとないものが選べたそうです。
座面もバリエーションがあります。同様に座面の下の円盤のような補強材(ストレッチャー)もリング型、アーチ型、クロス型のバリエーション。

生産工場は、当初はウィーン、1856年にコリッチャヌイ(チェコ)、1860年にビストリッツェ(チェコ)、その他ドイツ、ポーランドと良質な木材を求めて拡大していきます。生産年代、生産工場で、同じシリーズでも形状が変化して、初期は背板上部の丸みが強い感じ。キットのものは上部が直線的で、ビストリッツェ工場生産型をモデル化した可能性があります。このあたりはアンティーク家具のサイトにいろいろ書いてあります。生産工場の違いにこだわったり、どこの世界も一緒ですね..(笑)

いずれにせよ、THONETのNo.18、特にNo.14は、ウィーンやプラハ、ベルリン、ポーランドあたりではポピュラーな椅子だったと思われます。

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キットのNo.18を改造してNo.14も作ってみます。左からNo.18、No.14サイドプレス付き、No.18、No.14サイドプレス無し。
No.14の背板の内側のフレームは0.5mmのプラ丸棒を曲げてつくりました。サイドプレスはNo.18から切り離したフレームの再利用。
しかし、ミニアートのキットは接着面が小さくて作るの大変です。4脚作っただけなのに疲労困憊。

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トーネットのこのシリーズは、クラシックなカフェにもモダンな空間にも合うので使いやすい椅子です。写真は1925年のパリ、アール・デコ展にてフランスの建築家 ル・コルビュジェがエスプリ・ヌーボー館の展示でNo.18を使ったときの写真。

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グリレも工作も進行中。戦闘室の仮組を始めました。
(そんなの最初にやっとけって..)


追記:参考にしたサイト
TONETの椅子の概要 →無銘の椅子.com >THONET資料室 
AIDEC:日本の正規代理店→AIDEC > 名作椅子とAIDEC (生産史とか詳しい)
No.18の詳しい解説とディテール写真 > Denim-furniture.com>THONET no.18
ドイツ・トーネット社の現行生産品のカタログ > THONET wooden chairs
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