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断片的思考のメモ


by hn-nh ( or hn )

完成系 (3cm MK103 auf sf.38(t) vol.13)

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春から制作を進めていたGrille改造 3cmFLAK、とりあえず完成してます。SUMICON参加作品として10月31日の締め切りになんとか間に合ってほっと一安心。

こっちのブログには塗装経過とかアップしてなかったので、工作終わったと思ったらいきなり完成、ということになってしまいました。伏線を回収しないまま突然に最終回を迎える人気のない漫画みたいですが、と言ってまだ完成してないふりして「サフ吹いたとこです〜」という偽装記事を書くも気が乗らないので、ひとまず完成報告。
完成にいたる過程の書き留めておきたいことはいくつかあるから、それは改めて記事にするつもり。

写真、撮りなおしました。コンペの最終日に慌てて撮った写真はちょっとミスったとこあるので、その顛末を含めて今回書き留めておきます。まずは再撮の写真をSUMICONのサイトよりも高解像度(1600×1200:写真はクリックで拡大)でアップ。キャプション再録。


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Grille弾薬運搬車改造3.0cmFLAK 1945.5 Praha

完成しました。ドラゴンの考証ミス白箱キットが形になりました。
1945年5月、ドイツの降伏と前後して蜂起したプラハ市民に鹵獲された車両です。
この車両を取り巻く状況を伝えるべく、ベースもつけてみました。

1. 拠点防衛用にGrille1を改造して3.0cmFLAKを無理やり搭載した車両。機関砲の簡易砲架をスクラッチ。新品の機関砲と改造のベースに使った中古車両のくたびれた感じの対比を表現しました。
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2. 左側全景:残っている当時の写真を参考にして各部を制作。
取り外されたトラベリングロック、車体のカモフラージュ用ワイヤー。迷彩柄も写真を見て復元。
プラハの街灯は当時の写真を元にそれらしく再現してます。
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3. 右側全景:こちら側の実車の写真は殆ど残ってないので、想像を交えて作ってます。
排気管は途中で脱落しているらしく、その状態を再現。
ここからはフィクションですが、破損の原因となったかもしれない事故の傷を車体につけてみました。
写真に残ってないアイドラーホイールは、接触事故で壊れて取り替えたというストーリーを設定。スペアホイール不足でヘッツアーの誘導輪を流用してます。
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4. 上から:機関砲への換装の時に元々の部品を取り外した痕跡を表現してます。
脇に立つフィギュアはミニアートのものから。手の表情だけ少し変えてます。
蜂起してドイツ兵やドイツ系住民を追い払っている市民を見て不安げな老婆。
その昔、ベルリンから嫁いでプラハにやってきました。彼女は追われる側なのか、排除する側になるのか。
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5. 後方から:途中で途切れた排気管。加倒式の後部装甲板の上にあるのはドイツ軍のヘルメットをゲットしてチェコの蜂起部隊が使っていたもの。チェコの国旗を付けてます。
路上で旗を振るのは赤軍の交通整理兵。ミニアートのものを首の角度と長さを調整。少し顔もいじってます。
彼女は戦車に乗ってウクライナからプラハまで来ました。22歳、ただしちょっと太め。
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6. チェコ民兵が鹵獲して使っていた様子を想像で再現。不便だったので、カフェから拝借したトーネットの椅子を車内に持ち込み。
機関砲を俯角で地上掃討に使うのには、踏み台があった方が便利。椅子は役に立ちます。
機関砲の脇には、朝のパンと新聞。ここ数日、パンは焼いてなかったらしく、
手に入れたものの固くてそのまま放置。パン屋襲撃。

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写真を取り直して、細部がだいぶ明瞭にわかるようになりました。前回の撮影ではコンデジを絞り優先モードで撮影した際に、なるべく奥までピントが合うように絞りをF値8.0まで上げて、他はカメラの自動設定でシャッタースピードは手ぶれ限界の1/15~1/20で撮った訳ですが、その時ISO感度の上限を設定してなかったものだから、うっかりISO800の設定になってしまったため、写真の粒子が荒れて、滲んだような画面になってしまってました。フィルムカメラで育った世代としては、絞り込んだら自動的にISO感度が変わるなんて意識してなかったよ..

再撮影では、光源をより明るくして、ISO感度は80で固定(6の写真だけISO200)して絞りはF値8.0〜5.6 シャッタースピードは前回同様1/15~1/20で撮影。
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左が今回の撮影。ISO値80、右が前回のもの。ISO値800。やっぱり粒子感がだいぶ違う。左の今回の写真の方が細部のディテールがはっきり見えます。もっともそれでも少しエッジがぼんやりしているのはコンデジの限界。センサーサイズが1/2.3なので元々の解像度までフルに利用できてない。やっぱり1.0型サイズぐらいは欲しかったかな...

それはともかく、今回の方が写真がクリアになった訳ですが、ちょっと腑に落ちない。細部までよくわかる模型写真としては断然に今回の方がいいのだけど、イメージを伝えるという意味では前回のものの方がよかったんじゃないか、という気も。
前回の写真の少し粒子が荒れた感じとか、暗部が潰れてしまっていたりとか、そっちの方が当時の写真を見ている感じもあるし、アングルも直感的で(工作とか塗装で頑張ったところが結局写ってなかったりするけど)空間の雰囲気は伝わりやすい。それに引き換え、今回の同じアングルで撮ったけど、あれこれとどのディテールを写し込むか気にしてシャッターを切ったから、少し説明的な写し方になっている感が否めない。

結局は何を伝えるための写真かという、なかなか悩ましい問題。
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Commented by hiranuma at 2017-11-07 21:13 x
完成おめでとうございます。
詳細な検証を元に製作されている作品の気品と製作レベルの高さに敬服します。神経質なほど繊細な工作と塗装があいまって素敵な作品になっています。

車内にばら撒かれている薬莢は接着されているのいですか?
私の場合は両面テープで貼りました。(M10)

次の作品が楽しみです。
AFVではなく自動車!?
私はAFV、レトロ自動車各種平行製作中です。
スーパーカブの取扱いをどうしようか悩んでします。
(アオシマのガチャを買って分解しているので)
Commented by hn-nh3 at 2017-11-08 04:48
薬莢はとりあえずばら撒いただけで固定はしてません。塗装がイマイチうまくいかなかったので気が向いたら修正しようかとも思ってます。
1.2mm真鍮パイプを5mmの長さで切りそろえて、片方の端部にパイプ内径と同じ0.7mmの真鍮線で蓋をしています。使用済み薬莢なので少し変色した感じにしたいと思い、軽く半光沢のトップコートを吹いた後、クリアオレンジとクリアブラックを薄くかけてます。ちょっとやりすぎて鈍い色になってしまったかな...

hiranumaさんのM10は凄い完成度ですね。あの空薬莢の山には圧倒されました。ちゃんと底のリムも先端のテーパーもついてるし..

戦車作った後はやっぱり自動車作りたくなります。積んであるリストで言うとオペルのバスかGAZのバス、変わり種では築地市場なんかで使われている"ターレ"。アオシマから1/32で発売されてたので思わず買ってしまいました。

アオシマのガチャのスーパーカブは出来がよさそうですね。DIOPARKのカブより精密だったりして。
Commented by hiranuma at 2017-11-08 09:52 x
アオシマのはよくできてはいるものの所詮ガチャなのでバリやテーパーラインが残っていて削ると塗装を剥がすことになります。「スーパーカブ」「HONDA」の印刷の出来がいいので塗り直す場合は精密なマスキングが必要です。ハンドルもグラグラなのでカットして詰める必要があります。スポークが問題でもあり中途半端に出来が良いので困ります。タイヤはダメですが再現が大変なのでどうするか、など課題が多いです。
DIOPARKのカブの方がはるかに精密だと思いますがあえてアオシマ製をディテールアップすることを選択するか躊躇していますがすでに分解してしまいました、、。

"ターレ" 是非作ってください。
Commented by hn-nh3 at 2017-11-09 05:23
年末に向けて仕事が忙しくなるので、”ターレ”をさらっとさっさと作るのがちょうどいいかも。(考証沼に嵌らない限りは..)簡単に完成しそうだし。

アオシマのガチャのスーパーカブは、写真を見るとスポークの表現などパーツ分割は考えられてますね。300円とは思えないクオリティですが、スポークを植え替えたりとかディテールアップを始めるとあちこち気になって原型がなくなりそう.. ^ ^
Commented by デビグマ at 2017-11-11 02:52 x
大きな画面でみると、細部工作のスゴさと塗装の細かいタッチがはっきり見えて興味深いです。特に塗装は時間をかけて塗り重ねられているようで、塗装が苦手で適当に済ませてしまう私にはただただ感心するばかりです。やはり丁寧な作業の積み重ねが作品に深みを持たせるんだなあと反省。。まあ、ともかくスミコンお疲れ様でした。
Commented by hn-nh3 at 2017-11-12 07:03
やっぱり作るのは基本寸法はいじらないで済むキットに限りますね。スミコンはデビグマさんもお疲れ様でした。笑

実はこのGrilleも基本寸法がおかしいところがあって、オープントップの戦闘室の装甲板の上窄まりになってる角度がキットでは少しオーバー気味。なので内部の装備品の取り付けに無理がある箇所がでてしまいます。
原因は多分、Grilleの三面図を最初に起こした人が記録写真をトレースした時に遠近補正ができてなかったのだと推測します。訳あって戦闘室前面の装甲板をプラ板で作り直した時に、このことに気がつきました。

1/35でもう1〜2mm、戦闘室上部の幅が広くなっていると実車の印象に近づきます。しかしこれを修正しようとすると戦闘室全体をスクラッチということになるので、スケジュールを逆算するとこの作業は無理と判断しました。これは今でも心残りです。

塗装は難しいですね。理想はもっとさりげないヤレ具合ですが、経験不足でついつい手数が増えてしまいます。引き算の技を身につけないと...
by hn-nh3 | 2017-11-07 20:51 | 38(t)系列 | Comments(6)