断片的思考のメモ


by hn-nh ( or hn )

諸々:T-60 (Plant no.264) vol.7

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T-60 (Plant no.264) 制作その7。組んで内部塗装しておいた砲塔の部品を組み合わせていきます。砲塔基部のリング部分に取り付く部品は接着面積が小さくてうっかり触ると壊れそう。砲手用シートは第264工場仕様で通常の位置より少し後ろ寄りにつけてあります。内部の塗装はヘアスプレー技法の練習。下地の錆色が見えるように白をハゲチョロに....ちょっとやりすぎました。
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砲身と防盾のセットはキットの組み立て説明図のようにやると部品が干渉してうまく嵌らないので、砲身(Bc4)の先端からスリーブ(Bc15)を先ず通しておいて、防盾(Ba15)を砲尾側からスリーブと防盾を接着、その後Bc15+Ba15を砲身の先にずらしておいて砲身の基部を砲塔側の砲耳パーツに接着、それから防盾の部品をスライドさせて砲耳パーツに接着。この辺りは仮組みをしながら手順を考えて組む必要あり。ここまでは驚くほど組み立てはスムーズでしたが、砲塔の細部パーツは「これがMiniart」という感じ。ただし嵌合の良さは昔のキットとは別次元。

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d0360340_05345624.jpgフェンダーの取り付け。直角3角形のフェンダーステイは、細長いエッチングパーツを折り曲げて作りますが、頂点部分の折り曲げ位置が示されてません。実車のその部分は鋭角の角が出たものではなくアールがついた曲げになっているので、Miniartの設計者がパーツに折り曲げの筋彫りを入れるのを嫌ったのでしょう。気持ちはわかるけど、それだったら、何ミリの位置で曲げるとかの指示は欲しいところ。

こんな感じで曲げればいいかなという加工図(写真右)を作って、スチール定規にパーツを載せて曲げました。寸法はだいたいこんな感じというアバウトなものなので、参考になるかどうかの精度です。利用は自己責任で。

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だんだん組みあがってきました。工具箱とかOVMは仮置きです。履帯はキットの組立て式パーツをC組みにして塗装の時に取り外せるようにしてます。履帯の組立てはいつものようにリモネンセメント。(過去記事参照:マジックトラックを繋ぐ
枚数は95枚で組み立て説明図通り。キットの履帯、ガイドホーンの肉抜き穴を実車同様に再現してくれて嬉しい限りですが金型精度が甘いコマがあって、肉抜き穴にバリが回ってしまってるパーツがあります。こうやって横からみるとちらほら混じってるのがわかります。後でカッターでコリコリ整形しましたが、接着前に選別して不良コマをハネておいた方が後の作業が楽でしたね。上部転輪から浮き上がってしまってますが、これは塗装後に接着します。


d0360340_06090238.jpgこの第264工場製仕様のキットは、車体側面に半月状のパーツをつける指示があります。エンジン点検用のアクセスハッチでしょうか。他のキット(初期型、第37工場製)ではなかったもの。

写真右はボルゴグラード(旧スターリングラード)に残る実車。写真引用はWikimedia commonsより。この車両には半月状のハッチがついています。砲塔には例の3つ組みボルト、誘導輪は460mm鋳造スポーク転輪と、この第264工場製仕様になっているので、この車両を参照しているようにも思えますが、車体側面装甲板の接合部が第264工場製の特徴である溶接ではなくボルト接合になってるんですよね... 部品の寄せ集めたり足りないものは再現パーツを作ってレストアしたのか、フェンダーや砲塔の防楯も少し微妙。ただこの車両、車体前面や操縦席周りの増加装甲が確認できる車両としては貴重。


d0360340_07444464.jpg第264工場製仕様の現存車としては、ロストフに残る車両がそれっぽい。写真引用は:walkarounds scalemodel.ruのページから
保存状態が非常に悪く、あちこち部品が紛失してディテールの参考になる車両ではないのですが、砲塔には3つ組みボルト、車体側面装甲板の溶接など、砲塔と車体ともに第264工場製の可能性が大。
ただ、この車両には半月状のアクセスハッチはついていないんですよね。ハッチがどの時期にどの工場で設置されるようになったのかは要リサーチ。
.... やっぱりロシア語勉強しようかな。

Commented by かば◎ at 2018-03-01 15:47 x
標準型ヴィッカース6tとちょうど同じ形式のフェンダーステイですね。
CAMsのエッチングのフェンダーステイは、上になる部分は、自然に丸みが付くように、ちょっと幅を持たせて薄くなっていました。
kabanos.cocolog-nifty.com/.shared/image.html?/photos/uncategorized/2017/12/02/20171201_203436.jpg
Commented by hn-nh3 at 2018-03-01 20:32
>>自然に丸みが付くように、ちょっと幅を持たせて薄くなって

なるほどー。なかなかよく考えてパーツが作ってありますね。他のパーツも(組むのが大変そうなものもあるけど)楽しんで設計している感じが見えて、いいキットですね。

ヴィッカース6tの塗装。めんどくさい迷彩を簡単にするマスキングシートとかあったらいいですね。T-60は4BOの単色で塗るつもりなので、それだけで気分がすごく楽です。
Commented by セータ☆ at 2018-03-01 20:43 x
第264工場製 T-60の車体側面装甲板の接合部は、生産当初はボルト接合で、途中から溶接に変更になってます。
車体に増加装甲板を付けていても、車体側面はまだボルト接合である車両も居ますね。

車体側面の丸ハッチは T-70にもありますが、これが同じ目的のものであるとするならば、冬期、気温が0℃以下でエンジンを始動する際にこのハッチからブローランプを突っ込んで内部のヒーターユニットを直接暖めるためのものである可能性が高いですね。
でも何故全車装備にしなかったのか…?
Commented by はい人28号 at 2018-03-01 21:57 x
T60完成の勢いでT70を製作中です。今から10年以上前のMinart初期の製品。T60が神のように思えます。
Commented by hn-nh3 at 2018-03-02 05:45
>>車体に増加装甲板を付けていても、車体側面はまだボルト接合である車両も

セータ☆さん、ありがとうございます。しかし本当にややこしい。例のボルゴグラードの現存車両は車体前面には増加装甲はあるのに後面にはなかったり...諸々仕様の複雑さを考えると、生産ラインは単純な前入後出しではなさそうですね。どんな作り方してたのかますます謎。

増加装甲なしの仕様から増圧装甲への移行、生産終了までわずか数ヶ月だから、増加装甲を貼る仕様は暫定的な措置だったのでしょうか。発注した増圧装甲板が納入されるまでの間、組み立て中の車両に貼る装甲改修パッチだったと考えると、なんとなくマチマチさの謎が解けるような気がします。修理で工場に戻された車両にも増加装甲パッチを貼ったり、とか。

車体横の謎のハッチは冬季始動用のものだったのですね。現存車両を改めて見直してみましたが、T-70では標準装備になってるのに、T-60では確認できたのはボルゴグラードの車両ぐらいでした。他の車両はどうしてたのだろう。まさか車内で焚き火!?
Commented by hn-nh3 at 2018-03-02 05:56
>>Minart初期の製品。T60が神のように思えます。

リニューアルされるのはまだ先の話でしょうね。はい人28号さんのT-70M制作、いつもながらの超絶工作を楽しみにしてます。操縦手ハッチもコンプレクトジプのアフターパーツですか?

私のT-70Mはあとフェンダーの工作とボイテ仕様のノテックランプをつけたら工作終了です。これも今年中にやっつけようかな。T-60作ってて気がついたのですが、T-70MのフェンダーはT-60よりも幅広になってるようですね。Miniartのキットがそうなってるのか、実車もそうなっているのか。
Commented by はい人28号 at 2018-03-04 17:00 x
T60とT70Mのフェンダー幅はT70Mの方が広いです。たぶん履対幅の違いによるものでしょう。
ポーランドMiltara社のT70をT70M製作の資料としています。この本でもT70→T70Mで履帯が
広くなっております。MiniartのT70MからT70に改造する際には、足回りをT60のディスク型転輪
を使用する等注意が必要だと思います。
Commented by hn-nh3 at 2018-03-05 05:57
T-70Mフェンダー情報(笑)ありがとうございます。やっぱり広くなってますよね。そうかT-70MからT-70に改造するには以外と大きな溝がありますね。

私の製作中T-70Mは転輪がゆるゆるだったのでがっちり接着してしまったものだから、今更アフターパーツに取り替えという訳にもいかず、と言ってあのファジーなモールドはなんとかならないかと思いあぐねているところです。サークルカッターでプラ板からリムを切り抜いて貼ろうか、とか。
by hn-nh3 | 2018-03-01 06:44 | T-60軽戦車 | Comments(8)