4BO+5:T-60 (Plant no.264) vol.9

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T-60 第264工場製車両 その9。基本塗装を行いました。
塗装の下地にサフェーサープライマーを吹いて、先ずはダークブラウン。チッピングで上塗り塗料が剥がれたところに見える下地色を作ります。チッピング用の剥離剤を吹いて乾いた後に基本色のロシアングリーン:4BOを吹きました。

4BO+5:T-60 (Plant no.264) vol.9_d0360340_21562410.jpg使った塗料はMMPの水性アクリル系塗料。前作のGrille改造FLAKの塗装からこれ使ってみてます。元々は同じく水性アクリル系のライフカラーを使ってたのですが、水性アクリルの弱点である塗膜の弱さ、エアブラシの目詰まりを解消する性能がある、とのセールスポイントに惹かれて導入しました。

ロシアングリーンのカラーはMMP−031の4BO:FS34079とMMP-028のRussian DarkOlive:FS34102を使用。MMP-031を下吹きして、その上にMMP-028。さらに028をもう一段明るく調整した色を重ね吹して色のニュアンスを調整しました。3階調の色をぼわっと重ねただけで特にカラーモデュレーションとかは行ってません。
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基本塗装が終わったら、水で濡らした固めの筆で塗膜をぽんぽん叩いて塗膜を剥がして下地の錆色を露出。転輪、工具箱、フェンダー、歩くところをちょこちょこっと、あくまで控えめに。プライマー色ではなく錆色のつもりだったけど、少し明るすぎたかな...

4BO+5:T-60 (Plant no.264) vol.9_d0360340_22361226.jpgT-60の記録写真を見るとマーキングがない車両の方が多いのですが、それだと模型的には少し寂しいので、車両番号くらいはつけたいと思います。キットには2種類のデカール。ステンシル文字の「076」と手書き数字の「31」

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このナンバーを実際につけてた車両の写真がありました。左側の写真の奥の車両が「076」。鋼製転輪の車両でちょうど再現した仕様でもあるので有力候補。ただこの写真、撮影場所が11月の北コーカサス方面。作っているキットは1942年の8~9月頃のスターリングラード前哨戦をイメージしているので、ちょっと場所と時期が合わないのが残念。左側の写真の車両が「031」。しかしこの車両、残念ながら砲塔ハッチが8角形タイプ。再現しているのは丸型ハッチの車両なので悩ましい。細かいことには目をつむって使ってしまうという考えもよぎったものの「散々、仕様にこだわっといてこれかよ」という声がしたので、これも諦めます。

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鋼製転輪・丸型ハッチの車両となると、マーキングがあるのは写真の左上の車両。砲塔に「3672」という少し不揃いの数字。余ってるデカールの数字を寄せ集めて再現しようかと思いつつこの写真をよく見ると、検分するドイツ兵の傍に乗員の痛ましい姿が... キットからそんな未来が見えてしまうのはちょっと切ない。何よりこのナンバーが模型的に見栄えがしなさそうなので、これも不採用。

他の候補としては写真右上の車両についてる三角の部隊マーク。これも8角形ハッチの車両ですが、円形ハッチの車両でも同様のマークをつけた車両はあったはず。写真に写るのは放棄車両を検分するのがイタリア兵で、ロシア戦線のイタリア兵というシチュエーションも楽しそうです。デカールは第37工場製車両のキットから流用できそう。ただ、マークがピストルポートにからむのでデカール貼りの難易度高め。

写真左下も8角形ハッチの車両ですが、面白いマーキング。しかし、これを再現するのは難しそう。デカールを自作するノウハウは持ってないし。
写真右下の車両。増加装甲付きの車両で砲塔ハッチは8角形。砲塔には「7」の車両番号。これなら何かのデカールから流用できそう。夏のウクライナの草原というシチュエーションもイメージに合いました。これにします。
ただし、数字を変えて、この車両の近くで行動していただろう僚機の設定で再現してみます。上の北コーカサスの写真のように8角形ハッチの車両と円形ハッチの車両が同じ部隊にいた状況は十分にありそう。
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デカールはDragonの何かのキットで余ってたデカールから流用。記録写真の「7」のようなもう少しロシア成分の高いフォントだったら良かったのですが、これなら許容範囲。デカールがカルトグラフ製というのも安心感あり。

ウェザリングとデカールのシルバリング防止用にセミグロスのクリアを車体全体に吹いてあります。デカールはぬるま湯に10秒ほど浸して引き上げて暫し待ちます。台紙から動くようになったら爪楊枝を使って数字を滑らせながら所定の位置に配置。マークセッターを塗って位置を調整した後、空気を追い出すように綿棒でデカール表面をトントン叩きながら水分を抜いてセット。デカールが乾いたらもう一度セミグロスのクリアを上から吹いてコーティング。

接写して拡大して見ると...クリア吹いた時にあちこち埃を巻き込んでしまってます。後で少しペーパーを当てて均す必要あり。それと..クリア吹いた時に車体色が濡れ色になって少しイメージより暗くなってなってしまったのは少し迂闊でした。前回の記事で「同じ色でも光沢が変われば色の濃さも変わって見える」なんてこと言っておきながらこの始末。完全に経験値不足ですね。

by hn-nh3 | 2018-03-06 06:20 | T-60軽戦車 | Comments(0)