断片的思考のメモ


by hn-nh ( or hn )

増加装甲を作る:T-60 (Plant no.264) vol.10

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T-60 (Plant no.264)制作 その10。もう一つのT-60 第264工場製車両は砲塔8角形ハッチ、鋳造スポーク転輪の仕様。それだけではつまらないので後期の増加装甲付きのタイプに改造する予定。

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実車はこんな感じ。車体の前部に15mmの装甲板の増し貼り。ドライバーズハッチ周りのバルジ部分にも15mm増加装甲。
車体後面は10mm。車両によっては後面の増加装甲が貼ってないタイプも。
砲塔は防盾正面に15mm。砲塔側面にぐるりと10mmの増加装甲板。ビジョンブロックやピストルポート周りは増加装甲を切り欠いて干渉しないようにしてあります。


d0360340_20593770.jpgつい先日リリースされたMiniartのT-60バリエーションキット。ゴーリキー工場製後期型(ma35232)は増加装甲付きの仕様が再現されてます。Miniartのページにキットのパーツの写真が掲載されているので、それをダウンロードしてイラストレーターで画像をキットの原寸に調整してトレース、増加装甲の型紙を作りました。

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これをプリントアウト、スプレー糊で0.5mmのプラ板に貼り付けて、プラ板を切り抜いて増加装甲を作ってみました。
後面の装甲板は 実車で10mmなので、1/35に換算すると約0.3mm。うっかりしてました。後面装甲板も0.5mmで作ってしまっていたので、表面をサンドペーパーで削って0.3mmぐらいに薄く調整...

車体前後の装甲板はリベットを避けるための穴(後面はスリット)が増加装甲板に穿たれているのも再現してます。車体前後の増加装甲板は牽引フックや誘導輪基部、テールランプとの干渉を避けるための切り欠きがあるので、これも再現。チマチマとプラ板を切り抜いて制作

後部フェンダー固定用のアングル材はキットのパーツを見ると、増加装甲の上からリベットで止めてあるようなディテールになってますが、本当にそうなのか。ちょっとこれには疑問があるので検証してみます。

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仮にフェンダー固定アングルが増加装甲板の上からリベットで止めてあるとすると、その下の車体本体の装甲と一緒に穴を開けてリベットで止めているということになります。先に穴が開けてある増加装甲板を貼るときに、どうしても取付誤差が生じて車体側装甲板の穴とずれたりする可能性があります。テールランプなどではそれを嫌ったのか、その部分の増加装甲を大きく切り欠いて、テールランプは本体側の装甲板に固定するような納まりにしています。それなのにフェンダー固定アングルに限って増加装甲と本体の下穴がずれないように細心の注意を払って取り付けるような工法を採用するのかは疑問です。

他の部分のフェンダーステイを見てみると、増加装甲のない車体側面にはフェンダーステイはボルト固定。前部フェンダーは車体前面の天板にアングル材をボルト固定。ただし前端部の補強リブの基部は本体側が溶接接合部になる関係でボルトを使えなかったと思われ、そこだけ溶接。

仮に後部のフェンダー固定アングルが増加装甲板の上に止めてあるとすればおそらくは溶接止め、そうでなければ増加装甲を切り欠いてテールランプ同様に本体装甲板に直接固定していると想像します。

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増加装甲のその部分がわかる写真が殆どありません。黄色の矢印の部分がフェンダー固定アングルの取付け場所。増加装甲を切り欠いているのか..溶接でアングル材を止めているのか.. どちらの写真でも判読不可能。青い矢印は増加装甲の切り欠き部分。

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見つけました。その部分がわかる写真。この車両は砲塔ハッチが8角形、砲塔側面に増加装甲があることはビジョンブロック周りの切り欠きで判別できます。車体後面もおそらく増加装甲。誘導輪基部に装甲板の切り欠きが確認できます。

問題のフェンダーの固定アングルは増加装甲の上から固定してありました。その下の誘導輪基部周りの装甲板切り欠きとは影の出方が違います。アングル材が溶接固定なのかボルト固定かまではこの写真では判断できず。


by hn-nh3 | 2018-03-10 14:02 | T-60軽戦車 | Comments(0)