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断片的思考のメモ


by hn-nh ( or hn )

Girls Collection vol.2(DRK ナース)

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製作中のFIAT500に添えるフィギュアを探している。イタリアに駐留する第4降下猟兵師団の医療部隊の車両の設定だから、救急車に乗ってやってくるちょっと変わり者のドクターがいたりしたら楽しい。そんなシーンに使えそうなフィギュアがないかしらとオーディションをしていたら、こんなフィギュアが。

D-Day miniature studio のレジンフィギュアのセット(no.35016)にドイツ赤十字の看護師。
救急バッグを肩にひっかけてタバコをふかしている看護婦とちょいワル傷病兵とセットのパッケージ。ヨドバシカメラで掃除機買った時のポイントが余ってたので、それを使って購入。

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メーカーの作例写真から。戦場を渡り歩いてきたような強さを感じさせますね。わーい看護婦さんだ〜と、うっかり近づこうものならヤケドしそう。火の着いたタバコをぎゅっと手に押し付けられる...そういうことじゃなくて。

ドイツ軍にはドイツ赤十字(DRK:Deutsches Rotes Kreuz)所属の医師や看護師が派遣されてたようですね。彼女たちの制服の色とかディテールはどんなだろうと例によって調べ物。だけど困ったもので、Google先生に "ナチスドイツ...看護婦... "そんな単語で聞いて見ると、なんだか違う世界の扉が開きます(笑)。いやいや、コスプレじゃなくていいから。。

d0360340_16285954.jpg白エプロンの下に着ている丸襟つきワンピースは白地に青のストライプ。遠くから見ると水色に見える。フィギュアの作例はそんな色合いで塗っているってことかしら。1/35でストライプを描き分けるのは至難の技だし。他にグレーの制服もあるようです。このあたりはまたリサーチ中。

襟の形にもバリエーションあるしボタンの色は? 
ストッキングは肌地が透けるタイプと膝丈までの黒いニーソックスの2つがあるのか?
靴はプレーンな紐靴かローヒールのパンプス、前ストラップのバレエシューズ型などいろいろ見かけるけど、ひょっとして靴は個人調達? ヒールの高さに規則はあるのか? などなど、どうでもいいディテールがあれこれと気になりだします。

こんなこと突然に語り始めたりして自分でも不安になりますが.. まー、帰ってこられる程度にほどほどにしておきます。

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パーツは4パーツ。ボデイと左右の腕とヘッド。腕にはダボがついてて、そのまま差し込めばポーズが決まるようになってて、これは親切。結構、合わせが難しいフィギュアも多いしね。
ヘッドは長めにつくられた首を差し込めばボディに固定できるようになっているのでヘッドとボディを別々に塗装するのが可能。...ミリタリーフィギュアはヘルメットとのバランスを考えてか、首が短いフィギュアが多いけど、首って実際、思ってる以上に長いんだよね。首の長さは大事。ちょっとした傾きで感情が表現できるのは手首と一緒。

...スカートの中はどうなってるの? と気になる輩に最初から言っておくと、残念ながらスカートの中はレジンのムクです。裾のラインからすっぱりと一直線にレジンの塊になってました。

しかし... それだとあまりにリアリティに欠けるかなと、ちょっと彫り込んでみたのが下の写真。ローアングルから写真撮った時にレジンの「底」が写り込むのも興ざめですし。バーチャルな境界面で足とスカートの色の塗り分けするのも変だし。

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最初は膝上ぐらいまでちょっとだけ彫り込んでおけばスカートの裾も薄く見えるよね、と作業しているうちに、意外に彫れるもんだねと調子に乗って...奥の奥まで掘り進んでしまいました。どこまで再現されてるかはナイショ。

(7/1 追記)
掘り込みに使った工具はコレ

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アイガーツール EF-06 と ハセガワのモデリングチゼルの平細TT4。
EF-06は市場価格で3000円前後と安価ではないけど、替刃式のナイフで刃先の形状が違うものが5本入ってるので、それを考えればお徳用です。
刃先がカーブしてるのが重宝します。カッターや切出しナイフのようにフラットで刃先が尖ったものだと、刃先を当てる角度が悪いと深く抉れてしまったり刃先が欠けたりしてしまうことがよくありますが、カーブした刃の腹の部分を使うと他の部分を傷つけることなく彫り込むことができますね。

フィギュアなど曲面の多いものだけでなく、装甲板からリベットを剝ぎ取ったり不要なモールドを削ぎ落とすのも周囲を傷つけることなく削り取れるので最近はもっぱらコレ使ってます。
曲線刃のナイフなら何でもいいと思いますが、EF-06は刃も柄もステンレスなのが医療用メスみたいで気に入ってます。フィギュアの目尻の切開など「オペ」には欠かせません。(結局そこかい..)

レジンなのでサクサク削れるというか掘り込みは思ったよりは楽でしたね。削ったあとは、ゴッドハンドのスポンジ布やすり:神ヤスでひたすら表面均し。奥のほうは小さく切ったものをピンセットでつまんでゴシゴシ。

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首と手のないトルソー。彫刻的で美しい立ち姿。ボデイも厚みがあって素敵です。何もおっぱいおおきいとかそういうことじゃなくて、西洋人的な骨格、という意味です。ヘソまわりはもう少しボリュームを絞ったほうがいい感じだと思うけど、うっかり削るとモールド殺しそうで難しいからそれはやめよう。

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モールドのシャープさはレジンならでは。インジェクションでは省略されてしまう身体側面の立体感もちゃんと再現されてるし、バッグをしょってる手の角度も雰囲気あります。煙草を持つ手のひらの傾き加減も自然。吸おうとする手ではなく煙草をくゆらしている感じがする。
お顔は.. すれっからしの、いかにもな感じで個人的には好みではない。もっと普通でもよかったな。
あ、煙草吸うんだ.. ぐらいな感じがちょうどいいと思うんだけど。

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いずれにせよ、AFV世界の女性フィギュアというと、とかく男性兵士の添え物的だったり、パラレルワールド的な女性アイコンだったりしてよいものは少ないのだけど、彼女は一人でも強く生きていけそうな感じで、なかなか貴重。

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FIAT500の救急車に合わせてみたよ。さてさて、どんなシーンが似合うやら。

Commented by かば◎ at 2019-06-30 20:32 x
看護婦さん、コワイ……。
なんというか、よほどの大怪我でない限り、この人には近寄りたくない、みたいな。
ズベズダのソ連女子衛生兵は、いかにもロシアの田舎のイモっぽいおねーちゃんで魅力的でしたが(でも買っていない)、この看護婦さんは魅力というより「迫力!」ですね。
トポリーノ、負けそうです。
Commented by hiranuma at 2019-06-30 22:44 x
写真の人みたいに少しパテ盛りしてふくよかにしたら魔女性が加減されるかもしれませんね。
でも、気の強い看護婦さんは戦場にいい感じかも。
Commented by かば◎ at 2019-06-30 22:53 x
いや、これはこれでひたすら怖く作って欲しいような。

ところで、スカートの中の彫り込みはどうやったのでしょうか。
私は長らくフィギュアは作っていないのですが、最近買ったIBGのTKSに、「デブのポーランド戦車士官」という、「なんじゃこりゃー」なフィギュアが付いていて、珍しく、ちょっといじってみようかな、という気になっていて。
それがハーフコートを着ているのですが、同様に裾がムクなのです。
Commented by hn-nh3 at 2019-07-01 05:22
かば◎さん

ズベのソ連女子衛生兵もなかなかのアイテムですよね。ズベとか勝手に略すと違ったイメージを想像させますが、そんなこととは程遠い純朴そうな姿で。
ICMのソ連女子衛生兵も飾らない感じで素敵です。

>>ところで、スカートの中の彫り込みはどうやったのでしょうか。

使った工具を本文に追記に追記しておきました。
レジンはスチロール樹脂ほどの粘りはないので、掘り込むのは楽でしたね。カーブした刃先のナイフを使って、ムクの塊の中に埋まっているであろう太ももをイメージしてそれを傷つけないように掘り出す...(笑)
最初はちょっと太めの足だったのをバランス見ながらスリムにして... スカートの中だから結局見えないんですが、膝裏の筋肉と腱の形がまだうまく掘れてないのですが。

インジェクションでも最近のフィギュアはコートの裾がムクということは少なくなりましたが、袖口、ジャケットの裾などは必ず掘り込むようにしてますね。薄さも出るし塗装の塗り分けも楽ですし。
Commented by hn-nh3 at 2019-07-01 05:34
hiranuma さん

少しお顔をいじるのか、中の人には変わってもらうのか、あるいはその強すぎる個性をとことん引き出してあげるのか迷ってますね(^^)

フィギュアが引き立て役になるどころか、トポリーノが完全に添え物になってしまってます。。
負けないように車内に何をおいたらいいのか。さすがに担架を載せられるサイズではないので、医療用の何を積んだらいいのだろう、など思案中です。

それと、彼女が車を運転してきたのか、助手席に座ってたのか。当時のドイツでの女性の運転率はどの程度だったのでしょうね? ソ連なら平気で女性もトラックとか運転してそうですが。
Commented by かば◎ at 2019-07-01 10:10 x
スカートの彫り込み工作に関する詳しい説明、ありがとうございます。

それはそれとして、このおねーさんの迫力の源は、顔の怖さはもちろん、この姿勢のスキのなさにもあるように思います。
なんというか、構えたボクサーのように、今は体のどこからも自然に力を抜きながら、しかし手足、胴体がすべて次の一点の動きに向けて繋がっているというような……。
このおねーさんに対した次の瞬間、まずは右手から遠心力を加えたバッグの一撃があり、こちらがひるんだ次の瞬間、左手から火のついたタバコの“突き”が来る――みたいな。
「こいつシロウトじゃねぇな」感がヒシヒシするんですよね(笑)。
Commented by vol de nuit at 2019-07-01 11:14 x
D-Day miniatureのフィギュアはどれも個性が強烈ですが、これはまるで映画の主人公...圧倒的な存在感です。

是非このまま、彼女の個性を引き出してあげてください。笑
Commented by hn-nh3 at 2019-07-01 13:08
かば◎さん
実は足を彫るのは形を見定めて削り込んだ、という訳ではなく、先ずはスカートの裾から5mmくらいの深さまで浚えて、そこで足の伸びる方向を考えながらまた5mmくらい浚えて、というのを繰り返して、あたかも遺跡の発掘作業のように下層まで掘り進めました。

思えば、これは人体デッサンの素養などなくても造形できる方法かもしれません。よくフィギュアの自作記事で見る、大まかに形を作ってそれから細部を作り込んで、という方法は実は経験ないと難しく、それよりも少しづつ仕上げげながら範囲を拡張していくという3Dプリンター的な造形のほうがイメージがつきやすい、という利点があります。
Commented by hn-nh3 at 2019-07-01 13:27
vol de nuit さん

D-Day miniature のフィギュアはテーマのチョイスといい造形といい濃いですよね。メーカーの塗装見本もユーロ塗りで濃い感じがするせいかちょっとひいてしまうところがありましたが、実際に手に取ると造形は思った以上に清潔感があるので、あとは仕上げ方かなと。

>>是非このまま、彼女の個性を引き出してあげてください

かば◎さんがうまく説明してましたが、ポージングの隙のなさは良し悪しですね。

確かにボックスアートを見ると、手当してあげたちょいワル兵士に煙草を差し出されて、火をもらったりするんだけど、馴れ馴れしく話しかけてくる兵士の話を適当にあしらって... みたいな、気はゆるしても心はゆるさなない的な雰囲気がよく出てるとは思いますが、もう少しポーズにユルいところがあったらほ前後のシーンを想像する余地ができるし、別な見方もできてフィギュアの使い道が広がる気がします。

なんというか、ツンツンしてるだけじゃなくて、もう少し弱さが見えるとツンデレ的な魅力が..(笑)
Commented by かば◎ at 2019-07-01 14:47 x
>>ツンツンしてるだけじゃなくて、もう少し弱さが見えるとツンデレ的な魅力が..(笑)

まあ、仮に我々が看護婦さんに怖さを期待することがあったとしても(もちろん、あえて怖さを求めたりしないのが普通ですが)、それはロッテンマイヤーさん的怖さ(厳格さというか融通の利かなさというか)であって、こういう、フィジカルな危機感を覚える怖さじゃないですよね(笑)。

それをこのメーカーは……「なんでこうなった!」と思うのは、日本人の我々だけじゃない気がするのですが。
Commented by hn-nh3 at 2019-07-01 18:52
ロッテンマイヤーさん!!
スーパーでパンを見るたびに、ハイジがクロゼットの中に隠していた白パンをロッテンマイヤーさんに見つけられてしまうシーンを未だに思い出します。

前にハイジの実写版映画が作られたというのを知って
予告編見ました:https://www.youtube.com/watch?time_continue=4&v=_OLPimQoEYs
ハイジがドイツ語を喋ってるというのが驚きでした(笑)ロッテンマイヤーさんは日本語よりドイツ語のほうが似合いますね。


レジンの怖い看護婦さん。塗装前のノーメイクのお顔を見てたら、映画「戦争のはらわた」(原題;Cross of Iron) のシュタイナー軍曹(ジェームズ・コバーン)に似てるなーと。
その映画に出てくる看護婦のエヴァ(センタ・バーガー)は、それこそドイツ赤十字の制服を着て考証の参考にはうってつけなんですが、件のレジンの彼女が似ているにはエヴァではなく戦争の虜となってしまったシュタイナー軍曹(^^;)

野戦病院に担ぎ込まれたシュタイナーは看護婦のエヴァに出会い、孤独を抱える二人が心を許し会うのは映画の当然の流れであるけど、ある日窓の外でかつての戦友の声がするのを聞いたシュタイナーは髪をほどいたエヴァが枕元にいるのも忘れて戦場に戻ろうとする。「..家に帰りたくはないの? 」とエヴァ。家って何?と言葉を返すシュタイナー。「..Our home」と呟くエヴァ。沈黙で答えるシュタイナー。

レジンの彼女はエヴァではなくシュタイナー。
Commented by me20 at 2019-07-01 23:24 x
彫れる、切れるチゼルを求めて数十年のモデラ―が通ります。
既にご存知でしたら...と言いますかどちらの店にも置いてあるものなのでご存知だとは思いますが、タミヤのモデリングブレード(平ノミ刃2ミリ)はちょっと別次元の切れ味で我が家では他のノミ(トライツールを含めて5本くらいあります)の出番が無くなりましたので、ご報告まで(ホルダー別売りなのでちょいお高いですけども)。
Commented by hn-nh3 at 2019-07-02 04:24
知らなかったよー そんなに切れるノミがあるなんて〜
me20さんには教わることばかりです(^^)

タミヤのモデリングブレード。ちょっと欲しくなりました。
納得のいく平ノミは持ってなかったので。。
不要モールドの削りとりの時など、切り残しの処理やエグレのリペアがでてペーパーがけで処理するときに隣のモールドを殺してしまって泣きを見る、ということよくありました。

刃の幅が2mmというのも重要なファクターかもしれません。

写真に写ってるトライツールのTT4の平ノミは刃幅1mmと、精密作業には向いてそうに思えて以前に買い求めたものですが、刃幅が狭いと力のかけ方が安定せず、結局他の工具では刃が入らない狭い箇所の切削以外は出番がなくなってしまってます。
Commented by me20 at 2019-07-02 13:18 x
丸い軸の模型用ノミって両側から削って真ん中を刃にしてるのが多いんですが、タミヤのは片側をぐいっとえぐって刃にしてあるので、向きがあります。これが良いんでしょうかね。
トライツールにも実際の木工用のノミのような平刃形状の物がありますが、これ自分の希望するようには切れないので使ってません...。
※昔からハセトラの工具とは相性が悪いだけなので、これが良いんだよ!と仰る方もいるとは思いますが。
Commented by hn-nh3 at 2019-07-03 04:42
いい刃物には刃表と刃裏があります。ものに当てる角度がやっぱり大事なんでしょうね。

仕事の帰り道、模型店に駆け込んで買ってきました!
試しにランナーを削ってみましたが、タミヤのモデリングブレードは力を入れることなくするすると削れました。
ハセトラのチゼル、サーフェスナイフに持ち替えてランナー削ってみたら、あれ?ランナーの材質が硬くなった?
使用感に歴然とした違いがあります
by hn-nh3 | 2019-06-30 17:59 | 人々 | Comments(15)