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断片的思考のメモ


by hn-nh ( or hn )

ブタ公園

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公園のブタ。東京都杉並区の大宮児童公園にて
善福寺川沿いの森に大宮八幡宮という神社がある。その昔、源頼義の奥州征伐にまつわる伝説があったりと古い歴史を持つ社なのだが、それ以前からの聖地だったようで古墳時代の祭祀跡があったり、川を挟んだ高台には縄文時代の大集落があったらしい。台地の先端には戦時中に高射砲の砲台(松の木陣地)が作られたことも。これについては機会を見て取り上げたい話題だけど、今日は公園のブタの話。

公園ファイルその1:大宮児童公園
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環状7号線の少し外側。善福寺川沿いの森にある神社の横の赤い星のところがその公園。

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神社の土地を区が借りて公園整備をしたのだろうか。静かな森のほとりにブタが3匹。
地図と空中写真はGoogleMapよりキャプチャ。

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コンクリートでできたブタ。この類の遊具を専門用語では象形遊具、というらしい。
ここには親豚1匹と子豚2匹。初詣にも訪れる神社なのでよく知ってる場所なのだが、近年にペンキの塗り替えで子豚が青くなるという事件が起こった。

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青の悲劇。。。なんでブタさんが青いの?と子供に聞かれたら答えに困る。既成概念にとらわれてはダメだよ、と教えたらいいのか。


公園ファイル2:玉川上水第三公園
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先の公園から南下して、神田川沿いの台地の端。中央高速につながる首都高4号線のすぐ北側。江戸時代の水道用水だった玉川上水の水路跡地を公園にした場所。

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この公園には敷地のあちこちに動物がいます。黄色く囲った場所にもたくさんの動物遊具が。

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キリンやゾウ、シロクマ、イノシシにオットセイ。写ってないけどワニやカバ、ウサギにカメもいます。すべてコンクリート製、同じ形のものが他の公園にもあるので、おそらくは型抜きでつくった量産品。

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このエリアにはブタが4匹。子ブタが2匹にひとまわりおおきい兄ブタとでもいうのかそれが2匹。

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子ブタを横から。正式は呼び方は知らないのでとりあえず分類の都合、子ブタをブタ(S)、兄ブタをブタ(M)、大宮児童公園にいた長い親豚をブタ(L)としておきます。

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ブタ(S)の4面図


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ブタ(M)の横姿。ぶた(S)は鋭い目がペンキで書いてあったけど、こちらは穏やかな寝顔。

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ブタ(M)の4面図

ぶたの形をMとSを比べて見ると、体格の違いもあるけど鼻の形が違うなど微妙な造形的変化もつけてあるようだ。尻尾の巻き方も違う。芸が細かい。


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Googleの検索でブタのいる公園を調べてみる。地元でブタ公園と呼ばれているものは結構あるらしく、それなりの数がリストアップされた。面白くなってきたので、ブタのいる公園を地図にプロットしてみた。キーワード検索で見つかったものをプロットしているので、実際のブタ型動物遊具の分布とは異なっている可能性はあるものの、東京23区内の広範に生息域を持つことが判明。杉並区、世田谷区、板橋区に多数生息。なかでも前回の東京オリンピックの時に整備された駒沢公園にあるぶた公園は有名で、センスよく塗られたブタたちがいるインスタ映えスポット。

港区や品川区、千代田区や中央区ではブタ公園は見つからず。都会にブタは住めないのか?
もっともGoogle検索ではリサーチに限界があって、単純に公園のブタに興味を持って写真を撮ってる人がいる場所といないエリア、ということが浮かび上がっただけかもしれない。

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検索エリアを南関東に広げてみる。
ぶた公園の分布を調べてみようと思ったのは、「大宮公園ぶた公園」というかば◎さんのブログ記事なのだが、その囃し唄の広まった一帯にはブタ公園が多数存在すると思いきや、埼玉の大宮市や千葉、茨城にはブタ遊具の置いてある公園は発見できず。そもそもブタはいないのか、あるいは絶滅したのかは不明。神奈川方面では横浜にはいるけど川崎では見つからないなどの地域偏差も。

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全国レベルに広げてみると。基本的な分布は東京23区とその近郊に限定されることが明らかに。
大阪の住吉公園にそれなりの生息数が確認できるものの、近畿圏では別の種類の動物遊具が多く、基本的には別の生態系。北海道の室蘭にある祝津公園が今のところ確認できてる生息の北限。

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渋谷区 代々木大山公園のゾウ型滑り台(撮影2007年 ※現存)

公園の動物遊具にはゾウの形をした滑り台とかタコの遊具など個性的なものも多い。そうした大型の遊具は現場制作の一品造形。それに対して、ブタ型遊具は明らかに同じ(S/M/Lのサイズの違う3種類の)型からつくられた量産品。だからあちこちの公園に設置が可能で普及もしたのでしょう。とはいえコンクリート製で重量もあるから遠距離輸送には難があり、さすがに全国的な広がりを持つことはできず、ローカルな生息圏にとどまっていると想像します。

ブタ公園がつくられた年代を調べたら、昭和40年代に集中していることがわかりました。高度成長期に増加する子供に対して自治体が児童公園を整備したときに大量に作られて設置されたのでしょう。団地の公園でよく見かけるのも同じ理由でしょうか。
郊外が都市化していく時代とブタの分布は重なるのかもしれません。

地域的な偏差に関して、たとえば新宿区にはいるけど隣の中野区にはいなくて、その隣の杉並区には多数生息、というようなブタの多い自治体とそうでないところがあるのは、児童公園整備の公共工事入札にブタ遊具のメーカーが入り込めたところとそうでないところの差なのかもしれません。想像ですが。

調べてわかったブタ公園のリストを貼っておきました。ここにもブタがいるよ、というのがあったらお知らせください。
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Commented by かば◎ at 2019-07-04 11:45 x
かみさんの「おべんとつけて、どこ行くの~、大宮公園、ブタ公園」ですが、「10年前からブタだった~」と、さらに続きがあったような。

>>基本的な分布は東京23区とその近郊に限定されることが明らかに

まさか「関東は豚肉、関西は牛肉」という分布に関係が!?

ところで、玉川上水跡地の公園のきりんは、私がブログに載せた鎌倉大町の「こめ町公園」の物と同じですね。
Commented by hn-nh3 at 2019-07-04 13:01
歌に隠された謎は結局解き明かすことはできませんでしたよー。

鎌倉大町の「こめ町公園」ってどこだろうと思ったら、レンバイのちょっと先だったんですね。キリンやカメの生息域は鎌倉まで広がってるとすると、ブタも入りこんでる可能性はありそです。もっともキリンやゾウは足が表現されてるけど、ブタはそれらとは少しキャラが違いますね。

かば◎さんの言うように「関東は豚肉、関西は牛肉」というのは公園遊具の設定に影響している気が私もしてるのですが、それには関西の動物調査もしないと(笑)
Commented by かば◎ at 2019-07-04 13:13 x
>>なんでブタさんが青いの?

何か、向こう側の壁を塗った時に「ついでに塗っちゃえ」と、同じ色にしちゃったような気がひしひしと……。同じ色ですよね?

>>「こめ町公園」ってどこだろうと思ったら、レンバイのちょっと先だったんですね。

先というか裏というか川向うというか……。「し」の字に回り込まないと行けません。
Commented by hn-nh3 at 2019-07-05 03:41
コンクリート遊具の滑り台かを青く塗ったペンキの余りで子豚塗ったという安直さに「これでいいのか〜」と叫びたくなりますね。公園をうろつく狼に見つかってしまわないように周囲の環境に色をあわせた「擬態」だったりして。

ペンキ塗り替えでとんでもないことになる事例も多いようです。恵比寿南2公園では「うり坊」になったいう事件も。
Commented by かば◎ at 2019-07-06 13:13 x
恵比寿南2公園の「うり坊」、検索したら写真が出てきました。こんなfacebookの記事も。
https://www.facebook.com/ebisushinbun/posts/1299050010120055/

それにしても、記事を最初に拝見した時から思っているんですが、代々木大山公園の「ゾウ型滑り台」は、つくづくシュールな感じですよね。
写真手前の滑り台上部側面に「目」らしくものがあるので「ゾウかな?」と思うわけですが、それがなければ決してゾウとか思えない造形。
いわゆるシミュラクラ現象的にゾウと思ってしまうだけで、そもそもゾウという想定でこれを作ったのかどうかさえ怪しくなってきます。横から回り込むもう一本の滑り台の存在も、「ゾウらしさ」を出そうとは微塵も考えていないふうに見えますし。
うがった見方をすると、そもそもまったく自由に造形して作ってみたら、なんとなくゾウっぽい気がしたので、ちょっと目を追加してみました、なんて顛末があったんじゃないか、とか。
おそらく本来はグレーだと思うんですが、hn-nhさんの写真では銀色にも見えて、ゾウというより、宇宙人が作って送り込んできたロボットだかゴーレムだかのようにも見えてきます。
Commented by hn-nh3 at 2019-07-06 15:08
あれはブタだ! 瓜坊じゃない!というようなクレームを受ける区役所の窓口の人も大変そう(^^;)

調べていたら「タコ」型滑り台の由来がわかりました。
http://tokyopasserby.blogspot.com/2010/06/blog-post_29.html

「石の山」という抽象造形の遊具に対して足立区の役人が「頭をつけてタコにしろ」と言った一言がきっかけだったようです。

滑り台保存館というページに代々木大山公園と同じ形のものが東京東久留米市の団地にある写真がのってました。
http://home.raidway.ne.jp/~iharay/suberidai/191.htm

代々木大山公園の「ゾウ」型滑り台が動物というよりも抽象彫刻を志向していることは見てとれますが、タコの話と同じような「ゾウ」への同調圧力があったであろうことは想像に難くないです。70年代のものと思われますが、当時ウルトラマンの全盛期であったようにSF的なデザインの影響もあるかもしれませんね。

その日は夕立が去ってぱあっと日が差したせいもあってか、風景がメタリックでしたね。写真を撮ってからもう10年以上になるのか。。
また今度行って、もう少し記録的に写真撮ってこよう。10年前の自分がいた場所に。
by hn-nh3 | 2019-07-04 04:30 | 動物系 | Comments(6)