TOOL SET

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仕事始め。今年最初の模型はMiniArtの"TOOL SET" 
正月のお休みの間にウォーミングアップを兼ねてチマチマと工作。このくらい手軽に作れるのもいいね。
去年はセメントミキサーでした。

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MiniArtが昨年の夏頃にリリースしたアクセサリーキットで、いくつかのキットで作ったパーツを組み合わせたコンプリートボックス的なキットです。

実際、工具は好きですね。別に職人ではないのだけど丸ノコとかインパクトレンチ、ディスクサンダーとか持ってるし、エンジン溶接機とか一時期本当に欲しいと思ってました。結局置き場もないから思いとどまったけど。

この類のキットは以前にイタレリが出してたりとアイテム自体の目新しさはないのだけど、このキットを買った最大の理由はボックスアート。これは美しい。
スパナやハンマー、シャベルなど平面的に並べられた工具と真ん中の工具箱をパースペクティブに描いて配置しているバランスがとてもいい。2D的なレイアウトと3Dの組み合わせは、MiniArtはこれまでも銃器類のボックスアートでいくつもやってますが、このツールセットの配置は抜群。

なんできれいに見えるのかなと眺めてたら、スパナの配置など同じ形でサイズの違うものを並べることで、大〜小が遠〜近という絵画的パースペクティブにも見えて、隣の3Dのツールボックスとよく馴染むんです。対角線上に散らした赤い色のバランスもいいですね。

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箱の中身。小さなランナーにまとめられた工具の他にエッチングパーツや小さな透明パーツも入ってます。出番を待つ工具たち

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ディテール。ツールボックスのパーツやペンチやニッパーの類。10はノギス? 1/35のキットの中で1/35のプラモを作ったら1/1225。

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正月早々、組み立てて見ました。美味しいもの食べて酒飲んでピンセット握ってエッチンングパーツを組み立てて...身体に悪いですね。ツールボックスの蓋の薄さを再現するのにエッチングパーツにするのはまあわかるとして、ヒンジの部分もくるりと丸めてヒンジの形にするように指示されてました。例のエッチングパーツでヒンジを作るあれです。ボックス側はプラパーツなのでそこまでしなくてもいいのにとは思おうけど、プラパーツにも穴開けて真鍮線通したら可動にもできるよー的な意味合いかしら。

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箱の中にはボルトナットがモールドされてました。いいですね、こういうの。ナットも大小混じっているところなど、こういうところはさすがミニアート。

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ぞろぞろとツールボックスから這い出る道具たち。ボックスレンチのヘッドには追加工作で穴を開けてやりました。本当は六角穴にしないとなんだろうけど。

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MiniArtはいろんなシーン別にアクサリーキット出してることもあって、車両修理の工具だけでなく、鉋や金槌、ノコギリなど大工道具も入ってます。洋鉋には手を添えるハンドルがついてるんですね。
しかしこういう工具ってそれぞれの文化で使い方の流儀があるから、どんな場面でどの種類の工具を使うか分かってないと実際問題としてジオラマでは使いにくいんですよね。例えて言うと、日本のそば打ち職人のシーンを再現するのに、フグ引き包丁でそばを切ってる...みたいな、間違った使い方をしてしまうとちょっと恥ずかしいし。

ハンドドリル、やすり?、トーチランプ、ハンマー、カナトコ.... 工具がぞろぞろと百鬼夜行。

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ノコギリは歯とホルダーをエッチングパーツで再現する構成。ハンドルがつくホルダーの部分はエッチングの帯をくるりと丸めてノコギリの歯を挟む実際の構造をそのまま再現。エッチングの端部をピンセットでぎゅっとかしめたりの作業に疲れて、工具の行列はここまで。残りはまた気が向いた時に。

隣に見えてる作りかけの戦車は.... はい、わかる人にはわかる。みんな大好きフィンランド軍のⅢ号突撃砲「STURMI」です。

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フィンランド軍はドイツから供与されたⅢ号突撃砲を独自にカスタマイズした姿が魅力的ですが、その特徴の一つが後部に積んだ木製の大きな工具箱。当時の記録写真を見ると、道具箱の側面にノコギリを留めている車両もちらほら。

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それに使えるいいノコギリを探してたんです。 ...って、もう5年越しの製作になるけど。


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今日の出演の工具たち


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昨日のMiniArtからのお知らせは、例のハトのキットがいよいよリリース!
ホビーショーで予告はされてたけど、本気だったんですね。1/35スケールのプラスチックの鳩が36羽。
"THIS IS NOT A TOY” って買いてあるけどおもちゃではなく、”ハト”ってことですかねー

組み立て説明図がまたまた素敵です。楽しいよMiniArt。
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Commented by セータ☆ at 2020-01-10 19:14 x
工具箱の中にボルト&ナット類がモールドされている…というのはメーカー発表のパーツ(CG)図では判らなかったですが、秀逸というか、模型マインドをくすぐりますね。シャベルがジャカジャカ入ってるのも良い。雪掻きスコップみたいなのは石炭くべ用かな?箱絵の赤いシャベルもオシャレ。

Miniartの「鳩セット」、アレはMiniartが「2階建てロンドンバス(B-Type Omnibus)」キットのバリエーションとして「伝書鳩用バス」を出す予定で、鳩のみ先に発売するということでしょうね。
ロトシ者としては、TOKO製 GAZ-AAAの箱絵の「後輪に突っ込む鳩」を再現したいところ。
Commented by hn-nh3 at 2020-01-11 07:08
ドイツ軍の使用した三段構造の工具箱:https://www.worthpoint.com/worthopedia/vintage-gedore-original-army-green-421804844 はEduardが箱ごとにパーツを作りこませるエッチングパーツを用意してますね。https://www.super-hobby.fi/products/Tool-Box-German-2.html

それに対してMiniArtは 組み立てやすさを優先してひな壇型の一体成型のパーツにしてます。タミヤ的な部品分割.... それで組む前のランナー写真ではちらりと写る程度にしか写真を撮ってなかったのですが、箱のそこにスペアのボルトナットが転がってるモールドを見つけたときはちょっと嬉しくなっちゃいましたね。日常の工具箱の中身あるある、ですから。

これぞ「ディテール」というのでしょうか。物語のつまった細部こそが大事で、パーツ分割のためのパーツには何の意味もない。

そんな意味ではシャベルも民生型(石炭シャベル?、セメント攪拌用?..)のタイプに惹かれますね。ちょいとキューベルワーゲんの後部座席に載せて走るにしても、どのタイプのシャベルを積むかで物語も膨らみ方が変わってきますし。
たかが工具でも、これはダンケルクで英軍から分捕ったシャベル... これはハリコフの戦車工場にあったバール...などなどディテールにこだわったバリエーション展開してくれたら嬉しいなーと妄想は広がります(笑)
Commented by hn-nh3 at 2020-01-11 08:34
ハトキットの脈絡のなさに戸惑っていましたが、そうか「ハトバス」への布石だったのか。。
伝書鳩用の通信筒なんかもパーツに入るのかしら。足輪を再現するエッチングパーツは? 鳩の目を再現する極小デカールは入ったりするのかしら? (笑)

>>TOKO製 GAZ-AAAの箱絵の「後輪に突っ込む鳩」

あぁ。ハトのキット化には、そんなプラモ歴史の文脈もあったのですね。ロシア沼深し... 

このシーンは何か、実際の記録写真に鳩が写り込んだものがあったのかしら? 
いざ探してみると、伝書鳩以外の「非軍用」ハトが写り込んだ戦場写真ってなかなか見つからないものですね。
Commented by かば◎ at 2020-01-12 20:16 x
そうそう。
あのデカイ物入れ前面のノコギリは、多くの「シュトゥルミ者」が気になってしまうポイントの一つなのですよ。
http://kabanos.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/post-22cb.html

それはそれとして、miniartのいくつかのキットで気になってしまうのが、「いつ、どこのものなのか」を明記しないで出すこと(「ヨーロピアン・トラム」とか)。
結局、この工具セットって大戦中のドイツものなんですか?
それとも寄せ集め?
Commented by hn-nh3 at 2020-01-12 22:02
かば◎さんの指摘するように、どの地域の工具なのかが曖昧なのが最大のネックです。道具はそれぞれの文化にひもづいた形をしているものだと思うので。。

フィンランド軍の「シュトゥルミ」に搭載のノコギリは実際はどこで調達したものなんでしょうね。冬戦争の時の分捕り品なのか、自国の民生品なのか、あるいはlll号突撃砲とあわせてドイツから取り寄せた整備キットの中に入ってたものなのか...

23号車の写真ではノコギリのディテールまでは判別できませんね。37号車の写真にノコギリのアップが写ってますが、ハンドルは取り外してあるようです。
https://imgur.com/2OyQeKf

ドイツでは結婚式の時に花婿と花嫁がノコギリで丸太を切る風習があるようです。
http://www.multiculturallywed.com/german-wedding-tradition-sawing-a-log-for-wedded-bliss/
Commented by hiranuma at 2020-01-12 22:30 x
かば◎さんとhn-nhさんのご意見のように私も疑問に思っておりました。
そこで、タミヤの方に聞いたところ(多分聞いたはず:曖昧)工具は規格ものとしてどことは特定されない様なことだったような、、。
工業規格があったものかどうか、それとも主流になった工具を輸出輸入しながら広まったものか、、。
工具箱一つとってもドイツ、アメリカと同じなの!?
同じでいいのかも。
Commented by かば◎ at 2020-01-12 22:45 x
>>フィンランド軍の「シュトゥルミ」に搭載のノコギリは実際はどこで調達したものなんでしょうね。

形としてはソ連戦車の搭載品に似ているんですが、自国製かなあ……。
ちなみに私自身はこんな具合に取り付けました。
http://kabanos.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/post-59f0.html

これはタミヤの「シュトゥルミ」をそのまま作っている(そしてかれこれ10年近く放り出してある)もので、ご存知のようにタミヤのIII突ではそのままでは「シュトゥルミ」のベースにはならないんですが、そのへんはごまかしつつ……。
そしてタミヤの工具箱パーツはもう一両分取り寄せて、ドラゴンのIII突でちゃんとしたシュトゥルミを作ろうと計画して、こっちもまた中途半端に放り出してあります。いかんですね。
>hiranumaさん

>>工具箱一つとってもドイツ、アメリカと同じなの!?

ドイツはメートル法、アメリカはヤードポンド法なので、規格自体が違うからには工具も同じわけはないし、入れ物たる工具箱も違うと思うんですが……。

そもそも戦車のOVMでも、同じ用途のものでもドイツ戦車とアメリカ戦車では見た目からしてだいぶ違いますよね。
Commented by セータ☆ at 2020-01-12 23:48 x
箱絵で赤く塗られているシャベルは、同じランナーに米軍規格のサイレンやアンテナベースがモールドされており、M3中戦車のランナーだと判ります。つまりこの枝の工具は米軍規格ということになりますね。

石炭くべ用スコップ等は「38010 German Train Station Staff (1930-40s)」のもの。他にも既発売キットからの出張があるかもしれません。

まぁ、あとはモデラーの皆さんで好きなように拘ったり工作したりして下さいな…ってかんじじゃないでしょうかね。Miniartとしては。
Commented by hn-nh3 at 2020-01-13 18:06
東急ハンズにネジを買いに行くとミリネジとインチネジと規格の違いがあって、似たようなサイズでもネジ山のピッチが違うので互換性がない。基本単位の違いは以外とやっかい。
>ネジの規格の歴史:https://www.juuichiya.jp/bolt/bstf01.html

ドイツ軍がフランス軍の鹵獲車両は積極的に改造して自軍編成に組み込んでいるけど、米英車両はそれほどではないのは、案外、そのあたりの部品の互換性の壁があったのかなと...ドイツとフランスはメートル法を採用してるし。
ソ連軍は米英からのレンドリース車両の保守点検はどうしてたのだろう。。

>hiranumaさん
キットの工具箱はドイツ軍のもののようです。米軍や英軍にも似た形式のものはありますが、それぞれに形は違うようなので、こだわるならそのあたりも調べて自作したほうがいいかもです。互換性と地域性...なかなか厄介です。

>かば◎さん
シュトゥルミの三突がMIAG車台のエンジンルーム装甲の組み継ぎだっったりなど、”かばぶ”の記事を読んで、私はタミヤのキットををあっさり放棄してドラゴンのキットをベースにすることにしました。道具箱周りのディテールで悩んで放置中。。

件のノコギリはですが、T-34に搭載のノコギリは山形三角の形なのかと今の今まで思い込んでました..(汗)あれはホルダーが山形三角なだけで、ノコギリのブレードは弓型だったのですね。。

>セータ☆さん
赤いシャベルは米軍用だったのか。。となると、コーカサスに進出したドイツ軍がレンドリM3からとってきた設定とか、使えるシーンは絞られてきますね(笑)その後、敗走するドイツ軍車両の残骸から拾われてウクライナ農民の納屋に今もある赤いシャベル.. 歴史の片隅のシャベルの流転の物語が出来そうです。


Commented by me20 at 2020-01-13 21:20 x
こんばんは。10番の部品はモーターレンチだと思います。ロックするところが古めかしくて面白いです。

少し前までショーモデリングのPEやバウマンのヒストレックスのバラ売りなどでしかこういう物が手に入らなかった事を考えると、miniartはありがたいメーカーですね(なおイタレリの工具セットは....)。
Commented by hn-nh3 at 2020-01-14 04:35
me20さん ありがとうございます。
モーターレンチ。なるほど、モンキレンチより応用が効きそうな工具ですね。これ一本あればスパナセットの代用になりますが、エンジン整備なんかにも使われるものなんでしょうか。

余談にはなりますが、グリッププライヤーなんかは工具箱に履いていると何かと重宝します。
https://www.monotaro.com/s/pages/productinfo/baisuplier_howtouse/

モデルグラフィックス創刊号(1984) に掲載のティーガーと16tクレーンの野戦整備場のジオラマは衝撃的でした。いずれもフルスクラッチだったと記憶してますが、今や超絶ディテールのインジェクションキットでアイテムの全てが揃えられてしまうなんて、隔世の感があります。
Commented by かば◎ at 2020-01-15 01:16 x
>>シュトゥルミの三突がMIAG車台のエンジンルーム装甲の組み継ぎ

いや、シュトゥルミは、第一期輸入分の30両も、MIAG、アルケットが入り混じってますよ。
一番面白いのが17号車(Ps.531-17)で、こいつだけはMAN製(III号M型車台流用)なので、フェンダーが段付きなうえに、渡渉能力向上で持ち上げたマフラー付きです。
サイバー白箱でこの仕様のIII突Gが出たときに、「これで17号車が作れる!」と買い込んだフィンランド・マニアを知っています(笑)。(私じゃないです)
Commented by hn-nh3 at 2020-01-15 04:24
かば◎さん
>>17号車(Ps.531-17)で、こいつだけはMAN製(III号M型車台流用)なので、フェンダーが段付きなうえに、渡渉能力向上で持ち上げたマフラー付きです。

17号車は撃破された時、増加装甲が剥がれて、ブレーキ冷却装置の取付け穴が露出してる写真が残ってますね。
よく見たら、フェンダーが段付きだ...

>>サイバー白箱でこの仕様のIII突Gが出たときに

後からこんな白箱が出てたのを知りましたが、こんなニッチなもの買って面白いのかと......
そうか、これで17号車を再現できる..と聞くと俄然、興味がでてきますね(笑) 
ってまあ、まずは1台「ノーマルなシュトゥルミ」を完成させてからの話ですね(^^;)
by hn-nh3 | 2020-01-10 00:39 | 模型 | Comments(13)