ミニアートシティ

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MiniArtのジオラマアクセサリーのヨーロッパ各地の建物シリーズは素敵だ。

第二次大戦でヨーロッパ中が戦場になった。ポーランド、フランス、ロシア、イタリア、ドイツ。戦場になった街にどんな建物が建っていたのか、実は意外と知らない。漠然とイメージするのは、レンガや石の壁、窓にはアーチがついてたり、田舎の家は木造で草葺き屋根、そのくらい。イタリアの街とドイツの街は、たぶんぜんぜん違うということは分かっても、じゃあ何が違う?と聞かれても答えられない。チェコとハンガリーの違いは? リトアニアってどこよ、そんな国あるの? 東プロイセン、何それ? 

MiniArtは、そんなモデラーの悩みに答えるように、戦場になった街の建物をジオラマキット化してきた。設計図つきで。
実はこれはすごいことじゃないかな。1/35スケールでヨーロッパの街がアーカイブになってる。

ミニアートのページから建物図面を集めて同スケールで並べてみました。方眼グリッドは1m。
建物の天井の高さ、窓や玄関扉の大きさ、壁の素材。ヨーロッパの建物は馴染みがないから、自分で作ろうと思ってもわからないことだらけ。だからMiniArtの建物シリーズは役に立つ。

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そんなキットの一つ。「ウクライナの都市の建物」を手に入れました。アーチがついた外壁のデザインがちょっと面白くて気になってもの。この春にMsModelさんに入荷があった時に買っておきました。このシリーズは絶盤になってしまったものも多く、入手難となりつつあるのが少し残念なところ。再販してくれないかしら。

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箱の中に入ってるのは... 知らないと面食らいます。インジェクションではなくバキュームフォーム。熱したプラ板を原型に押し付けて吸引成形。金型つくらなくていいのでメーカーは安価に製品化できるという利点があります。でも作るのは結構大変なんだよね。

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壁の裏と表を貼り合わせて厚みを再現しる構成。レンガの壁にポツポツと四角い穴が規則的に空いてるのは、木の梁を差し込むための穴。ヨーロッパの昔の建物は外壁はレンガや石で作るけど、床や屋根は実は木で出来てる。床を掛け渡すために、レンガの壁に木の梁をさしこむ穴を開けてあります。戦場で見かける廃墟は屋根と床が焼け落ちて壁だけが残ってたりする。そういうことがキットを見てるとわかります。1階の床も地面から少し高くなってますね。漆喰塗りのレンガの壁に室内の間仕切り壁の痕跡。な仕切り壁は木で出来てたのかレンガに痕跡が残ってる。外壁の柱の彫刻や楕円形の窓はウクライナバロックの建築様式の建物のイメージでしょうか。

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そのものずばりではないけど、よく似た建物見つけました。キットの建物よりだいぶゴージャスですが、似たようなモチーフが使われてます。こんな雰囲気の建物がウクライナにはいろいろあるんでしょうね。
そのほかウクライナの昔の建物あれこれもリンク張っておきます。

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キットには窓枠やバルコニーの手すりなどのパーツも入ってます。これはインジェクションで汎用パーツとして各キットに入ってます。自作しようとすると大変だから、パーツで用意されてると助かります。そのまま使ってもいいしカスタマイズしてオリジナルのデザインに仕立てても面白い。前にプラハの街灯を自作したときも、この汎用パーツの街灯をベースに使いました。

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建物のスケールを見るため、MiniArtのフィギュア「ソヴィエトの村人」の父ちゃんと少年に立ってもらいます。ヨーロッパの建物って大きい。
窓も人が立てるくらいのスケール。建物の形にはそれぞれの文化に固有のプロポーションがある。こういうのは知らないと分からないこと。

Commented by かば◎ at 2020-08-05 22:22 x
miniartって、車輛等を出す以前に、これらバキュームのストラクチャーのメーカーとして出発していて、むしろ、最初に車輛のキットを出した時には「ええっ? miniartってそっちに進出するの?」と驚いた記憶があります。今は昔のお話。

miniart以前に、同じようにバキュームのストラクチャーを出していたポーランドのREMIというメーカーがあって、実は最初は、「miniartってREMIが改名したの?」とか思っていました。……国が違うぢゃん。

REMIが活動していた時期、むちゃくちゃな円高の為替マジックもあって、ポーランドの模型屋から、REMIのストラクチャは1つ数百円で買えたので、その当時結構たくさん買って(だいぶあちこちにばらまいてしまいましたが)、今でもいくつかは持っています。

確かロシアの風車が作りかけ。
Commented by hn-nh3 at 2020-08-06 06:32
バキュームフォームはメーカーから始まったのですね。とすると、当初は窓枠とか手すりのインジェクションパーツは用意されてなかったのかしら? 
それがきっかけになって、それがいまやT-34や4号戦車のフルインテリアキットをインジェクションで出すまでになったんですね。

ミニアートのバリエーションキット志向は、金型費用の回収のための販売戦略というのもあるのでしょうが、それ以上に網羅的、百科全書趣味な傾向を感じるのは、この建物シリーズにルーツがあるような気がひしひしとします。
Commented by かば◎ at 2020-08-06 19:37 x
miniartのストラクチャは、比較的初期からインジェクションの小物が付いていた気がします。
とはいえ、今のminiartの雰囲気とは違って、いかにも簡易インジェクションっぽい感じだったような気が(いい加減な記憶ですが)。
Commented by hn-nh3 at 2020-08-06 22:51
レジンではなくインジェクションでパーツを作ったことがMiniArtの今につながってるのか。初期のフィギュアも簡易インジェクションだった可能性はありますね。

REMIのヴァキュームフォームキットってこれか。
バンカーなんかもあるぞ
https://www.scalemates.com/brands/remi--3761
Commented by デビグマ at 2020-08-07 16:24 x
MINIARTのホームページに載ってるサンプルの塗装に魅かれて2つばかり購入しました。この建物をバックに完成品を撮影したいな~とは思っているんですが、バキュームフォーム特有の作り辛さのため、製作中断したままです。あともう少しお値段が下がってくれるといいんですが。。
Commented by hn-nh3 at 2020-08-07 18:37
デビグマさん
バキュームキットは組み立てに「覚悟」がいりますよね。本当はこの企画、春にやるはずで仕込んだのですが、ウクライナの建物をちゃちゃっと組み立てて....というところで怯んでしまって挫折。今月のアーマーモデリングが建物特集のようなので、とりあえず便乗した次第。

MiniArtの建物シリーズは入手難、値段も高くなってしまったのが残念ですね。流石にあちらのメーカーらしく、キット自体が立体資料になる安心感があります。他の建物では石積み壁の表面は化粧石を積んで壁体はガラ石詰め込んでセメントで固めてある、なんてのが崩れた断面に表現してあったり。
Commented by デビグマ at 2020-08-07 21:17 x
>>立体資料
まさにそれで、日本人が作った建物って現地の人が見たらおかしなところがあるんだろうな~と思っていたのでこれなら安心だと。ただ、キットに入ってるインジェクションのパーツは結構共通だったりするのでそこはどうなんだ?と思った記憶があります。とはいえ、このままお蔵入りももったいないのでそろそろ引っ張りだしてみましょうかね~
Commented by hn-nh3 at 2020-08-08 17:42
デビグマさん
共通パーツの地域性については、私も疑問に思ってたのですが、どうも2つの系譜がありますね。ひとつはno.35005の建物(窓枠・街灯・手すり)セット:https://miniart-models.com/ja/products/35005/
こちらはフランス〜北部ドイツ〜ポーランド〜ウクライナ〜ロシアのバロック趣味のパーツ。
もうひとつはno.35502のハウスアクセサリーセット:https://miniart-models.com/ja/products/35502/
イタリア〜南欧、南部ドイツの民家のパーツ。

もっとも20世紀になると、人の往来や情報は地域に縛られなくなるから、北欧でも南欧風のテラコッタタイル使ったりしてます。パリにドイツ料理を出すレストランがあってもおかしくないですし。ジャーマンドッグを売ってたかどうかは知りませんが。

Commented by みやまえ at 2020-08-14 20:09 x
こんな愉快ツールが出て笑ってしまいました。
https://www.msmodelswebshop.jp/product/19434
Commented by hn-nh3 at 2020-08-16 05:37
みやまえさん
そのシリコンのレンガの型はいろいろな材料で試したら面白そうですね。小麦粉つめて固めてクッキーみたいに焼いてお菓子の家を作ったり、水を凍らせて氷の城を作ったり。
長方形の型だけでなく台形もあるのがいいですね。これでアーチつくれるかしら。

ミニーアートのジオラマアクセサリーで「建築資材用セット」というのがあるんですが
https://miniart-models.com/ja/products/35594-construction-set/

レンガを見ると、断面に長方形の窪みがあったり穴が三つ並んでたりしてます。セメント詰めるための穴ですかね。あちらではこういうレンガが一般的なのかしら。ちょっと気になってます。
Commented by みやまえ at 2020-08-18 23:07 x
レンガの穴は、考古学的には乾燥を早めるためだとか・・・ほんとかしら・・・
近代だと普通に鉄筋やコンクリを通すためなんでしょうね。
Commented by hn-nh3 at 2020-08-19 05:40
肉厚だと乾燥時にヒケが出来たり、芯まで乾かないうちに焼いてヒビが入ったりすることは容易に想像できます。
昔の人の知恵が結果として構造的にも有効だった、ということなんでしょうね。

レンガの色って地域によって変わったりするのかしら?イタリアの土とフランス、ロシアの土は同じじゃないだろうから、焼いたら色も違ってきそうだし。
by hn-nh3 | 2020-08-05 20:09 | 構造物 | Comments(12)