マーダーコン(Panzerjager 39(H)7.5cm vol.3)
2021年 06月 04日
最近、たびたび目眩に襲われることがあって、病院に言ったらメニエール病だと診断された。薬を飲んでいれば症状は抑えられるし聴力低下も起きてないとかで、大事には至ってないのだが、人生の折り返し地点を過ぎればいろんなことがあります。
この模型も作り始めて、いつの間にか9年が過ぎました。「デモドリ3号」と呼んでるこのキットはBroncoの1/35 オチキスH39改装のマーダー1。ドイツ軍がフランス戦で手に入れたオチキス軽戦車を対戦車自走砲に改造した車両で50台くらい作られたようです。
キットはブロンコの初期のものでパーツの精度が悪く考証間違いもあったりして切った貼ったの工作が必要でした。模型復帰3作目の熱量で基本塗装までは終わらせたものの、仕上げのイメージを決めかねてそのまま放置。
結局は締め切りなんでしょうね。可能性ばかり考えている頃は何も決まらない。残り時間を逆算して今できることをするだけなのに..
それで、Twitterで行われていた「マーダーコン」にこれを出品しようと半月前に引っ張り出して、なんとか迷彩塗装まで完了しました。制作期間は9年と2週間。
細いラインをランダムに重ねた三色迷彩はノルマンディ戦でよく見かけます。航空機から身を隠すために植生にあわせたグリーンの面積を増やしてダークイエローの範囲が少なくなっていくのもこの頃から。
モデルにした車両です。鉄十字の国籍マークが描かれてない、などディテールに違いはあります。正確な再現と言うより、この車両の僚車というイメージ。
迷彩のイメージを確かめるためにイラストレーターでパターン図を作りました。実車はもっと細い迷彩のラインが密集しているように見えます。
1/35の模型の上で1ミリ以下の線を吹き重ねる自信はなかったので、線を間引いてイメージを確認。線を間引いた理由のもうひとつにはグリーンとブラウンを隙間なく吹き重ねて全体に濁ったような色調になるのを避けたかった。というのもあります。
乗員のヘルメットはノルマンディ戦でよく見る迷彩ヘルメットを選んでみました。グリーンの迷彩を吹いた上からダークイエローで微細な傷を描いてスケール感を出すようにしてます。装備品など目が行くところはなるべく細かく描くようにしておくと全体がその精度で見えてくるから賑やかしでも手を抜けないところです。
足回りの泥ハネは、アクリル溶剤に溶かしたピグメントを筆で弾いてノルマンディ地方の少し赤みのある土の色を表現。当初、雨の中の風景を想定していたこともあって、泥を巻き上げて走ってきたイメージがありました。なのでウェザリングは自分的には少し派手め。
泥で隠れてしまうのだから、仕上がりを考えたら足回りの塗装のハゲなんてわざわざ表現する必要あったのか?
確かに模型塗装を効率的にやるなら完全に不要な作業なのかもしれないけど、塗装を作業と捉えるか、ストーリーを楽しむ時間と考えるかでどっちに立つのかが変わってきます。自分は後者かな。
第21戦車師団のオチキス改造マーダー1によく見る迷彩パターンはこっち。太いグリーンの帯にブラウンの縁取りを断片的に散らしたパターン。鉄十字の国籍マークは標準的な黒い十字に白い縁のパターンではなく白縁だけ。43年以前のグレー車体で標準だったものを44年でもまだ使ってます。
イエローベースでこの白縁だけの十字を描くとダークイエローの上では目立たないので、じっさいどうしてたのか観察してみると十字の下に迷彩色を塗り広げて、その上に描くように工夫しています。これに倣って模型にも迷彩色の下地を作ってから描きました。
塗装のモデルにした車両は、複数アングルからの鮮明な写真が残ってます。車体のディテールは少し違って、誘導輪がオチキスH35で使われた穴あきタイプ。ボディ上部の防雨テント止めのパイプが偽装フックより下についてるなど、標準仕様とは少し違います。ひょっとして初期ロットなのかも。
模型はどっちかというと標準仕様のディテールで再現してます。標準的な迷彩パターンで仕上げようと思ってた頃があって、その時の気分の名残です。
..何というか、やっぱり他の人がまだやったことないことしたいんですよね。標準的な迷彩パターンで仕上げた作例はネットでいくらでも観れるから、自分は未だ見たことのないものをやりたい。という病いは治らないんでしょうね、死ぬまで。
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hiranuma
at 2021-06-05 07:41
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いつの間にやっていたのか世間は広いというか色々とお知り合いがいあるのですね。
実車を元に検証された塗装表現がリアルです。
実車を元に検証された塗装表現がリアルです。
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hn-nh3 at 2021-06-05 21:47
ここ2週間ほど、こっちに専念してました。その気になれば2週間で何とかなるもんですね。いつもなら2ヶ月、2年と普通に時間かけてしまう(笑)
ヘッツァーChwat号のウェザリングをどうするか考えていて、勘を取り戻すためにこれを完成させてみようと。
時間があれば傘さしたフィギュアを配置した雨中のシーンを作りたいところです。それはまたいつか
ヘッツァーChwat号のウェザリングをどうするか考えていて、勘を取り戻すためにこれを完成させてみようと。
時間があれば傘さしたフィギュアを配置した雨中のシーンを作りたいところです。それはまたいつか
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デビグマ
at 2021-06-06 18:06
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スミコンに没頭してると思いきや。。マーダー完成したんですね。作りこまれた内部やワイヤーを張り巡らせてぶら下げた装備品など、見どころが多くて飽きませんね~こんな魅力的な作品を作ってみたいもんです。ヘッツァーもこっそり楽しみにしておりますよ~
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hn-nh3 at 2021-06-07 22:06
デビグマさん
MM世代としては戦車にいろんなものをぶら下げるのがお約束です。 そして、履帯やヘルメットは車体に直接くっつかないよなーと思い始める頃に引き返せない趣味に... 笑
という訳で縛り付けるワイヤーは大事なのです。
車内の双眼鏡の下に敷いているのはカーン付近の地図。ネットで地図を探してプリンターで作ってみたのですが、印刷が荒くて何がなんだかわからなかったですね。
ヘッツァーもデカール貼ったり、密かにゆっくりと進んでますよ!
MM世代としては戦車にいろんなものをぶら下げるのがお約束です。 そして、履帯やヘルメットは車体に直接くっつかないよなーと思い始める頃に引き返せない趣味に... 笑
という訳で縛り付けるワイヤーは大事なのです。
車内の双眼鏡の下に敷いているのはカーン付近の地図。ネットで地図を探してプリンターで作ってみたのですが、印刷が荒くて何がなんだかわからなかったですね。
ヘッツァーもデカール貼ったり、密かにゆっくりと進んでますよ!
by hn-nh3
| 2021-06-04 18:35
| Hotchkiss系列
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Comments(4)