断片的思考のメモ


by hn-nh ( or hn )

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1941~1942 (KV-1 vol.3)

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KV-1戦車の鋳造砲塔タイプ。1941年型と1942年型の識別ポイントは大きくは3箇所。車体後部のオーバーハング部分の装甲板形状が丸いかフラットか。砲塔リング部分の幅が車体幅に納まっているかはみ出すか。砲塔後部の機銃マウント周りに補強リングの有無。
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この分類はざっくりとしたもので、実際には1941年型の車体に機銃マウント周りにリングのある装甲強化砲塔を搭載した車両や、その逆の組み合わせの車両もあったりと、なかなか悩ましい。考証の楽しいところではあるけど。
製作中のキットは車体後部が丸くて、砲塔後部の機銃周りのリングがない仕様で、1941年型と言われるタイプ。
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キットの砲塔はタンコグラッド本の図面を参照しているのか寸法的には図面と一致。しかしCADで設計したものにありがちな幾何学的で抑揚に欠ける印象。曲線部分と直線部分もぱっきりと分かれていて、鋳造というより圧延鋼板を組み合わせて作ったようにも見えてしまうので、そのあたりを調整すると雰囲気はよくなる。

まずはエポキシパテを盛ってバッスル下部の鋳造湯口を強調。1942年型の装甲強化タイプでは切断面がフラットで湯口の盛り上がりがはっきりと外観にも現れていますが、1941年型の初期標準型では湯口が砲塔の形にあわせて面取りするように2段の切断面になっていることが多くシルエット的には控えめ。

鋳造湯口はとりあえずパテ盛りした段階で、生産時期による湯口の溶断跡の違いの再現はこの後に行う予定。鋳造のパーティングラインもエポキシパテで再現。型ずれなど溶接跡とは違う表現をなるべく意識。
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キットのバッスル下面の砲塔リングに接する部分の形状が鋭角的でここも鋳造の雰囲気に欠けるところ。入隅の部分にエポキシパテを詰めてラインの切り替わりがゆったりするように成形。

砲塔前面と側面につながる部分のラインも修正。キットでは側面上部の角が面取りされた形状になっていて、これはボービントンの車両でも見られる納まりで正解でもあるのだけど、記録写真でよく見かけるのは全体に面がとれたバージョン。鋳造の木型が複数あったのか、装甲強化型への移行の過程で木型に変更が加えられたものなのかは、もう少し調べてみたいところ。

その他の修正点としては、主観的なものになってくるのだけど全体にパテを薄く盛って側面の曲線と直線部分のつながりをゆったりとした感じに調整。ほんの僅か、厚いところで0.5mmも盛ってはいないのですが、鋳造特有の柔らかいフォルムを表現すべく、直線の部分も定規で引いたような線ではなくフリーハンドで引いたような「ゆるやかな直線」になるように修正しました。砲塔天板の圧延鋼板となる部分はサンドペーパーで面出しするなど対比的な処理をしてます。

鋳造肌の表現はラッカーパテではなく、瞬間接着剤を楊枝でぐりぐりと塗り伸ばして肌荒れを表現。シアノンにベビーパウダーを混ぜてペースト状にしたものと原液に近いもの、粘度の違う瞬間接着剤のペーストを塗り重ねて鋳造肌の粒子感を調整。ニュアンスの調整がしやすいので最近はいつもこの方法。
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砲塔の車長ペリスコープに従来タイプの筒型ではなく、角形のタイプをつけてる車両も見かけます。レンドリースで送られたバレンタイン戦車のMk.4型ペリスコープをコピーしたもので、写真の車両は砲塔機銃周りに補強リングのある装甲強化型(別アングルの写真で確認)。1941年型の標準型の鋳造砲塔で搭載例があるのかは要確認。

(5/2訂正:※角形のペリスコープはMk.4のコピーではなく別種の間接視認装置とのこと。STZ製T-34にも同様の搭載例あり)

Mk.4型ペリスコープを搭載した車両の写真自体は見つかるのですが、1941年型に多い標準型の鋳造砲塔なのか、1942年型で見られる装甲強化型砲塔なのかを識別するのが以外と難しい。識別ポイントとなるのは砲塔リング周りの広がりや機銃マウント周りの補強リングですが、確認できるアングルではなかったり、砲塔後部が見えても機銃周りの補強リングがあるにはあってもはっきりとしない浅い感じのものもあったりして、なんとなく標準型から強化型への移行過程の中間型もあるような気もしないでもない。

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1941年型車体で気になる事例写真。出典はPeko本の「KV TANKS ON THE BATTLE FIELD」から。車体後部のハング部分が丸い1941年型の車体にスプリットタイプの履帯を装着。この車両、エンジンデッキのアクセスハッチが1941年型では一般的なドーム型の膨らみのあるタイプではなくフラットなタイプを使用しているようにも見えます。...誘爆でハッチが吹き飛んでしまっただけの可能性もありますが。

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同じくPeko本からの出典で、車体後部のハング部分が丸い車体で、エンジンアクセスハッチにフラットなタイプを使用しているのがよくわかる事例。ただしキャプションにはM17エンジンを搭載した車両からの改造車の可能性あり、との記述で事例としては少しややこしい。

d0360340_23161333.jpgこれもPeko本からの事例。1941年車体の車両でエンジンアクセスハッチはおそらくフラットなタイプ。

トランペッターのキットには1941年型、42年型ともにドーム型のハッチしか入ってないけど、1942年型への移行期の仕様として、このフラットなハッチは模型で再現してみたいポイント。

写真の車両、鋳造砲塔は初期の標準型で一般的な砲塔基部の膨らみがないタイプに見えるものの、機銃周りのリングの有無が確認できないので判断はつかず。

仮に砲塔も標準型から装甲強化型へ移行する中間型があるならそれも再現してみたいところで、生産時期によって変わってくる鋳造湯口の処理を保留にしている理由はそんなことだったりするのだけど、果たして中間型と言うようなタイプが実際にあったのかの確証はなし。

鋳造砲塔の初期の標準型と装甲強化型の違いは外観の印象以上に図面的な寸法の違いは大きく、冒頭のタンコグラ本の図面を信じるなら、装甲強化型では1/35換算で砲塔の幅が4ミリ、長さが3ミリ拡張されていることになる。室内側は寸法が変わると機器のレイアウトに影響がでるから単純に外側に増厚されたとするなら、側面で70ミリ、前後面でそれぞれ50ミリの増加と、にわかには信じがたい寸法。強化型では最大120ミリ厚の装甲になったとのことだが、鋳造砲塔の標準型の装甲厚がわかる資料がなく、砲塔サイズの変更部分が検証できていないものの、標準型と装甲強化型では基本設計自体も少し変わっているのだろうか。少なくとも機銃周りに補強リングを追加しました的な単純な変更ではないことは確か。

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d0360340_10212068.jpgエンジンのアクセスハッチをフラット型に改造してみます。ドーム型のハッチの中央部分を切り飛ばして0.5ミリのプラ板で置き換え。リングガードは積層したプラ板。リングガードの上面に見えるバーナーで鉄の厚板を溶断した切断痕はカッターで入れた筋目に接着剤を塗って溶かして表現。パネルへの溶接の再現は接着剤で溶かした伸ばしランナー。

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d0360340_10314439.jpgエンジンデッキ後部の丸型の点検ハッチは、1941年型では周囲とフラットに納まるタイプ。キットは42年型とパーツを共通にしたのか、一段盛り上がってハッチの縁が面取りされた形状なので要修正。キットの車体側のハッチの穴をリーマーで拡張してプラ板で裏打ちの後、ハッチを落とし込み。ハッチの縁には瞬着パテ(シアノン+ベビーパウダー)を盛って削って成形。地味に手間がかかる割には結果として見栄えのしない改造。

タミヤのキットだったらちゃんと再現されてる部分でそんなことする必要もないのに…と模型の神様が言うのが聞こえてきます。なんだろうこの報われない充実感。

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こんな写真もあるよと、追い討ちをかけるように神様が言います。鋳造砲塔で車体後部のハング部分が丸い1941年型の車両と思われますが、例の丸型ハッチが一段盛り上がっているようにも見えます。1942年型のハッチが既に使われ始めている事例なのかしら? ハッチをわざわざ修正する必要はなかったのか....(汗)

しかし、この丸型ハッチの変更は車体後部の形状変更によるエンジンデッキのパネル寸法の変更とセットな気もします。ひょっするとこの車両は1941年型以前のタイプで、皿形ハッチを装備した車両からの改造車という可能性も。たとえば、フェンダー上の予備燃料タンクの存在からの推理でM17エンジン搭載車とか。上掲のPeko本のエンジンデッキのフラットハッチがわかる写真の車両もキャプションでM17エンジン搭載車とする根拠はフェンダーに残る筒型燃料タンク取り付け基部が存在することとなっています。

予備タンクの有無とM17エンジン搭載の因果関係を示すソースが何にあるかを知る必要はありますが、1941〜42年型車体で筒型燃料タンクを積んだ車両はチラホラ見かけるので気になるところ。

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車体前面の増加装甲。車体への溶接痕を伸ばしランナーで追加。位置を修正したライトコードのスリットに配線用チューブの部品を取り付け。キットの部品を利用して、写真ではわからないけど端部に配線用の銅線を差し込める穴を開けてあります。

上方に延長された増加装甲の切り欠き部分からのぞくペリスコープカバーは先端が装甲板より少し前に飛び出ているように見えるので、一度接着してあったパーツをエナメルシンナーで剥がして位置を修正。このカバーの位置は車両によってばらつきがあるようなのでキットの位置そのままでも間違いではなさそう。

ボービントンやアバディーンに残る実車でも確認できる上方に延長された車体前面の増加装甲。これは第200工場で作られた車両に見られる特徴で、上部に伸びてないタイプはウラル戦車工場(UZTM)製の車両だとか。Peko本や複数の文献でその記述があります。

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チェリャビンスク・キーロフ工場(ChKZ)で撮影された写真に写っているのは車体後部のオーバーハング部分がフラットになった1942年型車体で車体前面の増加装甲は上部に延長されたタイプ。砲塔は鋳造砲塔(強化型?)と溶接砲塔の2タイプ。鋳造砲塔は上面装甲板が組み継ぎになっていることが確認できます。

エンジンアクセスハッチは、従来からのドーム型のふくらみのあるタイプを使っていたりして、これまた悩ましい。細部の仕様のバリエーションが生産時期によるものなのか組み立て工場の違いによるものなのか、もう少し整理する必要があるのかも...

(5/2追記:※フラットタイプのハッチはM-17T ガソリンエンジン搭載車用とするのが近年の有力な説のようです)


かば◎さんのブログでトランペッターの1942年型鋳造砲塔型の連載?が始まったので、KVに関する様々な謎が解き明かされることを期待。そちらも参照のこと


5/2 追記訂正:角形ペリスコープとフラットタイプのエンジンアクセスハッチについて、かば◎さんとセータ☆さんより情報をいただいたので記述を修正しました。

by hn-nh3 | 2018-04-28 11:54 | KV-1戦車 | Comments(9)
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なんとなく作り始めてしまったKV−1。2、3日で形になってしまうのかと思いきや、調べ始めるとそれなりに手をいれる必要ありそうなところも見えてきて、気になることころをチマチマと工作中。
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KV-1 1941年型の76.2mm砲身はZIS-5。キットの砲身もスライド金型つかって砲口が開口されているのですが、今回はアフターパーツの金属砲身に交換。

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というのも、キットの砲身の穴は偏心していてなんとなく気持ち悪い。幸いRB-Modelから安価なアルミ削り出し砲身がリリースされているので、迷わず購入しました。ライフリングも切ってあったりして、キットの砲身を修正する手間暇考えたら、こっちのほうが断然お得。

ただちょっと困ったことに、このアルミ砲身。タミヤ用につくられたのか、パーツの基部の形がトラペのキットにはちょっと合わない。キットにあわせてパーツの基部を細く削りこむ必要あり。

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d0360340_19115168.jpg履帯はMasterClubの連結式メタル連結式。スプリットタイプと言われる、2分割のピースとノーマルなピースを交互につないでいくタイプで、1942年型でよく見られる履帯ですが、1941年型でも使用例を確認できます。

履帯幅は700mmで1/35だと2cm。高精度な造形で右のキットの履帯と比べると、段違いにリアル。トランペッターのキットのものも悪くはないのですが、こうやって比べてしまうと...

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d0360340_19325868.jpg2分割のピースにはセンターガイドがないので、ガイドが1つおきに見えてくるのが、スプリットタイプの識別ポイント。交互ではなく10個おきぐらいでつないでいる事例も見かけます。ピッチはトランペッターのキットと同じで、キットの駆動輪に問題なく嵌ります。

MasterClubのメタル履帯はあらかじめピン穴があいていて、レジンボルトを差し込んで連結していく形式。フリウルなどの針金でつないでいく方法に比べてリアルな仕上がりですが、組み立てには手間がかかりますね。フリウルの履帯はテレビ見ながらでも組み立てられるけど、MasterClubはヘッドルーペ無しではまず不可能。

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d0360340_19445497.jpg転輪は全鋼製タイプ。緩衝ゴムも省略されたタイプで乗りごごちはどうだったんでしょうね。
キットのもの(左)は厚ぼったくで実感を損ねているので、外周と三角のリブのエッジを削り込んで薄く見えるように修正(右)

拡大してみると、厚みが均一でないとかアラは見えますが、この程度であれば塗装してウェザリングしてしまえばまあ気にならないと思います。外周のリムは内側から削り込んだほうが本当はいいのだけど面倒なので外側を削ったので直径が0.5mmくらい小さくなったかも。

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車内の増加装甲。操縦手前面の装甲板は事例を見ると、砲塔リングの保護のためなのか天板より上に伸びているタイプが多いので、プラ板を貼り足して再現。と、作ってみたところで、ライトコードのスリットの位置が実際と異なることに気がつきました。おそらくはキットは1940年型とパーツを共用していて、1ライトコードの位置が1940年型のままになっているのか.... 開けたコード用のスリットを埋めて作り直し。

事例写真をキットの寸法にあわせてPhotoshopで遠近補正。修正用の型紙を作成。

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型紙と合わせながら、配線用スリットの位置決め。増加装甲の機銃マウント周囲の丸い切り欠きが少し小さかったのでカッターでカリカリと穴を拡張。増加装甲を本体に貼ってしまった後の修正作業だったので、意外と手間がかかった...




by hn-nh3 | 2018-04-24 20:24 | KV-1戦車 | Comments(2)
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土曜日の築地市場。移転まで半年を切ってはいるものの風景はいつもと変わらず。魚河岸横丁(飲食店エリア)の人気店に観光客が長い行列をつくる横を抜けて売り場に向かう途中でふと横を見ると...
いるじゃないですか!モートラ。丸型ヘッドライトの「モートラック」を発見。

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場所は茶屋(買荷保管所)付近。いつもこの時間にここに止まっているのだろうか。だいたいそれぞれのターレーは持ち場が決まっていて、走っているエリア、止めてある場所が決まってるので、あの車両はこのあたり、というのがあるのだけど。これは気がついてなかった。あるいは最近どこからか来たのかしら。

d0360340_06080691.jpgターレーと言われる構内運搬車にはいくつかのメーカーがあって、築地市場では朝霞制作所の「ターレットトラック」、ニチユの「エレトラック」、関東機械センターの「マイテーカー」などが主流。

富士重工製「モートラック」については以前にも記事(ケイゾク:Turret-truck vol.3 )で書いたことがありますが、かつては場内の風景というと黄色いボディに丸いライトの通称:モートラが占めていた時代も。築地市場に最初に導入されたのはモートラだったとか。
しかしガソリン車から電動車への切り替えやリース会社との関係なのか、ここ10年ですっかり姿を消して、自分の写真の中でも2015年の1台が最後で、築地市場では「絶滅」したのかと思ってました。

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いやはや、うれしい発見。丸型ライトのガソリンエンジン車です。とはいえ、あの往年の黄色いボディではないので、後発のモデルでどこかの市場で使われていたものが移動してきたのだろうか。

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築地市場場内ではこんなターレーも。ガソリンエンジンの旧型のマイテーカーですが、ボディに「横須賀魚市場」と書いてあります。元は横須賀で使われていた車両なのでしょうか。セコハンのターレーをやりとりする中古車市場でもあるのかしら。この横須賀ターレーは3〜4台くらい、水産棟と青果棟の間の旧時計台あたりでいつも見かけます。

d0360340_06383549.jpg現在主流のエレトラック。バッテリーモーターの電動車。バックガードの低いショートボディの積載1t仕様です。仲卸の売り場の辺りに多いのは小回りのきくこのタイプ。
バックガードにラップを巻きつけてあるのは市場内でよく見かけるカスタマイズ。発泡スチロールのトロ箱の蓋を挟んで背中のクッション代わりにして、ペンや帳簿を差し込んで走ってたりします。

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築地市場場内 旧時計台 2018年4月 




by hn-nh3 | 2018-04-22 07:23 | ターレットトラック | Comments(2)

はじめてのKV-1

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KV-1 1942 (写真出典:Bundesarchive/wikimedia commons)

先日チラ見せしたトランペッターのKV−1。仮組みで箱に戻すつもりが、ちょっぴりやる気モードにシフト。キットの検証やらディテールの考証など、あれこれ調べているうちに気がついたら、いつのまにか接着剤とか使って組み立て始めている始末。

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KV-1戦車のキットといえばタミヤの往年の名作キットやトランペッターから各種バリエーションがリリースされてますが、自分で作るのは実は初めて。出戻り後もそれ以前の出奔前もなんとなく縁がなくて、今回再販されたトランペッターの「mod.1942 Heavy Cast Turret」が自分にとってはKV-1入門キット。

キットのタイトルは少し変ですね。車体後部のオーバーハング部分が丸型のタイプに、装甲強化前の標準型鋳造砲塔を組み合わせた1941年型と言われるタイプ。現存車両としては、アメリカのアバディーン、イギリスのボービントンに残っているのがこのタイプですね。砲塔後部機銃マウント周りに補強リブがなく、砲塔基部下端が側面の増加装甲外面の内側に納まっているのが初期の標準型鋳造砲塔の識別ポイント。

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タミヤのキット「KV-1 C型」もこのバージョン。これらの車両を取材したと思われます。エンジンのアクセスハッチはドーム状のふくらみのあるタイプ。

現存車両 Walkaround:

d0360340_09013096.jpgこれに対して装甲強化型砲塔 1942年型といわれるのはフィンランドのパロラに残るこの車両のバージョン。
砲塔機銃座の周りの補強リブ。鋳造の湯口の切断痕は大きめ。車体後部装甲板はフラット。エンジンのアクセスハッチはフラットで砲塔リングの保護ガードが溶接されてるタイプ。
(現存車両写真出典:wikimedia commons)

これらのバージョンを含めた各年式の違いをビジュアルでざっくりと紹介しているページはココ。

日本語のサイトでは伝説的なサイト:T-34 maniacs の姉妹板で KV maniacs というのがあったのだが、サーバーの関係で既に閲覧できなくなっているのが残念。
そんなことになる前にちゃんと勉強しておけばよかった。少年老い易く学成り難し..

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手持ちの資料としては、Tankograd のKV−1(LateVariants)/Soviet Special No.2003 が良本。1/35スケールの3面図。記録写真、博物館車両のwalkaroundなどなどコンパクトによくまとまってます。

d0360340_09581937.jpgその他には、Peko本の KV TANKS ON HTE BATTLEFIELD。グランドパワー2017.8月号別冊ソ連軍KV重戦車、などが手元に。
まあ、あまり大きな声ではいえないけど、Wydawnictwo MILITARIA のKV(KW)シリーズ:no.163、168、320 なんかはロシア語サイト経由で.....

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トラペのKVシリーズにはトラップがいくつかあるらしい。その1。第一上部転輪が後ろすぎる。3mmほど前に移動させる必要あり。写真は取付用の穴を開け直した修正後。6つ穴があるうちの2つしか使わないので、修正も2箇所だけ。露出する不要な穴は伸ばしランナー充填で塞ぎ。

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その2。駆動輪の歯の取り付けボルトの位置関係がずれているという罠。スプロケットの歯とボルトが一対一対応するのが正解。
キットのリベットを削ぎとって、下穴あけてMasterClubのレジンボルト(1mm)を植え直し。とりあえず1個のみ試作。
実車の写真を見ると、スプロケットの歯のリングとボルト部分のリングの段差がキットは少しオーバースケール。スプロケットの厚みを削って段差を低くするのがイメージ的にはよさそうだが履帯との嵌合を検証する必要があるので、ひとまず保留。

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その他、気になるところとしては、キットの全鋼製転輪(写真下)のリムが厚ぼったい。鋼製上部転輪も同様。誘導輪(写真上)はちゃんと薄いところは薄く表現されているので、プラスチックの成形厚などの技術的な問題ではなさそう。

車両によって違いがある部分としては、車体前面の操縦手バイザー周りの増加装甲板は、上端が車体天板よりも突き出した納まりが鋳造砲塔バージョンでは一般的か。タミヤのキットが参照したと思われるボービントンの車両は増加装甲上部の角が面取りされているちょっと珍しい仕様。

ちょっと悩ましい問題。エンジンデッキにある2つの丸型ハッチは年式によるバリエーションの変遷がある部分ですが、このキット(1941年モデル)では別キットの1942年モデルとパーツランナーを兼用したのか、エンジンデッキの丸型ハッチはデッキより1段盛り上がってハッチの縁にテーパーがついたタイプが入っています。1941年型車体ではエンジンデッキと同一面で納まり、縁にテーパーのないハッチが一般的と思われます。テーパー付きハッチの使用例があるのかは未確認。
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エンジンのアクセスハッチはドーム型のふくらみのあるタイプが入っています。これは上記の博物館車両でも確認できる仕様で正解なのだけど、時期によっては(1942年型車体で一般的な)フラットなタイプを1941年型車体でも使っている事例が確認できます。MilitariaのNo.320 KVシリーズ vol.3 P62 の記述によると、1941年8月よりフラットなタイプが使われたとあるので、生産途中で変更があったのか。確かにフラットタイプを装備した車両をPeko本でも確認できます。ただ1942年車体の溶接砲塔のバージョンでドーム型のふくらみのあるハッチを装備している事例も見たことがあるので、新部品の普及状況がどのようになっていたのかはもう少し事例を集める必要がありそう。

そもそもこのタイプのKVを作る理由になっている購入済みのMasterClubのKV用700mmスプリットタイプの履帯を使おうとすると、1941年車体のエンジンデッキのハッチはフラットなタイプにする必要があるかもしれない。

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キットに入っている鋳造砲塔は初期の標準型。後期の装甲強化型に比べて砲塔基部の膨らみがなく、バッスル下面の鋳造湯口は控えめ。ただキットのものは湯口が表現されてはいるものの控えめすぎるので、エポキシパテなどで少し強調したほうがいいかも。
砲塔の天板は装甲強化型の砲塔では組み継ぎになっているタイプと従来の付き合わせの2パターン。初期の標準型でも事例をあれこれ砲塔側面天端のラインを見てると組み継ぎタイプも存在してそうな予感。ただし写真の限られたアングルでは装甲強化型との識別が難しいこともあり、このあたりはもう少し検証が必要。

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ん? この写真の砲塔は天板が組み継ぎになっているタイプかな? 一見して標準砲塔にも見えたものの、砲塔下面のラインと側面の増加装甲との関係を見ると装甲強化型のようにも思える。砲塔側面の勾配が変わる部分が(マーキングで)わかりにくいので標準型なのか装甲強化型なのかは判別しにくい。砲塔の原型が複数あるのかディテールが少し異なるようにも見える。あるいは標準型/装甲強化型という分類以外にも細かなバリエーションが存在しているのか..

フェンダーステイの基部は、キットではあらかじめ車体にモールドされたボルトジョイント用のフランジを削り落として溶接接合のディテールにするように指示。1941〜42年型ではこの仕様が一般的かとも思うが、左の写真の事例のようにボルト止めのタイプもあった様子。ただしこの車両。操縦手ハッチが以前の皿形のタイプなので中古の車体と新型砲塔を2個イチにした車両かもしれない... フェンダーステイの基部の話。ミシリンのキットレビューでもフランジの有無の話があったように記憶 ...ということでモールドの削り落としはもう少し考えてから。

とりあえずここまでが製作前の予習の成果。

by hn-nh3 | 2018-04-19 20:01 | KV-1戦車 | Comments(2)
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T-60軽戦車 第264工場製(全鋼製転輪・丸型ハッチ仕様)完結編。
SUMICONでは先に公開したジオラマですが、再録にあたり備忘録がてら、これまでの製作記のインデックスとマテリアルリストを文末に追記。
写真は全てクリックで拡大(1600px)

ROSTOV 1942.8

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1. 19427月25日。ロシア南部の要衝、ロストフ陥落。

  スターリングラードへと退却していく赤軍の戦車部隊。


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2. エンジントラブルで道路脇の麦畑で停止中のT-60軽戦車。

  原因はラジエーターの水漏れによるオーバーヒートか。


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3. 僚車の救援を待つ間、束の間の休憩をとる乗員2人。

  配属されて数ヶ月。幸いにして大きな戦闘には未遭遇。


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4. 地平線の彼方まで続く8月のライ麦畑。

  後にしてきた街を思い出す。


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5. 8月23日。ドイツ軍はスターリングラードに総攻撃を開始。`

  彼らの乗る5号車についての記録は残っていない。



記事INDEX

[T-60製作]

T-60 (Plant no.264) vol.1

264沼(前編):T-60 (Plant no.264) vol.2

264沼(後編):T-60 (Plant no.264) vol.3

重箱の隅:T-60 (Plant no.264) vol.4

内部塗装:T-60 (Plant no.264) vol.5

264+264T-60 (Plant no.264) vol.6

諸々:T-60 (Plant no.264) vol.7

ひとまず工作完了:T-60 (Plant no.264) vol.8

4BO+5T-60 (Plant no.264) vol.9

増加装甲を作る:T-60 (Plant no.264) vol.10

フェーディング1回目(油彩):T-60 (Plant no.264) vol.11

フェーディング2回目(油彩):T-60 (Plant no.264) vol.12

泥とか埃とか:T-60 (Plant no.264) vol.13


[ジオラマベース]

[フィギュア]

[その他考察]

4BO


[DATA + MEMO] ※more.. クリックで追記が開きます。



More
by hn-nh3 | 2018-04-18 06:25 | T-60軽戦車 | Comments(2)

模型的日乗 4月

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野に山に花咲く季節。ニッパーを捨てて街に出よう。下北沢や秋葉原など散歩して見つけた今年の春のお買い物。

d0360340_11573682.gifSTAR DECALS:1968年、プラハの春と言われるチェコの民主化運動に軍事介入したソ連・ワルシャワ条約機構軍のT-55/54戦車ナンバーのデカールセット。5種類の車体が再現可能。

今年、2018年は「ダニューブ作戦50周年」なんだそうな。
当時、ワルシャワ条約機構の同盟国の一員であったチェコスロバキアに介入して民主化の芽をあっさり摘み取ったこの作戦。1968年8月20日の深夜、ソ連・ワルシャワ条約機構軍がチェコ国境を突破して首都プラハに侵攻。「同盟国」のチェコも同じT-55戦車を装備していたので、敵味方の識別用の白い十字のマーキングを施した戦車の群が、朝になったらプラハ市内の街路や広場を占拠していたという出来事。

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(photo : Josef Koudelka / Invasion 68: Prague)

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突然にこんな風景ですよ。びっくりなんてもんじゃないですね。改革を主導したチェコ共産党第一書記のドプチェクは拘束されてモスクワに連行。

軍事介入に抗議するプラハ市民の様子を写真に撮って西側世界にフィルムを託した写真家、ジョセフ・クーデルカの話は前に書いた記事:8月のプラハ(1968)を参照。

「ダニューブ作戦」に投入された白い十字をまとったT-55/54戦車。
自由を求める市民の敵と見るのか... 行き過ぎた政治から解放する十字軍と捉えるのか... どっちの側から見るかで変わってくる話でもあるし、その答えは歴史に委ねるとしても模型的には少し気になるアイテム。

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(photo : Josef Koudelka / Invasion 68: Prague)

d0360340_17522832.jpgバリケードを作って抵抗する市民とT-55の上で銃を構えるソ連戦車兵。ペンキ缶を投げつけれらたこの車両はデカールの[A]のセットで再現できます。

ロシアのガレージキットメーカー:TANK(タンキ)から、上の写真の兵士たちがフィギュア化されるニュースもありましたね。

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(photo : Josef Koudelka / Invasion 68: Prague)

おっちゃんに石を投げられてるこの戦車はT-55か。現用戦車には疎いのでプラハに侵攻したT-54AもT-55もみんな一緒に見えてしまうのですが、ここ数日調べて、なんとなくわかった識別ポイント。

T-54A:
・砲塔上部にお椀を伏せたようなベンチレーターカバーがついている
・砲塔右側の装填手用ハッチ基部が左側の車長用キューポラ同様に盛り上がっている
・この型より車体後部の燃料ドラムタンクが標準装備。
上のカラー写真に登場する027号車はT-54A。デカール[E]のセットで再現可能。

T-55:
・砲塔上部のベンチレーターカバーがなくなりフラットになる
・砲塔左側の車長用キューポラのボルトジョイントが露出
・砲塔右側の装填手用ハッチがフラットになる

T-55A:
・砲塔左側の車長用キューポラの周りに放射線防護カバーがつく

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白の識別帯は砲塔頂部で十字にクロスしているパターンと横帯が砲塔ハッチで途切れている2つパターンがあるようです。これの法則性は要リサーチ。

広場で市民に取り囲まれる戦車群は砲塔のベンチレーターカバー無し、フラットな装填主ハッチ。車長キューポラ周りのボルトなどの特徴からしてT-55戦車。
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(photo ; Franz Goess / 1968.8.21)

1968年の話なので、カラー写真も結構残ってます。この車両はT-62でしょうか。

d0360340_18161782.jpgちょうどこの年の8月にリリースされたビートルズの「ヘイ・ジュード」を歌い自由を求めたプラハ市民。そんなことを想像しながら戦車にデカールを貼るのは、なんだかアンビバレンツな作業になりそうです。...そうか50年前の曲になるのか... 既に歴史の1ページになってしまうのかと思ったら、自分の生まれた年だったりして...

現用戦車というとずいぶん大きな車体をイメージしますが、T-54/55はとてもコンパクトな車体で「大戦期のKV戦車より車体長、幅ともに小さい」ということを知って少しびっくり。

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もう一つの買い物。KV-1 鋳造砲塔1941年型。再販なったトランペッターのキット。

d0360340_13551462.jpgキット名は「KV-1重戦車 1942年型 鋳造砲塔」。車体後部装甲が丸い形状の前期型車体。砲塔の後部機関銃座の周りの補強リブなしの初期型鋳造砲塔。
タミヤで「KV-1C」という名前でキット化されているのと同じタイプですね。

どうせ買うなら車体後部装甲が斜めの直線になった1942年型か、タミヤでキット化されてない溶接砲塔とかにすればいいのに、とも思いましたが、このタイプの形が好きなんですね、やっぱり。
模型映えするなら、ボルトオン増加装甲(エクラナミ)など、前なら迷わず買ってたと思うけど、なんとなくあっさりしたのが好きですね、最近は。 歳とったかな.... カツカレーよりも煮魚。寿司屋でつまむのも中トロより干瓢巻き。 

キットの値段も2000円そこそこと発売当時と値段が変わらないのも嬉しいところです。しかしなぜ今、KV戦車なのかというと。私、1995年頃から2010年まで模型づくりから離れてたんですね。だからトランペッターからKVシリーズが相次いでリリースされた時とか緑箱の名作を発表していたドラゴンの黄金期は全く知らないんですよ。

2011年に模型づくりに復帰したものの、空白の時期にリリースされたキット群は既に市場になく、いつか再販された時には...なんて思って、本体も持ってないのに魔が差してMasterClubのメタル履帯を先に買ってしまったりしたので、今回の再販は嬉しい出来事。

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MasterClubの履帯は、KV用スプリットタイプ。2分割でセンターガイドのないピースとセンターガイドのあるノーマルなピースを交互に繋いだ1942年型でよく見かけるパターン。いつ頃からこのタイプが採用されたのかよく知らないのですが、1941年型前期車体/鋳造砲塔の車両でもこのスプリットタイプの履帯を履いている写真も残っているので、このキットの組み合わせはエラーではなさそう。

トランペッターのKV-1戦車。箱を開けて部品の少なさにびっくり。その気になれば1日で組めてしまいそうですが、第一上部転輪の位置が違うとか、いくつかのトラップがある様子。作る前に少し調べてみないと思わぬ罠にかかりそう。
ん? もう組んでるじゃないかって... いやパーツの勘合とか調整箇所を確認するための仮組です。カ..リ..グ..ミ。


by hn-nh3 | 2018-04-11 18:11 | 日々 | Comments(4)
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フィギュア制作の塗装編。前回の記事は→ ソ連戦車兵改造
T-60軽戦車に載せるソ連戦車兵。MIniArtのフィギュアセットをベースにヘッドはタミヤの最近の3Dスキャンのものから流用。オリジナルのヘッドも個性的で捨てがたいものがあったけど、やっぱり目元や口のまわりがシャープなものをつかったほうが塗装は簡単。

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フィギュアの塗装は油絵の具を使ってます。油絵の具特有の粘りや乾燥時間の長さがグラデーションをつけたり細い線を引いたりするのに便利。下地はプライマーサフを全体に吹いた上に白の水性アクリル塗料(ライフカラー)を薄吹き。この時点で下地の荒れがないか確認して調整。その後、各部分に基本色を水性アクリル塗料で塗り込んでおきます。油彩の油を吸って乾燥を促進、定着をよくする効果があるようです。ちなみ使う油絵の具はダンボールの上で半日から1日程度油抜きしたものを使ってます。チューブから出したものを直接使うと、1週間たっても全然乾いてないということもあるから、これは欠かせない作業。

d0360340_09511744.jpg肌色の下地には青緑(ビリジャン)を塗ってあります。これは油絵の具が半不透明で薄塗りした場合に下地の色がうっすらと透ける性質を利用した塗り重ねの効果のため。

人間の肌の色は自分の手の皮膚を見るとよくわかるのですが、ぺったりとした肌色ではなく、皮下脂肪の薄い部分が赤っぽかったり、皮膚の下を走る太い静脈部分が青緑色を帯びていたりします。この色ムラを表現してやると人肌らしい色に。

この肌色の下に緑色を置く技法は、絵を描いてる人に聞いた話で、その時はへー、としか思ってなかったのですが、実際にやってみるとなかなか面白い効果がでます。

手順としては少し白を混ぜた青緑(ビリジャン)を最初に塗って乾燥。この上に肌色を薄くかけて基本の下地色をつくります。この時点では非常に顔色の悪い人になるのですが、上塗りをすれば顔色はよくなっていくので、この時点ではあまり気にしないように。写真は最初に青緑を塗ったときのもの。スタートレックにでてくる異星人のような色。
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けて 「肌色」という色は油絵の具にはないので、いくつかの色を混ぜて作ります。白にオレンジを少し混ぜると基本的な肌色ができるので、それに黄色や赤を混ぜながら欲しい色味になるように調整。そんな色を塗り重ねていくと人肌色に。手の甲の絵の具を薄く塗り残した部分には下地の青緑が透けて、血管の色のような感じに見えます。爪の周りには赤みを足した肌色をおいて、爪は白を足した色。

顔を塗る時もそうですが、影の色には赤と青を混ぜながら紫の色調を強くするくらいで、基本的には茶色は使わないようにしてます。確かに、茶色を使ったほうが陰影がくっきりとしてメリハリはつくのですが、どうしても人形っぽくなってしまうんですよね。実際、茶色なんて色は肌にはないし。ただ、アイラインには少し茶色をつかったほうが目元のシャープさが表現しやすいのも確か。
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顔は難しいですね。まだまだ塗りの甘さが目立ちます。白目はアクリル塗料で描いてその上にブルーグレイの絵の具で黒目を表現。今回、黒目塗りに乾燥の速さを考えてアクリル絵の具を使ったら見事にしっぱい。黒目はやっぱり油絵の具のほうが描きやすいです。失敗しても何度もふきとれるし。そんなことで目元を何度もやり直したものだから、表面が少し荒れてしまいました。目の部分には最後にクリアをかけて「光」を表現してます。

しかし細かい塗り分けの作業は3倍程度のヘッドルーペでは限界。その道の達人はどうやって塗っているんだろうと思います。ただ、慣れないながらもアルパインのフィギュアの塗装見本の写真とか見ながら、上瞼や下まぶた、小鼻の周り、口角の部分などの細かい明暗をつける作業をしていると、不思議でだんだん「見える」ようになっていくのも感覚としてわかります。見えないということの半分は塗るポイントを知らないから。それがわかるようになれば、ルーペの倍率を上げなくても今まで以上に見えるようになるのかも。

今回の大きな反省としては、下地の青緑を塗るのに油絵の具を使ったこと。服の色などアクリル塗料で下地を作った部分にくらべて上塗りの油彩の乾燥時間が全く違いました。肌色に使う白の絵の具の乾燥が遅いというのもあるのでしょうが、下地のアクリルが上塗りの絵の具の油を吸う効果が大きいのだと思います。

そんなことで、中塗りの肌色が乾ききらずに色を重ねてしまった部分など表面が荒れてしまってます。こういう場合は、一度乾かしてから表面に軽くペーパーを当てて塗り重ねるといいのでしょうが、今回は時間がなく断念。乾燥を含めた塗装期間を10日ほどやっぱりもう1週間以上は余裕が必要でした。

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戦車兵ヘルメットはレジンキットメーカーのTANK(タンキ)のものを利用。以前、四谷仙波堂で買ったもの。戦車兵用のゴーグルはタミヤのBT-7のクリアパーツについてたのを利用してます。モールドは良好ですが、さすがに最近のCAD/CAM金型のようなシャープさには及ばなかったので、エッジにペーパーを当ててディテールを調整。

d0360340_19281493.jpgもう一人のスキンヘッドの戦車兵。脱いだ戦車帽は当然に近くにあるだろうということで、用意しました。脱ぐなら戦車の中ではなく車外にでたところだと思うし。
TANK(タンキ)のレジンパーツを熱湯につけて柔らかくなったところをピンセットでつまんで変形させました。脱いでだらりと歪んだ感じに。

戦車兵の服装のディテール、色調はこのサイト:Авто-бронетанковые войска Красной Армии
を参考にしました。かば◎さんに教えてもらったサイトで、モデルさんが実際にコスプレしてる写真がずらりと並んでいるので、ロシア語よくわからなくても大丈夫。

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オーバーオール(つなぎ)は大戦初期の青いものにしました。1942年の夏頃だと、グレーのもののほうが一般的なのかもしれませんが、ジオラマの背景となる麦畑の金色とのコントラストを考えて青を選択。その下に着ている制服はギムナスチョルカといわれる折襟のタイプ。脱いだ戦車帽をそばにおいたのですが、影になってあまり目立たなかった...

フィギュアの胴体部分は襟元以外は袖口などキットのモールドをシャープに調整したぐらいで利用したのですが、長袖のままでよかったのかと..ちょっと不安に。

設定は1942年の8月。夏なら腕まくりくらいしてるのが自然なのかしらと、気になってロシア南部、ロストフの気候を調べてみました。→ロストフ・ナ・ドヌ気温
夏の暑さのピークは7月。8月の平均気温16.9度、平均最高気温28.8度、平均最低気温22.6度。東京の9月中〜下旬くらい。湿度や降水量は東京の2月と同じで非常に乾いた気候。いわゆるステップ気候というのでしょうか。
そんな感じなら、腕まくりしてなくても不自然ではないかな。
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by hn-nh3 | 2018-04-05 20:20 | 人々 | Comments(0)
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T-60 第.264工場製車両、制作編その13。全鋼製転輪+砲塔ハッチ丸型仕様の完結編。
SUMICONでは一足先に完成のお披露目をしてますが、こちらでは忘備録がてら、制作メモを含めて書き留めておきます。

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OVMの塗装。金属部分はメタリックグレイで全体を塗った上に黒に近いダークグレーの塗料を塗って拭き取り。黒錆(or黒塗装)が剥げたところに鉄の地肌が露出しているような表情に。ともにアクリル系塗料。鉄部の錆色は油彩を上からかけて表現。

d0360340_21210830.jpg実際、T-60に搭載されていたOVMは何色に塗られていたかという問題も。

現存する博物館車両を見ると、柄の部分が木地の色の場合もあれば、車体色と同じ緑色に塗られていることも。
当時の記録写真を見てもどちらのパターンもあるように思われます。この写真、第264工場製の車両(砲塔8角形ハッチ)ですが、フェンダー上の斧の柄は明るい木地色に見えます。鉄部の色はわかりませんが、フェンダーの先にあるジャッキが黒色のようなので、斧の柄が車体色で塗られてないことから、斧の鉄部も黒色かと推測。

d0360340_21473905.jpgフェンダーに取り付けて周囲は土埃が溜まったようにピグメントなどで汚したら、なんだかドロドロになっちゃいました... 油断すると、1/35スケールではなく1/1の汚れになってしまう。
角形工具箱をつけてる車両の場合、フェンダー上のOVMはシャベルとワイヤーだけのようですが、ジャッキとか斧はどうしてれるのかしら?

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足回りの泥汚れはウェザリングペーストを利用。「マッドホワイト」を筆につけて弾いて飛沫を飛ばして車体下部全体に散らしたところに「マッドブラウン」をサスペンション周りに散らして土の湿った感じを表現。そのあと、ベースに使ったピグメントを振りかけて、ベースと色調を調整。転輪の塗装剥がれはグラファイト鉛筆を塗り込み金属感を強調。

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履帯をセットして車両は完成。履帯のウェザリングは今回、ちょっとトラブル。墨入れに油絵の具を薄くペトロールで溶いて使ったのですが、履帯の接着が甘かったのか途中でポロポロと取れて復旧に苦労。エナメルシンナーほどではないものの、ペトロールもプラを侵す性質があるみたいですね。

d0360340_05351428.jpgウェザリングで今回使ったマテリアル。AKインタラクティブのDUST EFFECTSとSTREAKING GRIME。いつも使うのはだいたいこの2つ。薄く塗り伸ばして溶剤(オドレスターペンタイン)で拭き取り。錆色ピグメント(Track Rust)は排気管周りに。その他、ベースで使った土埃のピグメントをフェンダーの周りに散らしてアクリル溶剤を筆で弾いて飛ばしてピグメントを定着。

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d0360340_05460928.jpg履帯の片側には麦畑に踏み込んでついた泥を表現。ウェザリングペーストのマッドブラウンにベース作りで使った草の素材を混ぜ込んで塗りつけました。

ウェザリングは今回はちょっと反省。T-60のような小さな車両の場合、慎重に施したつもりでもたちまちスケールアウト。もっとフィギュアの塗装の時のような小さなグラデーションを刻む必要があったか。サビ表現も抑えたつもりだったけど、写真に撮ってみるとなんだかんだ目につく感じでちょっと過剰。

夏のロシア南部の気候を調べてみたら、降水量や湿度は東京の2月ぐらいと非常に乾いた気候。錆の色は、水と結びついたオレンジよりも空気中の水分との反応による暗い茶色で抑えるべきでした。もっと計画的に考える必要ありで、これは次回の課題。

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by hn-nh3 | 2018-04-03 06:11 | T-60軽戦車 | Comments(2)