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断片的思考のメモ


by hn-nh ( or hn )

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COLLECTION 2018

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年末恒例、KIT COLLECTION 2018。
今年はそんなに買ってないと思ってたけど、こうして見るとそれなりのボリュームに..

この中で完成したのは?  いや、それは聞かないのがモデラーとしてのマナーです。(^^!)

2018年の模型購入品確定申告として、今期の収蔵品リストを作りました。この他にも買ったことすら忘れてしまってるものもあるかもしれませんが、報告書記載義務違反とか言わないでくださいね。

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(リストはクリックで拡大)

やっぱりいろいろ買いました、今期は7万8千円なり。昨年(COLLECTION 2017) よりはだいぶ抑えたので金額ベースで前年比30%減。 秋葉原のイエローサブマリンで買ったバラ売りパーツ(Ex.パンター転輪)やジオラマ素材、塗料の補充など消耗品は省いてあります。資料本は「経費」 に回して別会計...

戦車は少ないけど、エッチングやレジンタイヤなど周辺パーツが塵も積もればなんとやら。レジンフィギュアが多いのは、M.S.Modelsの20%OFFセールで吊られて買い込んだもの。送料節約でついついまとめ買い。。。。
リストを作って見たところ、MiniArtのキットが多く、Dragonのはひとつもないことに気がつきました。コレクションは個人的な趣味嗜好で偏りがあるとはいえ、これも時代の流れ、ですね。

今年完成したのは、T-60軽戦車とロレーヌシュレッパー15cm自走砲の僅かに2台。いずれもSUMICON参加作品。
SUMICONは惜しくも今年で終了、住友たかひろさんのサイトも休止してしまいましたね。他の掲示板にはないライブ感はがあっただけに残念です。新しい展開に期待しつつ、まずは住友さんお疲れ様でした、ありがとうございます。そして、今年お会いした、ここを見ていただいた皆様にも。

来年もよろしくお願いします。 2018年12月31日。

by hn-nh3 | 2018-12-31 09:35 | 模型 | Comments(2)
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頂き物の飛行機。エレール1:72 コードロン シムーン。
東京AFVの会にてお会いしたかば◎さんから頂いたキット。コレ、ちょっと欲しかったんだよね。
かば◎さん、ありがとうございます。

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2つ持ってるとのことで、ひとつ譲ってもらいました。日に焼けたボックスに入っているのは1/72スケールの飛行機。日頃、1/35スケールの戦車を作ってる目からすると、このパーツ数の少なさは新鮮。

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コードロン シムーンがどんな飛行機かというのは、組立説明書にフランス語で書いてありますので、載せておきますね。

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あ。やっぱり、簡単に解説します。「コードロンシムーン (Caudron Simoun) は、1930年代のフランスの4座ツーリング機である。 本機は「エール・ブルー」(Air Bleu)により郵便機として使用されて長距離飛行記録を樹立し、第二次大戦中はフランス空軍により連絡機として使用された」;by Wiki
と、このジャンルには詳しくないので、自分では語れることはほとんどないのですが、サンテグジュペリ(サンテックス)が乗っていた飛行機として知られています。1935年、パリからサイゴンまでのエアレースに参加、途中サハラ砂漠に激落。その時の経験が「人間の土地」という小説に、そして有名な「星の王子様」に繋がっていきます。

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サンテックス搭乗機(写真はネットから)

前にブログでサンテグジュペリの「夜間飛行」の本を1/35のミニチュアで作る、という記事を書いたことから話が広がって、このコードロン シムーンのキットが我が家にもやってきた、というのが事の次第。

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1:72 スケールだけあって、パーツ割りはシンプル。貼り合わせ式の胴体と翼。車輪と計器パネルや操縦桿、シートなどのコクピット内部パーツ。風防はクリアパーツ。デカールは経年変化で黄変気味。なんとなくあっという間に完成しそうな予感。まあどんなキットでも最初はそう思うんだけどね。。

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機体の仮組み。古いキットなのでパーツの嵌合が気になりましたが、思ったよりは悪くなさそう。ボディ側面のラインのモールドは機体の補強リブかしら。きれいなシルエット。

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翼も試しに組んでみます。茶色のマスキングレープで仮止め。半木製機とのことで、パネルラインはほとんど無し。一部、凸モールドでラインが表現されてますね。これは筋彫りして凹モールドにするのがいいのか悩むところ。翼と胴体の継ぎ目が目立ちそうなのは、埋めたほうがいいのかそのまま残したほうがいいのか。

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宙返りだってできます。貼り合わせのボディはさすがに最新キットのようにパチピタとはいかず、貼り合わせるには注意が必要。右の翼の先端についてる棒状の突起は速度を測るピトー管? 模型の作例をみるとついていたりついていなかったり。サンテックスの搭乗機はどうかというと、このページ(29 December 1935: Wind, Sand and Stars)の写真をみると、ついているようにもないようにも..

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そして白い紙の上に激落。サンテックスは操縦の腕前は微妙、だったという話も。エンジンカウルの曲線は実機と比べて、少し線が硬いような気もする。全体のフォルムのライン取りは要点検。

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デカールは、経年変化で透明部分が黄変してしまっていて、そのままでは使えなそう。もっともサンテックスが砂漠に不時着した時に乗っていた機体は赤白のツートン。マーキングは白なので、このデカールは残念ながら使えない。

ざっと見たところはこんな感じ。正月休みの間に調整が必要そうな箇所をピックアップして、明けたら一気に組んでしまいたいところ。1/72の小さい模型だし塗装までたどり着きたいから、工作はお約束の排気管周りのディテールアップぐらいに止めて、気楽に作りたい。

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休み中の課題図書。サンテグジュペリの「人間の土地」も書いました。これは読んでなかったので、いい機会だからたまには読書。と、文庫本の表紙のカバーを見たら、どこかで見たようなタッチのイラスト。
宮崎駿、ですね。少し角ばったエンジンカウルの複葉機は、サンテックスが郵便輸送パイロット時代に乗ってたブレゲー14かな。

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「人間の土地」の上を飛行するとこんな感じ

by hn-nh3 | 2018-12-29 22:15 | ヒコーキ | Comments(14)

グリル装着

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ロシアから届いたGAZ-M1用のエッチングのグリルを装着してみました。こういう面倒くさい作業はモチベーションが高いうちにやってしまわないと永遠に積んだままになるから、ウォーミングアップを兼ねて作業実行。

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ズベズダのGAZ-M1のフロントグリルは筋彫り状のモールドで表現されてます。繊細ではあるけど透けていないのが惜しいところ。塗装で墨入れすればそれらしくも見せられるけど、やっぱり正面で目立つところだし、ボンネット側面のルーバーはきれいに抜けているので、やっぱり表現はそろえたいなと。

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フレームを残してくり抜きます。カッターナイフで慎重に切り抜いて、インジェクションの厚みがでてしまっているフレームを裏側から薄く削っていきます。本当はもっと薄く削りたいところだけど、物理的な強度とのバーターになってくるので、このぐらいで妥協。

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エッチングのグリルを裏から嵌めて、瞬間接着剤で固定。うまく刳り抜けるか心配だったけど、想像してたよりは簡単にできました。エッジが曲線だからラインがぶれても気がつきにくい、ということもあるかもしれない。

エッチングパーツにはラジエーターのグリルも入ってます。フロントグリルの隙間からラジエーターがどのくらい透けて見えるのかをテスト。サフェーサーを無造作に吹いたらグリルが目詰まりしてしまいそうな細さで、それが次なる心配の種。

by hn-nh3 | 2018-12-27 20:25 | GAZ | Comments(14)

12月の下北沢

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12月23日、下北沢の北沢タウンホールにて。東京AFVの会に初めて参加。
日頃、模型を完成させることがほとんどなかったりで、そもそもコンテストに出品する作品もないし、それ以上に年末のこの時期、クリスマス前後の休日というのが鬼門でこれまで参加したことなかったけど。

いやはや、会場にずらっと並ぶ作品群には圧倒されましたね。このブログではなさそうなパンター戦車系の作品のを冒頭のビジュアルで使わせてもらいました。SUMICONなどでもご一緒させていただいたTarotG_3さん、VKさんの作品ですね。

ザイベルト社改装ベルゲパンターDに3.7cm対空砲を搭載した簡易改造車両は、このブログでも何度か扱ってるプラハ蜂起で使用されている写真が残っていて、あまり興味のないパンターでもこれだけは作ってみたいと思ってる車両で、TakomからベルゲパンターDのキットが出た時買おうか迷ったのですが... VKさんの見事な作品で拝めるとは眼福。

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いつもブログでお世話になっているhiranumaさんの超絶微細工作作品も直に拝んできましたよ。BA-20や1号戦車、そしてこのミゼットも実見。AFVかよ?というのはおいといて、伸ばしランナーで出来たサイドミラーなどプラ加工を極めたモデリングは見事でしたね。エッチングなどの金属素材ではコントロールが難しい微妙なスケール感など、学ぶところが多い。

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いわずと知れたかば◎さん製作のホルト75重砲牽引車。最新キットなのに大幅なディテールアップが必要というRodenの難物キットは、SUMICONで製作過程が披露されてましたが、完成品に添えて、製作中のドキュメントも添えての展示。

コンテストというと、完成品が全てで押し出しの強さがものをいうことが多く、こういうマイナーな車両の抑えた塗装表現の作品は分の悪い勝負を強いられることになるけど、製作のプロセスも見せてしまうというアイディアはよかったですね。
課題部門「ハーフトラック」にて見事一位獲得。おめでとうございます。

私はロレーヌシュレッパー15cm自走砲とGrille改造3cmFLAKを持ち込んでの参加。結果は..見事に外しましたが(笑)
コンテスト入賞の作品群の熱量を見てると、それは自分に足りないものだと改めて思う。わかっていたことだけど。
求めていることではない、というのは簡単だけど、コンテストに作品を出す以上は必要とされること。

昼食には、青木伸也氏、かば◎さん、ケン太さん、hiranumaさんとインドカレー屋さんにご一緒させていただきました。てっきりT-34談義で話が盛り上がるのかと思いきや、高知県の山中深くに生息する(と言われている)マダガスカルレーザーオオトカゲ??の話になったりで、話題は超脱線。もちろんT-34の話もありましたよ。リアパネルのエンジン交換用品ヒンジが生産工場によって仕様が違うのは、むしろ生産工場を明示するためだったのでは、という青木氏の仮説も興味深い話。

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午後のレクチャーのゲストは高田裕久氏。トライスターやドラゴンでの模型開発に関する話。オフレコでとの断りつきでのエピソードも面白かったけど、ドラゴンがスマートキットのシリーズで傑作を連発していたあの頃の製品開発環境は、もう二度と戻ってはこないのだとわかってしまうのは少し寂しい。
黄金期もあれば必ず衰退期があるのは企業の構造上の必然。今とても元気なMiniArtやTakomもいずれそんな時がくるのだろうか。ふとそんなことを考えてしまった。

時間はあっという間にすぎて、10時より始まったAFVの会も15時半に終了。SUMICONでおなじみのサンダースさんともお会いすることができたけど、懇親会的におしゃべりしてられる時間は以外と短く、顔を知らなかったりでお話することが叶わなかった方も。


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その後は下北沢の模型店 SUNNY に皆でぞろぞろと。驚異的な品揃えの店でいつも利用させてもらってますが、昨今のプラモ業界のバリエーションキットの新製品ラッシュで店内はうずたかく積まれた模型の箱でグランドキャニオン状態。訪れるたびに通路が狭くなってます。

この日は会に持ち込んだ作品も抱えてたことあり、かさばるものは控えてデカールだけ購入。STARDECALSからリリースされているロシア自由軍(ROA/POA)のマーキング。といってもT-34の溶接砲塔型もヘッツアー最後期型もBA-10のキットも持ってないから当面は使うことはない気もするのだけど。かば◎さんはポルスキフィアットのハーフトラック(C4P)というこれまた斜め上のアイテムを買ってましたよ。

年季が入った飛行機のキットは、会場でかば◎さんからいただいた(押し付けられた)もの。
ブログ記事でも書いたサンテグジュペリも乗っていたコードロン・シムーン。彼が砂漠に不時着したときの機種で、これは作ってみたいと思ってたところに何とも嬉しいクリスマスプレゼント。

by hn-nh3 | 2018-12-24 10:01 | 日々 | Comments(13)

ロシアからの手紙

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ロシアからの郵便物。宛先はたどたどしいアルファベットの手書きで、郵便番号も名前も間違っていたよ。それでもちゃんと届くんだね。遠くロシアからはるばるやってきたよ。

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頼んでおいたのはズベズダのGAZ-M1用エッチングパーツ。Микродизайн:MD035207
ロシア語のサイトで買い物するのは初めてだったからドキドキしました。最近のWebブラウザは翻訳エンジン積んで、自動的に翻訳してくれるからロシア語が読めなくてもなんとかなるけど、この空欄には何を入力すればいいのかな? とか、英語と違って翻訳が正しいかどうか確かめようがないのはやっぱり不安。おまけにPayPal使えなくてクレジットカード番号入力して...

なんとか手続き終えたら、程なく「まいどおおきに!発送するし待っとてね!」とちゃんと英語メールきたのでなんとかなったのかと一安心。前にCanforaで本を頼んだ時は何のメールもなく、ある日突然本が届く、というスウェーデン人のクールな対応ぶりには焦ったけど、それに比べたらロシア人は親切。
あとは出荷の連絡くるのを待ちます。

「メーカーに在庫がなかったりすると再生産待ちで半年かかることもあるかも」と、セータ☆さんからロシア方面での買い物の心得を聞いて覚悟を決めようとしていたところに、「送ったよ!荷物番号はRA********RUだよ!」と出荷の連絡がきて一安心。

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ロシアポストで荷物の追跡ができます。今どこかなーと、GoogleMapに地名を入力すると。

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空港の近くまで来てますね。12月6日に発送。12月7日に空港。おお早いじゃんこれならあっという間に着くね、と思いきや、そこで動きが止まって荷物が出国したのは12月10日。通関手続きにそんなに時間がかかるの?と思うもよく考えたら土日はお休み、ということだね。

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日本に着いたのは12月13日。西から東に飛行機が飛ぶのは、地球の自転の影響と時差の関係で都合1日余分にかかる。
通関手続きは川崎東郵便局。海外からの荷物はだいたいココ通るみたいですね。通関手続き自体は半日ぐらいと書いてあったけど、なんだかんだ通過したのは15日の午前3時。

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そして無事に我が家に到着。日本郵便の追跡サービスでみると流れはこんな感じ。12月6日に出荷されて12月16日に到着。10日間でロシアから届きました。我が家の近くで郵便局をあちこち動いたのはどうもロシア人が転記した郵便番号が間違ってたから。おかしいな.. ちゃんと入力したのに。名前だって間違ってたよ。HとNを書き違えてました、あっちはキリル文字だからね。

しかし、こっちの郵便屋さんは土日も働いてるんですね。別に急いでる荷物じゃないから日曜日に配達してくれなくてもいいのに。

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荷物の「検品」。目的はコレ!ですよ。フロントグリルのメッシュ。エッチングはとても繊細。
ズベズダのGAZ-M1のキットは最近のズベズダらしくモールドもシャープだけど、フロントグリルはさすがにインジェクションの限界なのか抜けてはいません。実車を見ると、意外と透けていてラジエーターが見えたりするから、やっぱりここは何とかしたいねと意を決してロシアからエッチングパーツを取り寄せた次第。

250ルーブル。日本円にすると約420円。グリルのメッシュの他にエンブレム、ウィンドウのリム、ナンバープレート。インパネのスピードメーターの印刷もついてこの値段は良心的。送料のほうが高かった(500ルーブル)のは内緒です。

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これで欲しいパーツが揃いました。あとは作るだけですね。実は、ここが一番時間がかかるところ....
郵便屋さんが急いで届けてくれたのに。

by hn-nh3 | 2018-12-20 05:04 | 模型 | Comments(6)
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ウェザエリングについてのメモ。
話をする前に... アイドラーホイールの位置を直しました。ロレーヌシュレッパーの履帯テンションはアイドラーホイールのクランクした軸を回転させて調整する仕組み。SUMICONの締め切りでバタバタと写真を撮った時は、軸の回転角度が低い位置になっていました。間違いではないけど記録写真で見かけるベストポジションではなかったので、今回再撮影するにあたり位置も修正。

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これが前の状態。ウェザリングもこれから少し修正しました。泥はねはウェザリングペーストを筆にまぶして爪楊枝で弾いて飛ばしたのですが、車輪のゴム周りなど泥の飛沫がただ飛び散っただけなのが少し不自然だったので、回転して少し擦れた感じに修正したつもり(あんまり変わってないけど..)。車体上部も跳ねすぎた泥を拭ったりして少し落ち着かせました(上の写真)

車体上部が迷彩塗装されてからあまり時間が経ってない状態を表現するために、フェーディングなど退色表現は行わず、砂埃が雨で流れたり泥が跳ねたりの「短期汚れ」だけのウェザリングとしました。
まず、車体上部にバフを軽く吹きかけて、溶剤で拭って雨で流れ落ちたような感じに。ウェザリングペーストは「マッドホワイト」と「マットブラウン」の混合。前日の雨でぬかるんだ道を走って、まだ泥が完全に乾ききってない状態のイメージ。
、記録写真でも見られるように、転輪のハブキャップ周りはグリースが滲んだ感じに。これはAKインタラクティブの「エンジンオイル」と油絵の具で表現。

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泥の色はノルマンディ地方の写真を見て... と言いたいところですが、その時は締め切り間際のバタバタでそれどころではなかったので、改めて観察。この車両が所属する第21戦車師団が展開していたカーン南郊をGoogleのストリートビューで走ってみました。ノルマンディの6月はこの写真のような景色。麦はまだ青いですね。これが8月にもなると麦は色づいて収穫の時期。

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8月のファーレーズ付近。この車両が包囲された時も風景はこんな色だったのか。いずれもストリートビューの画面キャプチャ。GoogleMapをあちこち走って見てみると、ノルマンディの土の色はロシアの土のような灰色ではなく、少し赤みがあるようです。

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運転席周り。ハッチ裏側はダークイエローにスプレー迷彩として外側のハードエッジの迷彩との違いを表現。内側なのでレインマークは控えて、迷彩のグリーンが引っ搔き傷で部分的に剥がれた程度に。ハッチの車内側には消火器がついていて、これが何色かという問題があるのですが、鹵獲改修車両であることから、改修の時にダークイエローで塗られてハッチと一緒に迷彩がかけられた表現としました。消火器がホルダーの金具から少しずれて、迷彩の下地のダークイエローがホルダー周りに見えてるのがわかるでしょうか。といってもマスキングが微妙にずれて幅が同じにならなかったのが...

トランスミッションは、フランス車両によく見られるグリーンではなく車内色の白で塗りつぶし。これも改修時に白一色で塗りつぶされた、という解釈です。アフリカ戦で英軍に捕獲された車両がそうなってました。
模型制作の都合で塗り分けがめんどくさかったからではないよ、という証拠として、部分的に白が剥げてオリジナルのグリーンがところどころに露出しているように見せてます。

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戦闘室内は、塗装されてから少し時間が経ってるダークイエローの質感を表現。AKインタラクティグのアースエフェクトを塗って拭き取ってます。バフ色の泥みたいな感じで、雨汚れにも退色表現にも使えるので便利です。
戦闘室の床は、昨日の雨がまだ乾ききってないような感じで部分的に濡れ色にしたのですが.. 写真に写ってないですね。(^^;)

墨入れは控えめに、チッピング、錆は最小限にして、この車両の「性格」を表現してます。軽装甲の戦闘未経験の車両ですから、百戦錬磨のマッチョなウェザリングは似合わないですし。

無線機は筐体をライトグレー。配線のコードやコネクターはセミグロスブラックで塗装。操作パネルのグレーはもう少し明るくしたほうがメリハリついたかも。

照準補正用の数値の書いてある「射標」の設置場所ははっきりしてません。ノルマンディで捕獲された車両の俯瞰写真では照準器の前方に設置してあるように見えるのでそれに倣ってますが、この車両に関しては(Panzerwrecks 8に掲載されている写真では)砲身上部のシールド内側についていた可能性もあり。

次はいよいよ完成報告。(って、とっくに完成してますが)

by hn-nh3 | 2018-12-16 19:31 | ロレーヌシュレッパー系 | Comments(2)

雨のノルマンディ

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ノルマンディに展開した第654重駆逐戦車大隊。ヤークトパンターの搭乗員が傘を差す有名な写真。

本当はロレーヌシュレッッパー自走砲の乗員が雨の中で傘を差しているシーンを作りたかった。塩ビ板をヒートプレスしたら開いた傘ができるかな、とあれこれと構想は練っていたものの結局、時間がなくなってしまい断念。ジオラマのタイトルは「雨のノルマンディ」と決めてたのに。

戦場で傘を差している写真は意外なほど少ない。確かに傘なんか差してたら片手がふさがってしまって武器の操作に支障をきたすから、雨を凌ぐにはレインコートを着るのが正解なんでしょう。

ヨーロッパで傘を差すのは英国人だけ、という話もあるくらいヨーロッパは傘を差す習慣がないみたい。
調べてみると、傘はあちらでは雨傘ではなく日傘として発展して、それをイギリス人が雨の日にも使うようになった..という歴史があったり、フランスの子供は危険防止のため傘を持たされないこともあり、傘を差す習慣が身につかない、という記事もあった。コートで間に合う雨では傘は使わないのがあちらの流儀なのか。そういえばヘルシンキに行った時、季節は秋で何度か雨にh降られたけど、みんなレインパーカー着て傘もささずに歩いてたのを思い出します。

そんなこともあってか、模型に傘を使いたいと思って探してみたものの、傘が付属するキットの少ないこと。MiniArtのフィギュアやジオラマアクセサリーでは帽子やステッキ、カバンの類はいろいろなキットにアクセサリーとしてパーツ化されているけど傘となると....
ブロンコから「民間用スーツケースと傘のセット」というそのものズバリのキットも出てますが、閉じた状態の傘はちょっと造形が硬いんですよね。他にもいいのがないか探していたら、MasterBoxの「ヨーロッパ 女性用自転車+婦人」セット(MB35166)に女性用の傘が入っているのを発見。

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早速、調達しました。畳んだ傘の襞の柔らかい雰囲気があって、ディテールは悪くないです。傘の先の部分が金型の抜きの関係でモールドが甘くなっているのを少し削り込んで調整すればそれで十分。このくらいエポキシパテこねて作れるでしょとか、製品使うなら露先の突起を伸ばしランナー植えて再現しなよ、とか模型の神様がささやく声が聞こえてきますが、それはまた今度ね。

夏の初めに雨のシーンを再現しようと思い始めた頃、ノルマンディ地方に実際、雨は降ったのか?と気になって、1944年6月6日のD-Dayの前後の天候を調べてみました。


ありましたよ、天気図が。低気圧の前線が6月4日から5日にかけてノルマンディ地方を通過しています。それで海は大荒れ、当初は6月5日を予定していた上陸作戦も延期。ドイツ軍も油断していたようです。上陸作戦は6月6日の早朝に始まります。

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ジオラマ製作は断念したものの、車両のウェザリングとあわせてちょっとした演出をしてみます。連合軍のノルマンディ上陸の前日、6月5日の様子を小道具で追加製作。写真の右2つはトラベリングクランプの操作桿(破損紛失してしまった部品の再生)、車内にセットされている射標(射角補正表)はプラ板でベースを作った上にPassionModelsの自走砲デカールセットを使用。
そして写真左の小物。雨の日に借りた傘、塗装は油彩で。そして前回の記事で紹介した読みかけの小説、サンテジュグペリの「夜間飛行」

乗員はドイツ兵なのに何故、フランス語で書かれた本を読んでいたのだろう。
雨を心配して傘を持って来てくれた地元の女性との出会いが「彼」にフランス語の本を読ませたとも考えられるし。「彼」はアルザス地方の出身でドイツ軍に招集されたドイツ系フランス人だったから。という想像もできる。全てフィクションではあるけど。

7月31日にサンテジュグペリが飛行中に行方不明になることは、本を読んでいたその時には想像もしなかっただろうし、8月12日に彼のいる部隊もファーレーズで包囲されてしまって、そのニュースを聞くこともなかったのかもしれない。...それも想像の領域。

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by hn-nh3 | 2018-12-10 21:22 | 資料 | Comments(9)

NIGHT FLIGHT

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「夜間飛行」1931

香水の名前のことではなく、ましてやPerfumeの曲の名前のことではなく、今日は本の話。
原題”VOL DE NUIT” 1931年に出版されたサン=テグジュペリの小説。


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サン=テグジュペリは日本では「星の王子様」(1943 )の作者として有名。飛行機のパイロットとしての経験が小説に色濃く反映されています。1935年にはサハラ砂漠に激落して生存が絶望視されたことも。
そんな体験が、星の王子さまの世界にも繋がっているとか。
そして、1944年7月31日。コルシカ島から偵察飛行に飛び立ったまま行方不明。

(ドイツ軍機による撃墜:彼の名前はドイツでも知られていて、彼の乗機だと分かっていれば...ということだったようです。)

というぐらいのことは知っていたものの、1944年にコルシカ島から出撃... ? ? と、サン=テグジュペリはどこの軍に所属していたのか、ふと気になって調べてみたら、自由フランス軍だったんですね。
1940年にフランスがドイツに降伏した後、彼はニューヨークに亡命。1943年に亡命フランス人で組織された自由フランス空軍の北アフリカ戦線に志願。1944年7月に行方不明になった彼の乗機がどうなったのかは長らくわからなかったものの、1998年にマルセイユ沖に沈んでいるのが発見されたんだそうな。

プラモブログなのに、なんでこんな話をしてるのかというと、制作していたロレーヌシュレッパー自走砲の中に「忘れ物」として置くのに何かないかしらと考えていて、銃器の類では乗員の顔が見えてこないし、フランスパンやワインといったものを戦車内に持ち込むの何か違うでしょ..で、ふと思いついたのが読みかけの小説。

それで、同時代の本として思い出したのがサン=テグジュペリの「夜間飛行」

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この本を1/35の模型世界で再現してみます。1931年のガリマール版は 実寸で12cm×19.5cm。本の表紙と裏表紙、中のページの写真をネットで探して、フォトショップで画像の歪みを補正、イラストレーターで1/35縮尺に縮小レイアウト。コンビニのカラーレーザープリンターで出力して切り抜いて組み立てました。

模型用の画像データーにプラモのランナーがついてるのは余興です。

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小さい.. 豆本というジャンルがあるけど、これはとても読めるサイズでは無いですね。
プリンターの出力解像度も限界なのかドットが荒く見えます。コンビニの機械じゃなくて、もっと高性能、高解像度のプリンターを使わないとこのサイズだとディテールが甘くなってしまう。

今回の1/35の夜間飛行の「初版」はとりあえずこのくらいで勘弁してもらって、いつか増版することがあれば、その時はちゃんとした出力センターに行こうかしら。データー欲しい人がいたらあげます。

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あ。もちろん、Perfumeの NIGHT FLIGHT だって好きですよ(笑)

by hn-nh3 | 2018-12-08 18:33 | 資料 | Comments(9)
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SUMICONでは一足先に完成画像を公開したロレーヌシュレッパー自走砲。少し時間を戻して、この車両のユニークな迷彩についての考察、パターンの復元作業などのメモを残しておきます。

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ノルマンディに展開した第21戦車師団、第155砲兵中隊に配備されたロレーヌシュレッパー自走砲にはちょっと変わった迷彩パターンの車両。写真右のジグザクのパターンの車両は割と有名らしく、迷彩を再現したカラーイラストや、模型での再現もちらほらと見かけます。写真左のハードエッジだけどうねった曲線の迷彩の車両が今回の模型で再現したパターン。モノクロ写真ですが、コントラストから想像すると、車体下部はダークイエロー、上部はグリーンとブラウンの雲形をダークイエローが縁取っているものと思われます。

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幸いなことに、左右側面、後面の一部のパターンが記録写真に残されています。PANZERWRECKS 8 にクリアな写真が掲載されていて、そこから車両の過半の迷彩パターンが復元可能。

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こんな感じでイラストレーターで迷彩パターンを復元してみました。黒いドットを重ねた部分は写真で見切れている部分、車体の損傷や汚れなどで判然としない部分で想像で補った部分です。戸惑ったのは車体の左右でパターンの図柄でかなり違いがあって、車体左面上部の損傷を受けている部分が実際にどんなパターンだったのかは正直よくわからず、完全に想像の領域です。

それにしてもどこか、ドイツ戦車というよりフランス戦車の迷彩パターンに似ている、ような気がする。

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この時期のノルマンディのドイツ軍車両に多いパターンはもやもやっとした細い吹き付毛ラインの三色迷彩ですが、第21戦車師団、とりわけA.ベッカー率いる部隊の仏軍中古車両を改造したものには変な迷彩パターンの車両をよく見かけます。何でしょうね。この感じ。

対戦車部隊はソフトエッジ、砲兵部隊の車両はハードエッジの迷彩をよく見かけるという傾向もありますが、迷彩パターンには多分にフランス車両の迷彩方法が反映されているような気がします。A.ベッカーの車両改造工場もパリのオチキスの工場を利用したものだと言うし、やはりフランス人のスタッフがいたんじゃないかなと想像してます。このあたりはもう少し調べてみたいところ。

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ノルマンディのロレーヌシュレッパー自走砲の「塗装遍歴」についての考察。
再現車両は、おそらく1942年7-8月頃の生産車。左上のパリで撮影された車両軍のように当時はパンツァーグレーでロールアウトしたと想像します。この写真の中の一台かもしれません。

1943年2月のダークイエローへの車体の制式色変更にともない、フランス国内に配備されていたこの車両もいずれかの時期にダークイエローにオーバーペイントされたと考えられます。写真右上のダークイエローに塗られた車両は、ダークイエローの上にもやっとした迷彩がかけられたのか、あるいはグレー色を塗り残した2色迷彩なのかははっきりしませんが、予備転輪のゴム部分にダークイエローがはみ出して吹かれていることから、ダークイエローを現場でぶわっと吹き重ねたものであることは想像できます。
写真下段の類似車両のようにイエロー単色だったりグレーにイエロー重ね吹きだった可能性もあります。

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このダークイエローの重ね吹きの状態をまず再現してみました。足回りと搭載砲を最初グレーで吹いて、AKインタラクティブのチッピング液を吹いて乾かした上に水性アクリル系のダークイエローを吹きました。生乾きぐらいの状態で水をつけた筆で擦って塗装を剥がして、実車のオーバーペイントの弱い塗膜が劣化した様子を表現してみました。

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砲の部分も同様の表現。車体は例のグリーン迷彩を施すのでこの作業は省略。車内も本当はグレー地にダークイエローをオーバーペイントしたほうがいいのでしょうが、時間がなかったので、ここも省略。グレーで一度暗くするとイエローを吹いて明るくするになんども重ね吹きしないといけないので...

剥がし部分はもう一度軽くダークイエローを吹いてさらに剥がしたりしてトーンに変化をつけてます。使用した塗料はMMPのダークイエロー(RAL7028相当色)をビン生で吹いてます。重ね吹きの時に少し明度を上げたダークイエローを薄くかけてニュアンスを調整しました。

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( YouTube:Rommel Reviews the 21st Panzer Division )

1944年5月のロンメルの前線視察の時の動画があります。ロレーヌシュレッパー自走砲もちらっと写ってますが、ダークイエローの地色が多く残された迷彩。登場する対戦車自走砲などはダークイエロー単色の車両もまだ多い印象。グリーン面積が増えた迷彩が施されたのは、この後6月までの間の時期ではないかと思われます。

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復元した迷彩パターン図を元に車体上部に三色迷彩を施しました。塗り分けはパンツァーパテを使ったものの、細いダークイエローの帯を塗り残すのが難しく何度か修正している間に少しぎこちなくなってしまって、結局筆塗りで修正... まだまだ使いこなせてない感じの仕上がり。
迷彩塗装とウェザリングは写真のような簡易なドックに固定して作業を進めてます。

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後面のパターン。実車と比較してダークイエローの帯のニュアンスが違うのは...  
例のジグザグ迷彩の車両の後面と前面を写した写真がPANZERWRECKS8に掲載されていて、車体後部左側と車体前面左側上部に砲兵兵科マークが描いてあるのをこの車両にもデカールで再現してみました。しかし、このマーク。実車の写真(右)では識別できないと思ってたら、黒いマークがうっすらと存在するのを発見。でもデカール貼ってしまった後だったので、そのままに...

写真は何度も見たのに、白いマークがあると思って見ていたから黒いマークが写っていることに気がつきませんでした。思い込みって怖い。

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オープントップの自走砲の場合、内側の塗装がどうなっているかというのが、いつも課題。オチキス改造自走砲では内部はグレー塗装のまま残されている車両があったりしますが、ロレーヌシュレッパー自走砲では内部はほぼダークイエローでオーバーペイントされていることが事例から確認できます。しかも内側も迷彩塗装がかけられている事例もいくつか。

榴弾砲搭載型の車両は射角の関係で上部が大きく開放された形状になっていて、また砲撃で展開するのも開けた地形が適してたりするから、対空偽装は必須だったのかもしれません。写真右の車両は外側の迷彩がハードエッジなのに内側はスプレー迷彩。
このパターンを応用して、内側はエッジのぼやけたスプレー迷彩にしてみました。

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内側と外側で迷彩パターンが違うのは迷彩した時期にずれがあると想像します。同様に車体前部の操縦手ハッチの内側もソフトエッジの迷彩にしてみました。そう思ってみると、この車両の実車写真のハッチ裏側もそんな感じに見えなくもない。

ウェザリングや内側の塗装についてはまた改めてやります。履帯の張り方もアイドラーホイールの位置が下がりすぎなので、調整して写真撮り直す予定。

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by hn-nh3 | 2018-12-06 20:29 | ロレーヌシュレッパー系 | Comments(4)