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断片的思考のメモ


by hn-nh ( or hn )

OVM色

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だいぶ前に書いたドイツ軍戦車のOVM(車載工具)の塗装色に関する記事は、訪れる人も少ないこのブログの人気コンテンツになってるようだ。確かに模型を作っていて悩んだりするもんね。


簡単におさらいすると、大戦前期のパンツァーグレーの車体色の時は工具類はいわゆる「工具色」。 ここでいう「工具色」とは工具の鉄部は黒染めか黒塗装、柄など木部は木生地にニス仕上げという工具の一般的なイメージ。タミヤのキットだと鉄部はメタリックグレー、木部はレッドブラウンで塗ることになってるアレです。

車体色がダークイエローに変更された1943年の夏頃からは、工具類も車体色と同じダークイエローに塗りつぶされた事例が多くなります。その前段階の移行期には、例えばアフリカ戦ではイエローの車体色に対して工具は「工具色」のまま。1942年夏のロシア戦線でイエロー塗装が先行して実施された時もOVMはまだ「工具色」。

それがクルスク戦やイタリア戦の頃に車体色と同じ色で塗りつぶされるようになるのは、おそらくはアフリカ線で米軍車両のOVMが車体色で塗装されていて迷彩効果が高かったのを見たからなんじゃないかと想像してます。イエローベースの工具は現場で塗ったというより工場納品時にあらかじめイエロー塗装された状態で装着されるようになったと思われ、その上から部隊ベースで3色迷彩をしていたのでしょう。

しかし、1944年の秋頃より迷彩塗装が工場出荷時に行われるようになり、グリーンの迷彩の比率が大きくなると、工具の色もイエローベースではなくなっていく傾向が.. というようなことを書いた。


この前、この記事を読んでいただいたみやまえさん:ハードな冒険 から迷彩塗装を現場でする時に「OVMを車体につけたまま迷彩塗装をするか、作業の前に工具を外してから迷彩塗装するか、乗員の性格がでそう」というようなコメントをいただいた。

確かにその通りで、いろいろな事例があったと想像します。面倒臭がりの乗員は絶対に工具つけたまま迷彩塗装したはずだし、むしろその方が迷彩効果が高まっただろうし。

その場合、塗装後に戦場で工具をなくしたりすると、工具が取り付けてあったところだけベースのイエロー色が工具の形で煮るの越されてたりするんでしょうね。例えていうなら、夏が終わった時の日焼けの水着の跡。のような。

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そんな写真はあるかなと探してみたら...ありました ! OVMの痕跡が。
冒頭にも載せた写真はワルシャワ蜂起の際にポーランド国内軍に鹵獲されたヘッツァー駆逐戦車。回収修理されてChwat号と名付けられた車両のバックショット。時を同じく撮られていた動画からスクリーンショットで部分拡大。

イエローベースの車体にグリーンとブラウン縁取りの雲形迷彩。写真のアングルによっては刷毛塗りのハードエッジ迷彩のように見えるものもありますが、この写真を見ると、ボケ足の非常に少ないスプレー塗装であったことがわかります。それも標準装備のOVMを装着した状態で迷彩塗装が行われたことも。

車体後部中央には牽引ロープのタグアイの形が綺麗にマスキングされたように塗り残しの痕跡として。その左側には予備履帯をつけたまま塗装した痕跡も。

d0360340_09204028.jpgこの写真はChwat号ではなく、後期生産型を上から撮った詳細がわかる有名な写真。
車体後部中央には牽引ロープと予備履帯をこんな感じで標準装備していた、ということがよくわかるので引用してみました。

この車両は後期迷彩のグリーンが主体の塗装色で予備履帯は写真で想像する限りは周囲との明度差からグリーンで塗装してあったと推測。ジャッキもイエローではなく、グリーンで塗ってあった可能性が大。
ワイヤーロープはみやまえさんによると、ワイヤーにはオイルを含ませた芯が入ってるとのことで、塗装はのらないから鋼材の生地色か亜鉛めっき色かと思われます。

この写真でちょっと面白いのは、車体側面向かって右のジャッキの上についてるバールが車体の迷彩にあわせてグリーン、イエロー、ブラウンと几帳面に塗り分けられていること。

チェコ人もなかなか几帳面。

おまけで特典映像:Chwat号の回収、修理、お披露目時の動画
Chawat 回収-2 https://imgur.com/7iX8L1c                       

by hn-nh3 | 2019-04-14 10:07 | 資料 | Comments(4)

本町風景

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相変わらず模型作る暇なし。ひょっとして過労死するかも、という状態は脱しつつあるけど。
そんなこんなで、ちょっぴり気持ちの余裕も出てきたこともあって大阪出張ついでに、ちょっと寄り道してきたよ。

大阪は本町、大きなオフィスビルの並ぶ広い通りから一本入ると、わちゃわちゃとした小さなビルの並ぶ一角が現れて空気がふうっと変わる。青いテントの細い階段が「ホビーランド」の入口。知らなければ不安にかられるような細い階段を登った奥に店がある感じとか、どことなく四谷仙波堂のあり方を思い出します。

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入口はガラスの扉。商品の並びも整然としていて、どうやら魔窟ではなさそう。ネットショップで見て、ガレージキットの取り扱いの豊富さを知って、一度来てみたいと思ってました。

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そしてお買い物。新製品はないよ。リリースされてからずいぶん時間のたったレジンキットをあれやこれやと。。またつまらないものばかり買ってしまいました。

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ハンガリーのメーカー、SBS modelの1/72 Polikarpov I-153 チャイカ用エンジンカウル、エクステリアセット。


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前に飛行機モデラーでもないのに思わずジャケ買いしてしまったICMのキットのアップグレード用パーツですね。

エンジンカウルには、ぐるりと排気管があるのだけど、ICMのキットでは1/72というスケールとインジェクションの金型の制約で表現されていないから、作る時はこれを再現しないとなーと思ってました。

SBSモデルのレジンパーツは、シリコン型の特製を生かして見事にそこを再現できてます。

...そのぐらい自分で工作できるだろ、という声が聞こえないでもないけど、アフターパーツに頼ってちょこっと楽させてもらうつもり。エンジンのシャターや張り線の基部などエッチングパーツで用意されているのもちょっと惹かれましたよ。

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ロシアのメーカー、タンキ/TANK から、みんな大好きハリコフ戦のフィギュア。1943年春の第三次ハリコフ戦での防寒ヤッケを着たレジンフィギュア2人組。兵士にとって隣り合わせにあるけど、模型世界では巧妙に遠ざけられている死が表現されているフィギュア。これを最初見た時はドキッとしました。果たして模型であえて表現する意味があるのか、露悪的になる必要もないとは思うけど、それ以上に銃弾を受けて崩れ落ちる姿を表現した造形の強さは見事ですね。ジオラマで使うつもりもないけど、これはちょっと欲しいなと思ってたので。

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シャープな造形。レジンならではの彫りの深いディテール。Miniartのフィギュアがシャープになったような出来ですね。同じ原型師なのかな。

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PanzerArtのスチュードベーカー用ホイール。ICMのキットはリリースされた時、タイヤのトレッドパターンが本来は左右のトレッドパターンが段違いに並ぶところが、左右揃ってしまっているという間違いが指摘されて、その後直したようですが、このレジンタイヤはもちろんそんな間違いはなし。

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インジェクションでは表現しきれないリムを止めるビスなども再現。軽め穴のディテールも向こう側のリムとの段差がしっかりと表現されていて好感度大。

あ。本体のICMのスチュードベーカーはまだ買ってません。。

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チェコのメーカー MMK のストリートセット。ツリーサークルと時計がこのセットの主役なんだろうけど、お目当はゴミバケツ。それこそダイレクトに再現したバリケードセットも出てますが、ゴミバケツはバリケードに欠かせないアイテム。
こんな何の変哲もないバケツの形なんてスクラッチすればいいのだけど、実際のサイズがわかる資料がネットでは見つからないだけに、キットがあると助かります。これを原型に作り込めばいいのだから。

ん、こんなバケツを何に使うかって? それは秘密。

by hn-nh3 | 2019-04-11 22:03 | 日々 | Comments(6)
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コードロン シムーンの制作、その5。
ワルシャワのケーブルドラムのロゴをドライデカールで自作したものの余白に、サンテックス搭乗機の尾翼のマーキングを配置しておいたものをテスト。感圧式の転写デカールはきれいにつきましたよ。扱いは気を使いますが、文字はシャープで、なにより水貼りデカールのような余白がでないのがいいですね。

隣においた一円玉との比較でもわかるように、非常に小さな文字なのでうまくデカール文字が作成できるか不安だったけど見事に再現、転写した文字の接着強度も実用範囲。

マーキング下段の"Avions Caudron"の文字のAとdの位置がおかしくなっているのは転写でミスをしたから。文字の位置決めが簡単にできるように尾翼の文字を1グループで転写できるようにシートに配置しておいたのですが、転写の際に上部3段の文字を転写している間にシートを押さえる指でうっかり下段の文字を押してしまっていて、一部がずれて転写されてしまった...という顛末。
実際に貼る時はシートを分割してそれぞれに転写したほうが安全かな。いい実験になりました。

ドライデカールの文字は作る時に色を選べるので、実際に貼るバージョンは白で刷ってもらう予定。

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模型の制作も少しつづ、内部パーツの塗装を済ませました。塗料は水性アクリル系のライフカラーを使用。我が家は非ラッカー環境なので。
椅子の皮シートと主翼をつなぐ2本の桁材は機内色の赤。床は木の色で塗れと組立説明書にあったけど、どんな色調だったのか? ここで悩んでいても進まないので、先に進みます。

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機体に床板をセット。操縦主席の天井に後部までのびるロッドは水平尾翼調整用と思われるもの。プラストラクトのプラ棒でデッチアップ。
本当は尾翼まで繋がっているのだけど、模型だからもちろん見える範囲だけ。反対側の細かい器具もプラ棒でなんとなく造形。単純化しつつも、それぞれ2つぐらいの形の組み合わせで再現。これを1ブロックの造形に解像度を落とすと急におもちゃっぽくなるので、このあたりの加減がスケールモデルらしさを出すコツですね。

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ちょっとだけディテールアップ。機体前部側面と下面にはエンジン冷却用?のスリットが実機にはあるのですが、キットはインジェクションの金型の抜きの関係で穴は空いてなかったので、造形用ナイフで掘り込み。刃にアールがついた腹の部分を使って削りこんでいくときれいに穴が開けられます。

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排気管の穴を開けるのはお約束。キットは排気管がボディと一体成型でエッジがぬるかったので、削り落として、ボディに穴をあけたところから突き出ているように、プラ棒で排気管を再現。0.9mm丸棒に0.5mmの穴、

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後部車輪が実機同様、軸で回転するようにギミック追加。機体側の軸受けが丸いのはプラ棒の端材利用で他意は無し。

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機体の貼り合わせ。古いキットなのでビタっとはいかず、段差をなだめすかしつ擦り合わせ。
隙間や段差の目立つ部分はシアノン+ベビーパウダーの「瞬着パテ」を盛り付け、切削。細かい部分の継ぎ目消しはタミヤのイージーサンディングの瞬間接着剤を使ってます。この瞬間接着剤は削りやすいという特徴もあるけど、クリアパーツが曇らないという特徴も。T.F.マンリーコさんが前にブログで紹介してましたね。

機体パーツの接合ラインがくる屋根と底板には凸モールドがあって、これを残しながら継ぎ目を消すのが難儀でしたね。
このモールドは古いキットにありがちな筋彫りが金型の都合で凸モールドになってしまっている、のではなく、実機でも凸モールドになっているもの。木製のボディには屋根に金属板が貼ってあって、板金の端部をかしめてジョイントしているものが盛り上がっているのでしょう。

ボディの貼り合わせが終わって、デカール自作の目処がついて、大きな山を超えた感じがします。
あとは完成に向かってひたすらに走るだけですが、組み立てを終わらせて塗装まで漕ぎ付けるというのが、自分にとっては高いハードルなのよね。

by hn-nh3 | 2019-02-02 19:15 | ヒコーキ | Comments(2)

ドライデカール制作

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デカール到着。
実験をかねて、ケーブルドラムのデカールを自作してみた。1944年8月のワルシャワ蜂起の際にAK(ポーランド国内軍)が築いたバリケードで使用されたケーブルドラムのロゴを再現。

記録写真を見ながら、イラストレーターで文字を作成、アウトライン化したデーターをドライデカール(インレタ)の制作サービスしてるところで作ってもらった。
データーを送ると、中1日で制作、納品してくれる、というサービス。料金表も載ってるので、70×110のサイズなら送料合わせて3000円くらいで出来るなら、と頼んでみたら、出力用の版(ネガフィルム)が必要とのこと。料金表にも載ってるのを見落としてました。それが1900円。。
結局、送料と代引手数料、フィルム代を含めて、合計税込5400円。

うう。もちろん、払えない金額ではないけど、戦車のプラモが買えてしまうよ。。
ケーブルドラムのロゴごときに、なんたる放蕩。

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入稿した版下と出来上がったドライデカールの比較。デカールのフィルムに光が反射して写真では色が薄くなって見えますが、実際は黒一色。デカールの下に保護台紙があるので、その黄色が写ってますが、デカールを配置したフィルムは透明。

どのくらいの解像度で再現できるのか知りたくて、ケーブルドラムのロゴの余白に、製作中のコードロン シムーンの機体マーキングのデーターを配置してみました。「F-A」「NRY」「No7042」「SIMOUN」「C.630」「Avions Caudron」という文字などなど。小さな文字が潰れずに再現できるか、文字のエッジが印刷で太ったりしてニュアンスが変わったりしないか、そのあたりを確かめるために今回テスト。

きれいに抜けてますね。文字も太ったりしてなくて、版下の印象そのままに出来上がってます。
再現度は申し分ないです。あとは値段か。もうちょっと安いと、気軽にオリジナルデカールも作れるのですが、フィルム代が結構ネック。同じものを再制作するなら、フィルム持ち込みでいけるのでその分のコストを抑えられるのでお得になりますが、ケーブルドラムのロゴなんてそうそう必要になるものではないし。。。。(^^:)

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デカールのディテール。文字高さ1mmくらいの小さな文字もきれいに再現できてますね。テストのため、ちょっとづつ大きさを変えてデーターを作ってます。一番右が目標サイズ、中央がその110%、左は120%サイズ。
これがきれいに貼れるかの検証も必要ですね。ドライデカールは水転写デカールと違って、文字など図版の裏の糊だけで張り付くので、水転写デカールのような余白ができないのは魅力だけど、転写後の強度がどこまで確保できるかが課題。

ちなみに上の写真で使ってる定規は前にこのブログ記事でも紹介した「本当の定規」。

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制作したデカールを貼る準備もしないとね、と。ケーブルドラムの塗装も開始。とりあえず、ベース色まで塗ってみた段階。
木製ドラムをどんな色調で仕上げるか、ちょっと思案中。新品のドラムなら白木の色だし、使い古したものなら雨ざらしの灰色になった木の色になるし。とりあえずどちらにも転べるようなアースカラーで地色で塗装。

さて、どうしようというところで、資料を引っ張り出す。右が今回制作するドラムの参照画像。ワルシャワ蜂起のバリケードで使われているドラム。右側2つは昨年に南ドイツで筆者が撮影したドラムの写真。実際のドラム使用の程度で色調にもかなり幅があります。新品のドラムにするのか使い古されたドラムにするのか、そのミックスなのか。さて、どうする?

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by hn-nh3 | 2019-01-20 05:03 | 資料 | Comments(8)
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コードロン シムーン制作記その4。機体のマーキングを自作するの巻。
サンテグジュペリの搭乗機のコードネームは「F-ANRY(“ ANtoine de SaintExupéRY”)」翼と機体に描かれてるロゴをイラストレーターで作ってみます。左の文字は似たようなフォントを配置してみたもの、それを右のように実機に描いてあった書体に近づくようにフォントを改造してみました。フォントでは横ラインが縦より微妙に細かったのを等幅に。Aの横線の位置を少し下げて、Yの交差ポイントを少しあげて...文字が全体的に少し太く。Rの斜めの棒は垂直に近く修正。

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尾翼に描かれている文字も解読。①②:F-ANRY は機体の左右両側に描かれているのを確認。主翼の上面、下面に大きくF-A、NRYと左右の翼に分割配置。尾翼には③:No.7042、④:SIMOUN  ⑤:C.630 ⑥:Avions Caudron。左右両側に描かれてます(たぶん)

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マーキングの復元作業はイラストレーターに図面と写真を配置。それに重ねるように文字を調整してます。下敷きにする写真は必ずしも真横から撮ったものではないのでフォトショップで遠近補正をかけて正面から見た姿に近づけてます。
③の機体No.7042と ⑤の型番 C.630の文字は実機通りのサイズで配置すると1/72では小さすぎて文字が潰れてしまうので、少し大きめにデフォルメ。それでもかなり小さいので、これをドライデカールで起こすときに再現できるかは要検証。

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工作も少し進めます。機体の内部カラーは赤。組み立て説明書に"ROUGE"って色指定されてます。ルージュ、フランス語わからないと言っても、それくらいは読めます。

博物館に現存する機体の内部写真をみると、びっっくりするぐらい鮮やかな赤ですが、模型的には内部は少し彩度を抑えてます。機体の外から見ると内部は光の加減で暗めに見えるので、塗装で明暗の補正。

このページ:MUSEE AIR ESPACE>CAUDRON C635 SIMOUN で、コクピット内をぐるぐると360度見ることができます。
もっとも、視点が一つなので、コクピット前方の操縦席足回りが隠れてしまってるのが少し残念。

操縦桿はどうなってるのかなど悩んでいたら、かば◎さんがコクピットまわりの写真を送ってきてくれました。書籍からのスキャンなので版権の問題があり、ここにはアップできませんが、操縦手のシート座面には操縦桿を引き寄せるためのV字型の切り欠きがあることがわかりました。フットペダルも操縦手、副操縦手ともに配置されてました。

副操縦手のシートには翼の桁材との関係で切り欠きがないのですが、副操縦手の操縦桿をクランクした形状のものにすることで対処したようです。

操縦手の左上部の天井を後部まで伸びるシャフトがあるのですが、これは何の用途なのか。
このページ:Caudron C.635 Simoun No. 8519.428 F-ANRO でも内部写真が見られます。機体後部の内部構造を写した写真もあって、それを見ると、謎のシャフトが後部に続いているのが確認できます。尾翼の軸に繋がってるので、尾翼の角度を調整する用途のものと推測。

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コクピット周りの追加工作。操縦手席の座面にV字型の切り欠き、操縦手と副操縦手の操縦桿を0.6mm真鍮線で自作。先端に1mmプラ棒を薄くスライスしたものを接着。操縦手の操縦桿の先端にはボタンのようなものがあるので、プラストラクトの0.3mmプラ丸棒を小さく切って接着。

フットペダルはキットでは操縦手のものしかモールドされてなかったので、副操縦手用にも同じ形で再現。本当はフットペダルは足掛け部分もパイプで構成されているのですが、1/72スケールだと工作限界にもなってくるので単純化。両足のペダルをつなぐパイプだけプラ棒の太さの違うものを配置して、それっぽく再現。

操縦手の操縦桿の前にはハンドブレーキみたいなレバー。その前にある長方形のプレートで囲われた機器はプラ角棒で代用。
このほかにも実際にはあれやこれやとディテールがあるのですが、作り込んでも外から見える保証もないから、内部工作はこのくらいにして、サフェーサー吹いて塗装の準備。

せっかく内部がよく解る写真を送ったのに結果がこれかよ..と言われてしまいそうですが。。

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1/17 追記:
指摘を受けて"F-ANRY"のロゴを修正。Aの三角の抜けを小さく、Rの抜けを小さく、Rの斜め棒を少し内側に、などなど
尾翼の”SIMOUN” "C.630"も文字の横幅が少し詰まってるように見えたので、横幅だけ110%拡張

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by hn-nh3 | 2019-01-16 18:15 | ヒコーキ | Comments(3)

ケーブルドラム改造

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突然にケーブルドラム続編。
1944年8月のワルシャワ蜂起の時、Chwat号(ポーランド国内軍鹵獲Hertzer)のバリケードに使われたケーブルドラムのロゴを再現した記事(KABELWERK OZAROW:8月のワルシャワ 続編)の続編。

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バリケードに使われてるケーブルドラムは3個。MIniArtの「木製ケーブルドラムセット」に入ってるうち大きいタイプが使えます。しかもちょうど3個。写真の左側の1つはMIniArtのキットと同様の中心穴が角座金で補強してあるタイプだけど、右側の2つは丸いディスクタイプ。プラ板をサークルカッターで切り出して中央に2mmの穴あけ、ディスクのエッジは少し丸みをつけてます。記録写真をあれこれみると、角座金のよりも厚みがある様子。キットの角座金についてたボルトを移植して、2つのドラムは丸いディスクタイプの座金に置き換え。

どうして今こんなことを始めたかというと、製作中のコードロン シムーンのマーキングを自作デカールで再現しようと、ひそかに企てているのですが、その実験として、まずは文字としては簡単な「KABELWERK OZAROW」のステンシル文字のデカールを作ってみようという次第。それでデカール貼るなら、ケーブルドラムは塗装しておかないと.... おっと、その前に座金を取り替えておかないと....とあわてて作業。

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デカールのデーターはこんな感じ。ドラム3個分のロゴと予備を1つ。ドラム外周の「KABELWERK OZAROW」の文字の他に「1208」の数字。これは座金の縁についているものを再現。バリケードの一番右のドラムについてた数字を読み取りました。何の数字かの意味がわからないので、全部のドラムが同じナンバーなのか、本当は一つ一つ違う数字なのかが判断できない。

作ろうと思ってるのいわゆる水張りデカールではなく、文字を転写するドライデカール。昔、アルファベットを転写してレタリングするのによく使ってた「インレタ」というタイプです。最近では、データーを送れば作ってくれるサービスがあって、小さいサイズなら2000~3000円程度で作れそうなのことがわかったので、実験してみようと。


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少し予告。コードロン シムーンのサンテグジュペリ搭乗機のマーキングを復元中。イラストレーターで似たようなフォントの文字を改造してそれっぽく。イラストレーターの文字はデーター的にはどんなサイズでもできるのだけど、問題はその小さな文字がドライデカールできれいに再現できるか、ということ。

果たしてどのサイズの文字まで再現できるのか、ちょっと実験が必要かと思うので、ケーブルドラムのデカールデーターの余白にちょっと小さな文字を配置してテストしてみようと思う。

by hn-nh3 | 2019-01-12 15:04 | 構造物 | Comments(4)

2.0.1.9. 平年

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みなさん、お元気ですか? 平成最後の年始のご挨拶。略して平年。オリンピックは来年だし、閏年でもないから、まあ、平年といえば平年。あ、元号は変わりますね。前の時は変わり目の季節にTVのCMから「... お元気ですか?」という声が消えたりといろいろありましたが、今度はどんなことが起こりますやら。とりあえずこの正月は映画館に行って話題の映画「ボヘミアン・ラプソディ」見てきましたよ。やっぱり映画館の大音響、大スクリーンで体験するに限ります。スクリーンのこちらでも思わず足踏みしてしまうぐらいのライブの臨場感を「共有」するのが、この映画の楽しみ方....たぶん。共感と共有の時代なんでしょう、今は。 フレディ・マーキュリー/クイーンというと、映画のクライマックスを飾る「ライブエイド」をリアルタイムで知ってるくらいで、熱心に聴いてた訳ではないけど、120%楽しめました。
思い出します、その頃のこと。音は記憶。


d0360340_16133687.jpgさて本題。今年最初の新作は、Miniartのコンクリートミキサーセット(no.35593)。気になってました。
年始の挨拶のネタにと作り始めてみたものの、気合の入ったディテールと部品分割で思いの外、時間がかかりました。もはやジオラマアクセサリーという枠を超えて、ちょっとした軽車両を作るぐらいのボリューム。ドラムの内部の攪拌装置もちゃんとパーツ化されてました。こんな製品を本気出して開発してしまうMiniArtは大好きです。

キットはストーレート組み。ドラムの部品はアームに接着式だったけど、真鍮線で軸打ちして回転するようにしてあります。ぐるぐるとドラムを回して..こびりついたコンクリートの飛沫などを塗装で再現したら楽しそうですが、果たしてそんなシーンを再現して楽しいのかと言われると我にかえります。

検索の仕方が悪いのか、当時の写真を探してもなかなかでてこないんですよね。トート機関が大西洋岸にトーチカ作ってる現場などにありそうなものだけど。もっともトーチカで必要なコンクリートの量だとこんな小さなミキサーでは間に合わず、現場組み立てのミニプラントの規模かも。

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今年の目標。完成作品の数を増やす。
まあ気合をいれたところで自分の制作スピードが上がるとも思えないので、少し作戦を立てるとすると、制作途中でほったらかしの仕掛かり品を順次完成させていくのがよさそう。新作と並行して未完成ヤードの整理も進めて行こうと思います。
とりあえず今期の完成を目指すもののリストアップ。

1. コードロン・シムーン (1:72 飛行機キット)新規制作品
2. GAZ-M1(1:35 ソフトスキン)新規制作品
3. PANZERNEST (1:35 移動トーチカ レジンキット)新規制作品 ジオラマ制作
4. FIAT 508 バンタイプ(1:35 ソフトスキン)仕掛かり品(ほぼ工作完了)
5. KV-1 1942年型 1:35 戦車)仕掛かり品(工作途上)

最低でもこのくらいは完成させられないと、もう新しいキットは買ったらいかんのよね、本当は。
家は物置じゃないし。

そろそろ4次元ポケットが欲しいな。

by hn-nh3 | 2019-01-05 17:08 | 日々 | Comments(4)

COLLECTION 2018

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年末恒例、KIT COLLECTION 2018。
今年はそんなに買ってないと思ってたけど、こうして見るとそれなりのボリュームに..

この中で完成したのは?  いや、それは聞かないのがモデラーとしてのマナーです。(^^!)

2018年の模型購入品確定申告として、今期の収蔵品リストを作りました。この他にも買ったことすら忘れてしまってるものもあるかもしれませんが、報告書記載義務違反とか言わないでくださいね。

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(リストはクリックで拡大)

やっぱりいろいろ買いました、今期は7万8千円なり。昨年(COLLECTION 2017) よりはだいぶ抑えたので金額ベースで前年比30%減。 秋葉原のイエローサブマリンで買ったバラ売りパーツ(Ex.パンター転輪)やジオラマ素材、塗料の補充など消耗品は省いてあります。資料本は「経費」 に回して別会計...

戦車は少ないけど、エッチングやレジンタイヤなど周辺パーツが塵も積もればなんとやら。レジンフィギュアが多いのは、M.S.Modelsの20%OFFセールで吊られて買い込んだもの。送料節約でついついまとめ買い。。。。
リストを作って見たところ、MiniArtのキットが多く、Dragonのはひとつもないことに気がつきました。コレクションは個人的な趣味嗜好で偏りがあるとはいえ、これも時代の流れ、ですね。

今年完成したのは、T-60軽戦車とロレーヌシュレッパー15cm自走砲の僅かに2台。いずれもSUMICON参加作品。
SUMICONは惜しくも今年で終了、住友たかひろさんのサイトも休止してしまいましたね。他の掲示板にはないライブ感はがあっただけに残念です。新しい展開に期待しつつ、まずは住友さんお疲れ様でした、ありがとうございます。そして、今年お会いした、ここを見ていただいた皆様にも。

来年もよろしくお願いします。 2018年12月31日。

by hn-nh3 | 2018-12-31 09:35 | 模型 | Comments(2)

グリル装着

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ロシアから届いたGAZ-M1用のエッチングのグリルを装着してみました。こういう面倒くさい作業はモチベーションが高いうちにやってしまわないと永遠に積んだままになるから、ウォーミングアップを兼ねて作業実行。

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ズベズダのGAZ-M1のフロントグリルは筋彫り状のモールドで表現されてます。繊細ではあるけど透けていないのが惜しいところ。塗装で墨入れすればそれらしくも見せられるけど、やっぱり正面で目立つところだし、ボンネット側面のルーバーはきれいに抜けているので、やっぱり表現はそろえたいなと。

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フレームを残してくり抜きます。カッターナイフで慎重に切り抜いて、インジェクションの厚みがでてしまっているフレームを裏側から薄く削っていきます。本当はもっと薄く削りたいところだけど、物理的な強度とのバーターになってくるので、このぐらいで妥協。

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エッチングのグリルを裏から嵌めて、瞬間接着剤で固定。うまく刳り抜けるか心配だったけど、想像してたよりは簡単にできました。エッジが曲線だからラインがぶれても気がつきにくい、ということもあるかもしれない。

エッチングパーツにはラジエーターのグリルも入ってます。フロントグリルの隙間からラジエーターがどのくらい透けて見えるのかをテスト。サフェーサーを無造作に吹いたらグリルが目詰まりしてしまいそうな細さで、それが次なる心配の種。

by hn-nh3 | 2018-12-27 20:25 | GAZ | Comments(14)

12月の下北沢

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12月23日、下北沢の北沢タウンホールにて。東京AFVの会に初めて参加。
日頃、模型を完成させることがほとんどなかったりで、そもそもコンテストに出品する作品もないし、それ以上に年末のこの時期、クリスマス前後の休日というのが鬼門でこれまで参加したことなかったけど。

いやはや、会場にずらっと並ぶ作品群には圧倒されましたね。このブログではなさそうなパンター戦車系の作品のを冒頭のビジュアルで使わせてもらいました。SUMICONなどでもご一緒させていただいたTarotG_3さん、VKさんの作品ですね。

ザイベルト社改装ベルゲパンターDに3.7cm対空砲を搭載した簡易改造車両は、このブログでも何度か扱ってるプラハ蜂起で使用されている写真が残っていて、あまり興味のないパンターでもこれだけは作ってみたいと思ってる車両で、TakomからベルゲパンターDのキットが出た時買おうか迷ったのですが... VKさんの見事な作品で拝めるとは眼福。

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いつもブログでお世話になっているhiranumaさんの超絶微細工作作品も直に拝んできましたよ。BA-20や1号戦車、そしてこのミゼットも実見。AFVかよ?というのはおいといて、伸ばしランナーで出来たサイドミラーなどプラ加工を極めたモデリングは見事でしたね。エッチングなどの金属素材ではコントロールが難しい微妙なスケール感など、学ぶところが多い。

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いわずと知れたかば◎さん製作のホルト75重砲牽引車。最新キットなのに大幅なディテールアップが必要というRodenの難物キットは、SUMICONで製作過程が披露されてましたが、完成品に添えて、製作中のドキュメントも添えての展示。

コンテストというと、完成品が全てで押し出しの強さがものをいうことが多く、こういうマイナーな車両の抑えた塗装表現の作品は分の悪い勝負を強いられることになるけど、製作のプロセスも見せてしまうというアイディアはよかったですね。
課題部門「ハーフトラック」にて見事一位獲得。おめでとうございます。

私はロレーヌシュレッパー15cm自走砲とGrille改造3cmFLAKを持ち込んでの参加。結果は..見事に外しましたが(笑)
コンテスト入賞の作品群の熱量を見てると、それは自分に足りないものだと改めて思う。わかっていたことだけど。
求めていることではない、というのは簡単だけど、コンテストに作品を出す以上は必要とされること。

昼食には、青木伸也氏、かば◎さん、ケン太さん、hiranumaさんとインドカレー屋さんにご一緒させていただきました。てっきりT-34談義で話が盛り上がるのかと思いきや、高知県の山中深くに生息する(と言われている)マダガスカルレーザーオオトカゲ??の話になったりで、話題は超脱線。もちろんT-34の話もありましたよ。リアパネルのエンジン交換用品ヒンジが生産工場によって仕様が違うのは、むしろ生産工場を明示するためだったのでは、という青木氏の仮説も興味深い話。

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午後のレクチャーのゲストは高田裕久氏。トライスターやドラゴンでの模型開発に関する話。オフレコでとの断りつきでのエピソードも面白かったけど、ドラゴンがスマートキットのシリーズで傑作を連発していたあの頃の製品開発環境は、もう二度と戻ってはこないのだとわかってしまうのは少し寂しい。
黄金期もあれば必ず衰退期があるのは企業の構造上の必然。今とても元気なMiniArtやTakomもいずれそんな時がくるのだろうか。ふとそんなことを考えてしまった。

時間はあっという間にすぎて、10時より始まったAFVの会も15時半に終了。SUMICONでおなじみのサンダースさんともお会いすることができたけど、懇親会的におしゃべりしてられる時間は以外と短く、顔を知らなかったりでお話することが叶わなかった方も。


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その後は下北沢の模型店 SUNNY に皆でぞろぞろと。驚異的な品揃えの店でいつも利用させてもらってますが、昨今のプラモ業界のバリエーションキットの新製品ラッシュで店内はうずたかく積まれた模型の箱でグランドキャニオン状態。訪れるたびに通路が狭くなってます。

この日は会に持ち込んだ作品も抱えてたことあり、かさばるものは控えてデカールだけ購入。STARDECALSからリリースされているロシア自由軍(ROA/POA)のマーキング。といってもT-34の溶接砲塔型もヘッツアー最後期型もBA-10のキットも持ってないから当面は使うことはない気もするのだけど。かば◎さんはポルスキフィアットのハーフトラック(C4P)というこれまた斜め上のアイテムを買ってましたよ。

年季が入った飛行機のキットは、会場でかば◎さんからいただいた(押し付けられた)もの。
ブログ記事でも書いたサンテグジュペリも乗っていたコードロン・シムーン。彼が砂漠に不時着したときの機種で、これは作ってみたいと思ってたところに何とも嬉しいクリスマスプレゼント。

by hn-nh3 | 2018-12-24 10:01 | 日々 | Comments(13)